- Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344426368
感想・レビュー・書評
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ちゃんと自分の頭で考えて行動すること、信用できる人かどうかは自分の感覚で判断すること、善か悪かを決める自分の基準を作ること。そしてプライドよりも生き残ることを第一に考えること。
桐野さんの作品から自分なりにいろんなことを学びました。読むたびに救われる気がします。
この本はイタリアが舞台です。ギリギリで生き抜く姿は迫力があります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
オチをすっかり忘れてて、再読。
やはり面白かった!
筋には関係ないけど、ナポリのゴミ収集は、マフィアが関わっているんだ。市がマフィアと手を切ろうとしたらストになり、増えたゴキブリの記述のあたり、気持ち悪い…。日本の有り難さを感じた。
あと、リベリアっていう国について全然知らなかった。アメリカの解放奴隷が住むべく、無理くり作った国なんだ。それで内戦になり、苦しんでいる。
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こういうふうに海外であるいは国内で身を潜めて生きていたり名前を変えていたり、そんなこともあるんだろうな、と。七海さんが気になる。#桐野夏生
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友達に本当の名前を教えることも禁止されて生きてきたマイコ。
そんな母は、家を空ける度に顔を変えて帰ってくる。
住むところはアジアやヨーロッパから、今はナポリのスラムに住んでいる。
今までだって貧しい暮らしばかりで、学校もろくに行かせてもらえなかった。
それでも母を信じながらも、難民キャンプで育ったという、雑誌で知った七海という女性宛に本名で手紙を書き始める。
そして、隠し事の多い母に嫌気が差して、とうとう家出をする。
そこで国を出てきた二人の女性と暮らし始める。
彼女たちはマイコよりももっと厳しい年月を過ごしてきた。
そんな彼女たちとの生活が始まるが、母の本当の姿にも近付いてくる。
本当の自分を知り、大切な人との別れがあり。
リアルじゃないようで、きっとリアルなお話。
2019.6.20 -
さいご、ほんと?うそじゃない?と思うんだけど、さらっと終わってしまって真相はなぞ。
実際は何が起きていたのか・・・ということはこのお話においては全く重要ではないように感じた。いつもはそういうところが気になるけど。
アイデンティティとはなにか。出自、育ち、教育、環境。
いろんな環境立場のひとがいるけど自分できちんとかんがえることが大切なんだよなーと -
失速感いなめずもう読むのやめようかと思ってたナッツだけど、本作は往年の感覚をかなり取り戻しているような( ´ ▽ ` )ノ
既作でいちばんテイストが近いのは「メタボラ」かな?( ´ ▽ ` )ノ
不幸な少女が奇妙な人物・出来事との遭遇を経て成長していく、ディケンズ風のいわゆるビルドゥングスロマン(なんか、ついこないだも同じような感想を書いたな……)( ´ ▽ ` )ノ
翻訳調の文体(「ですます」の手紙形式、シュンの生硬なセリフ)がまた、懐かしの海外児童文学ぽさを醸し出している( ´ ▽ ` )ノ
行き当たりばったり、出たとこ勝負のマイコの冒険、ほんと危なっかしくて面白いね( ´ ▽ ` )ノ
舞台はイタリアだけど、これがシブヤだろうとミナミだろうとNYダウンタウンだろうと、どこでも成立するような話( ´ ▽ ` )ノ
ナッツ描く「少女」は、いつだってどこだって「少女」だからね( ´ ▽ ` )ノ
「原罪」に押しつぶされそうになりながらも、結局「ソンナノシッタコッチャネエヨ! フン!」と吹っ切り、新たな世界に飛び出していく 勇気・元気・したたかさ( ´ ▽ ` )ノ
これぞナッツの真骨頂( ´ ▽ ` )ノ
元気があれば何でもできる( ´ ▽ ` )ノ
初めてさわったiPhoneだってラクラク使いこなせる( ´ ▽ ` )ノ
(児童文学風で、舞台がイタリア。「ヒト」でない主人公が自らの存在証明を求めて家出し、チンピラ二人と仲間になる……てと、「ピノキオ」の筋書きにも似てるな。いま気づいたけど)
ナッツのマンガへの「造詣」にも笑った(駆け出し時代マンガ原作もやってたんだっけ?)( ´ ▽ ` )ノ
山のように挙げられてるタイトル、その選択が面白い( ´ ▽ ` )ノ
マンガを読まない人からすれば「オタク」そのもの、オタクからすれば「ニワカ」という、中間地帯にあるようなやつばっか( ´ ▽ ` )ノ
「PLUTO」(ピノキオモチーフ「鉄腕アトム」が原作)( ´ ▽ ` )ノ
にしても、やっぱ読者はナッツを見限りつつあるのか、本書のブクログレビュー、ここまでわずか16個……(´ヘ`;)ウーム…
残念だけど仕方ないか……(T_T)
しかし、解説の金原蛇ピ……(´ヘ`;)ウーム…
震災を言い訳に楽園逃亡してる人って、自ら敵を作りたいんだろうか……(´ヘ`;)ウーム…
俵万智とかさ……(´ヘ`;)ウーム…
こういう手合は、自分語りをすればするほど被災地民の感情に塩をすり込んでいることに気づかないんだろうか?……(´ヘ`;)ウーム…
最もかわいそうなのは彼女らの子どもなんだけど……(´ヘ`;)ウーム…
(そも、なんで人の本の解説でまで自分語りを始めるんだろう、こういう手合……(´ヘ`;)ウーム…)
金原蛇ピ。この人の文章、今後いっさい読まないと決めた……(´ヘ`;)ウーム…
(あ。いま調べたら「2018年、日本に帰国」だって)
2019/05/27
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2018.01.25読了。
んんん。。。なんだろう?!
なんのために読んでたんだろう?と思ってしまう結末。
何が真実であったのか?すべて闇の中。
七海さんはだれ?
シュンは何者?
そもそもだれの話が本当なの?
ちょー、中途半端です(笑)
一番騙されていたのは、わたしです。 -
人生に底はないと思った。
それは夜が深いという感覚と似ていると思う。
すごくしっくりくるタイトル。
すごい。 -
大好きな作家さんの一人です。
国籍を持たず、母親と逃亡生活を送る日本人の女の子が、知り合った二人の少女と犯罪に手を染めながらも、逞しく生きていくストーリー。
目の前の相手を簡単に信用せず、“もう一人の自分”の声に耳を傾け、己の道を進んで行く…
現代の私達も、このようなサバイバル生活に突入しているような気がします。 -
子供の頃から各国を転々としている主人公は
本当の名前を誰にも言ってはいけない。
整形手術ばかりしている母親に
そろそろ主人公も整形を…とか言われてしまう。
本人がしたいと言うならともかく、母親から、は
なかなかにおかしい。
この時点で疑問ですが、これを機に
自分が何なのか、転々としている暮らしに
たまに会いに来る人達、等の謎が分かっていきます。
一体どれが正しくて、どうしたらいいのか。
楽しみを見出しつつ、分かっていく現実。
しかしというか何というか…結局信頼するのは
自分が信頼している者の言葉だけ、です。