- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344428645
感想・レビュー・書評
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今回も相変わらず後ろをついてきて蘊蓄を披露する先輩。
今回の蘊蓄の中では池袋に秘められた歴史が一番衝撃的で興味深かった。
蘊蓄とリンクしながらの物語も涙誘う葛飾区が印象的。
そして迎える千代田区は将門の首塚といい、やっぱりトリに相応しい。
現実を見るんだ…というこの言葉にずっと激しく同意しながら、この言葉の意味するもの、これに気がついた時、しばし放心状態。
開いた口が塞がらなかった。良い意味でひっぱってくれた。
続編が早くも楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「東京二十三区の女」の続編。
フリーライターの原田凛々子と幽霊になってしまった凛々子の先輩・島野仁が23区それぞれの心霊スポットを巡りつつ、パラレルワールドでその地を巡る別の物語を描いている。
今回の舞台は、葛飾区、江東区、千代田区など。
前作に比べ、ホラー要素も少なく、意外とすんなり読めるが、最終章である「千代田区の女」になると、あまりにも複雑過ぎて、どの話が現実なのか、よく分からなくなる。
先輩である島野の死の理由を探し求めていた凛々子だったが、ラストでどんでん返し。
そして、結局真相が分からないままで、ぞっとした気分だけが残って、ちょっと微妙…でも、これがこの作家さんの醍醐味なのだろう。
何だろうな、この独特な感覚… -
続編も期待通り好みど真ん中だった。
東京の歴史も学びつつホラーやミステリー要素もあってかなり楽しめる本。
葛飾区の話が切なくてしんみりした。
最後にまた驚かされたけど、謎は深まるばかり。
早く続編出ないかな。 -
小説の構造が面白いです。話の内に話が有ったり、別々の話が結びついたり、二つの話のどちらが「話の内の話」なのか、つまりどちらが架空の話なのか分からなかったり、それらが複合していたり。
最後に謎解きせずに読者に考えさせるのも興味深いです。
私も推測はするもののそれが合っているか自信はないです。
今までにない新感覚の小説ですね。 -
葛飾区の話が一番好き。
これは実際の場所を見に行ってみたくなる話。蘊蓄が逆に気持ちいい。
千代田区の話で急展開だけど、この後もやっぱり続くのかな。全部の区を題材にしてくれるだろうとは思うから、続きがあるのか気になる。 -
前作同様、東京のアレコレについて学びつつ読み進めておりました。
色んな東京に関する知識が分かるので、地方民としては驚くこともありました。
歴史についても学べます。
……というのとはまた別でラストのお話で一気に長江作品らしさが爆発しています!!
「そういうことか!Σ(´□`;)やられたぁぁぁ(笑)」となりました(笑)
大変楽しませてもらいました。
これだから長江作品、好きなんですよね( ꈍᴗꈍ) -
前作から読んだほうが良い(それを強くお勧めする)。
あの女とあの女とあの女とあの…全部気になるな…。
「あの女は誰?」
個人的に表紙の色も意味があるのでは?と気付いた。
長江俊和氏は、灯台下暗しのような、やられた感があってじっくりと読み進めたほうがいいな。 -
前作に引き続き、東京各地の民間伝承が知れて面白い。
最後の結末がはっきりしないけど、恋のトラブルってこと??