居酒屋お夏 八 兄弟飯 (幻冬舎時代小説文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
3.70
  • (5)
  • (9)
  • (13)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 80
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344427365

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 兄弟飯 ー 居酒屋お夏シリーズの8作目

    2018.04発行。 文字の大きさは、中。
    兄弟飯、お前のそばで……、ねぎま鍋、わさびの短編4話。

    〇兄弟飯は、母親の葬式で離れ離れになっていた3兄弟が久びさに会って、結束して騙された母の敵を討つ。
    〇お前のそばで……は、浪人・鬼王虎之助がそば屋の女中・おえんに、おれは今日限り武士を捨てる。おれと一緒になってくれ「お前のそばが食いたい、そばで暮らしていたい……」と言っうのがすごくいい(笑)。
    〇ねぎま鍋は、男の純情と女のしたたかさ……。後味が良くない。
    〇わさびは、離れ離れになっていた父娘が再会する。大嶽惣十郎の懐を狙った掏摸のお七を惣十郎は捕まえ、お夏の居酒屋に預ける。お七は、父・惣十郎と……。
    涙なくては語れぬ。

  • 著者、岡本さとるさん。
    ウィキペディアには、次のように紹介されている。

    岡本 さとる(おかもと さとる、1961年 - )は、日本の小説家、脚本家、演出家。本名、岡本智。

    大阪市出身。立命館大学産業社会学部卒業。松竹勤務を経て脚本家・演出家となる。現在は主にテレビドラマ『必殺仕事人2009』『水戸黄門』シリーズなどの時代劇テレビドラマの脚本を手がける。またドラキュラが関ヶ原に登場する奇想天外な時代劇ロマンス「愛、時をこえて関ヶ原異聞」をはじめとする舞台脚本も多数執筆、演出も手がける。2010年より時代小説も手がけている。

    今回手にした、『居酒屋お夏 八』。
    全4話が書かれており、それは、次のとおり。

    第一話、兄弟飯
    第二話、お前のそばで・・・
    第三話、ねぎま鍋
    第四話、わさび

    そして、登場人物メモ。

    ・相模屋長右衛門(ちょうえもん)---お夏の父。
    ・お豊(おとよ)---お夏の母。
    ・鶴吉(つるきち)---廻り髪結。
    ・八兵衛(はちべい)---船宿「伊勢や」の船頭。
    ・河瀬庄兵衛(かわせしょうべえ)---目黒不動前に庵を構え、絵師として暮らす。

    ・小椋市兵衛---母・お豊を切り捨てた、お夏にとっての仇敵。

    ・お春---目黒不動門前の仏具屋「真光堂」の後家。
    ・徳之助(とくのすけ)---お春の息子。

    ・車力の為吉(ためきち)---居酒屋の常連。
    ・米搗きの乙次郎(こめつきのおとじろう)---居酒屋の常連。

    ・牛頭の五郎蔵(ごずのごろぞう)---高齢。品川、高輪界隈に隠然たる力を持つ、香具師の元締。品川の旅籠「さくらや」の主。

  • ・「馬鹿が三人集まれば、ただ揉めるだけかもしれないよ」(p.21)
    ・「お前のそばで暮らしていてえ、か。うめえこと言やがるぜ」(p.174)
    ・「ひとつ言っておくが、女将さんの方からお前を裏切るこたあねえよ。そいつは確かだ」(p.292)

  • 今回は人情味ある小さな出来事の積み重ねで、特に「わさび」が良かった。
    血生臭い抗争の合間の、ホッとする中休みといったところでしょうか。

  • 大した事件も起こらず、周囲の人が良い感じに収まりました。

  • 2021.07.04

  • 内容紹介
    親の愛に背を向けて、散り散りとなった三兄弟。時に疎ましくも思った母が死に、十数年ぶりに三人で集った彼らを待っていたのは、お夏のお説教だった。しかも、母の死の裏には怪しげな奴らの影が見え隠れするという。許せねえ、暴れたる! けしかけたお夏も暗躍し、彼らを支えるが……。三兄弟は母の仇を討てるのか? 心に晴れ間が広がる第八弾。

    平成31年1月28日~2月1日

  • シリーズ第八弾。

    毎度の事ながら、安心して読める安定の展開。

    第四話、「わさび」が好きです。

  • 201804/

  • 収録作品:兄弟飯 お前のそばで… ねぎま鍋 わさび

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

一九六一年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社九十周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に「浪華騒擾記」が入選。その後フリーとなり、「水戸黄門」「必殺仕事人」などのテレビ時代劇の脚本を手がける。二〇一〇年、『取次屋栄三』で小説家デビュー。他に「若鷹武芸帖」「八丁堀強妻物語」「仕立屋お竜」などのシリーズがある。

「2023年 『明日の夕餉 居酒屋お夏 春夏秋冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岡本さとるの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×