残酷依存症 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1178
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344431843

感想・レビュー・書評

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  • 最後まで先の読めない展開が続き気がついたらあっという間に一気読みしていました。なかなかグロテスクな描写も多いですが、それ以上にもっと残酷な人間の"悪"がまざまざと描かれていました。
    ホモソーシャルという概念を題材に扱っており、個人的に長年感じてきた男性の理解できない面、苦手で嫌いなあの感じが、これによって少し謎が解けたような気がしました。

  • 被害者が全員クソなので、結果には満足

  • サークル仲間の三人が何者かに監禁される。犯人は彼らの友情を試すかのような指令を次々と下す。お互いの家族構成を話せ、爪を剥がせ、目を潰せ。要求は次第にエスカレートし、リーダー格の航平、金持ちでイケメンの匠、お調子者の渉太の関係性に変化が起きる。さらに葬ったはずの罪が暴かれていき…。殺るか殺られるかのデスゲームが今始まる。

  • 痛々しい描写が続いて読むのがしんどかった。
    こういった事が行われる根幹は著者によくあるパターン。
    登場人物では無く、この本を手に取った自分が残酷依存症になっていたのだと思い知らされた。
    今回でお腹いっぱいになったので暫く依存症からは脱却できそうです。

  • 殺人依存症を読んで、続きがあると知りこの作品を読んだ。他の方の感想にもあるように、テンポは前作のが良いと思うがこの作品も面白かった。
    てっきり続編も彼らが主人公かと思ったけれど前作の相棒が今回のメイン。相変わらず胸糞の悪くなるような残虐な描写は傑作。

    そして何より最後の一章で前作との繋がりがはっきりする。
    依存症の結果、そっちの方向に行ったか!!と納得のいったような変なスッキリする感じがして、真千代の今後が気になる。ここで終わりにはしてほしくないなぁ。杉浦と万千代の決着が見たい。

  • 読んでる最中もレイプ犯の言うことにムカついてたけど、参考文献のところを見て、作中のセリフとかは実際のレイプ犯の言葉なんだろうかと思って余計ムカムカした
    復讐されてることが分かってたからか、前作程の胸糞感はなかった
    ラストはスッキリした
    仇が打ててよかった

  • 弱っている時に読むとキツイ…

  • 作品中の『正義はどっちだよ』、『社会の敵と犯罪者は違うからな』。頭では分かっていても、最後のオチに納得してしまった。ページを捲る指が止まらず布団にまで持ち込んで読了。面白かった。3.4

  • 最初の方で、3人は仲間だと言っていたが、徐々に、日々の鬱憤、本当はどう思っていたか、置かれた状況、暴力等から本音が出てくる。

    自分の事を棚にあげて謝ってもらっていないから、あれもこれも、しょうがないこと、悪くないと思えることが怖かった。自分は被害者だと言う被害者意識の方が強いことに驚く。実際あった事件も扱っているので、そういう考えの人もいたんだと思うとさらに怖く、嫌悪感しかない。

    ずっと、誰かのせいにする。
    俺は悪くない。
    俺はそんなに加わっていない。あいつが悪い。
    親が悪いと…。
    どこで自分の人生は狂ってしまったんだと、自分の事ばかり…。
    グロさ強め。


    印象的だった台詞、怖さを感じたものなど

    p123-2~4
    p224
    p234-13
    p239-15
    p275-9~279
    p286-4~287-2
    p325-12~16
    p351-8~13
    p354
    p362-5~6


  • なるほど、こういう続き方をするわけか。
    被害者ではなく、被害者家族ならここまでできるかもしれないと思った。
    自分の仇では、なかなかここまで思い浮かべられないけど、自分の大切な人を想像も絶する方法で傷つけられたら、それを客観的に追体験する分、できてしまうのかも。
    こんな人、本当にいるの?と思いながら読んだら、途中実際あったスーパフリーって言うのが出てきて、あー、あるんだ…よね…と。

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著者プロフィール

1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド・キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成。著作には「ホーンテッド・キャンパス」シリーズ、『侵蝕 壊される家族の記録』、『瑕死物件 209号室のアオイ』(角川ホラー文庫)、『虎を追う』(光文社文庫)、『死刑にいたる病』(ハヤカワ文庫JA)、『鵜頭川村事件』(文春文庫)、『虜囚の犬』(KADOKAWA)、『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』(ハルキ文庫)など多数。

「2023年 『ホーンテッド・キャンパス 黒い影が揺れる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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