- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344412088
感想・レビュー・書評
-
過酷な運命を背負った兄妹。
結婚を間近に控えて姿を消した妹とその婚約者。
兄はその真相を探して…
小路幸也さんとの出会いは「東京バンドワゴンシリーズ」。
やっぱり小路さんの本とは相性が良いようです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんと人騒がせなっ![more]
凄惨な過去という設定ほど重たくもないのは、こころの澱を吐き出させてくれるおばあちゃんの存在のおかげか。最後は綺麗にまとまってて、血の繋がりだけではない温かさが残る。 -
なんかわからないけど、ハマらなかった。
設定的に私にはピンとこなかったのかもしれない。
札幌アンダーソングを先に読んでしまっていたから
なのかもしれないけど。
もう少しミステリーめいてる方が好きだけど、
ちょっとありえない世界観が小路さんらしかった。 -
想像してたよりかなり壮大な話でびっくり。
もうちょっとソフトな話が気分だった…
でも、カクさんがとてもいい。 -
両親が互いに殺しあう凄惨な場から妹を連れて逃げ出した征人。
でも、どんなに逃げても「人殺しの血」からは逃げられない。
連絡がつかなくなった妹を捜して、征人は妹の足跡を辿り始める。
結婚を控えていた妹。連絡が取れなくなった婚約者。二人にいったい何が起きたのか?
子どもの頃の言いようもない喪失感が、大切な人がある日突然消えてしまうかもしれない・・・という恐怖を植えつける。
取り残されてしまう恐怖から逃げるほうが、ずっと楽だから。自分が消えたほうがずっと楽だから。
「人殺しの血」から逃れるために、別人になりたかった女。
愛する人の死を認めたくないから、穏やかな日々を守ろうとした女。
哀しくて切ない。
下宿先のおばあちゃんの優しさが胸に染みた。 -
百貨店の特別室で働く主人公。彼は幼い頃に両親が殺しあったことで、心に暗いものを持つ。ある日、ずっと連絡を取っていなかった妹から、結婚の知らせが届くところから物語は始まる。
主人公、良く働くなぁ。あんな責任の重い仕事、私には到底無理だ。ターゲットの会社に潜入捜査?にも入るみたいだし、根性がいる。
妹が行方不明になったのは、婚約者の事件とは全く無関係の理由だったけど、それがいまいち納得いかない。なんであのタイミング?
最後はみんな過去と決別して、前に進めそうで良かった。 -
青山くんの巻き込まれた事件が好きじゃない。他はまぁこういう筋立てでもいいけど。
文章が「・・・・って言ってた」風なので、悲しい結末ではなく、それこそ「東京バンドワゴン」的なんだろうな、というのを感じさせた。 -
楽しめた。普通?
-
自分に流れる血。いや、血筋。果てはDNAと。
両親が殺し合う現場に出くわす。
その殺人者の血が自らにも流れる。
葛藤と苦悩を持ちながら生きる主人公。
百貨店の中の特別部署、内部密偵みたいなところに勤める。
物語の始まりは、サスペンス色が強い。
しかしながら、やはり小路幸也氏と言うべきか。
家族愛を描く名手。
東京バンドワゴンのはしり。
家族を失った者が家族を得るその紡ぎ。
重いテーマでありながら、その結末は実に温かい。