- Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344423602
作品紹介・あらすじ
幕末の激動期、黒船襲来で異国の脅威に晒された日本の危機に、海軍編制を訴え、砲術塾を開き、国防に全てを捧げた男・佐久間象山。幕府や藩の重鎮に真っ向から対立し、奇人と謗られても信念を貫き通し、誰も考えなかったアイデアで国を守ろうとするが…。勝海舟、吉田松陰をも傾倒させた孤高の天才の、知られざる生き様を描いた傑作歴史小説!
感想・レビュー・書評
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初めて佐久間象山について書かれた本を読みました。
もちろん創作もあるでしょうが、少なくともこの時代に類稀な才能と先見性を持った人であることは間違いなく、その教えを受けた人達がその後の日本を運命づけたのもまた間違いない。
惜しむらくは、あまりに相手の立場を慮る能力に欠け、正しいことさえ主張すれば良いと考えていたことで、この人間的魅力の欠如は天才にありがちな欠点かもしれない。
もう少し交渉に長けていれば、今とは違う日本の姿があったかもしれないと思うと残念です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
相性が悪かったに尽きる。佐久間象山が口がたつジャイアンとしか思えず、全く魅力を感じられず。呑みの席で正論を吐きつつ、出世できないことを愚痴る会社員と同じ。自省。
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好きかなーと思ったけど、そこまででもなかったかな。佐久間象山のことは名前しか知らなかったので、お勉強になりました。
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この一冊を読むと、「“佐久間象山”?何者?」が判る…
“傲岸”と言われ、好き嫌いがハッキリ分かれるような人物だったのかもしれないが、非常に“ピュア”に何かを目指した生き様が痛快だ。なかなか面白い! -
天才とはこういう人のことか?本人独特の世界が見えているとしか思えない。思い付くことは当時では突飛なことでも今から見ればうなずくことが出来る。それにしても、
100人が100人とも彼を支持する事態にならなかったのは、それだけ柔軟性を持った社会だったということだろうか?
ところで、ずっと「さくま しょうざん」と読むと思っていた。「ぞうやま?」(象山書院‐ぞうやましょいん から号としたと本文には有るのですが‥‥?)とか「ぞうざん」と読む説もある様でした。