ラブストーリーで会いましょう 上 (幻冬舎ルチル文庫 す 1-10)
- 幻冬舎コミックス (2009年6月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344816855
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
2014年読了
-
☆3.5
-
じわじわと始まり晴れやかに終わる、という感じ。砂原の繊細さは他の作家さんにないので、砂原本がでると買わずにおれない。
-
砂原先生の書かれる ちょっと変わった人は 読むうちに いとおしくなってきます。自分の中にもある制御できない何かを思い出させる。一生懸命さがいいのだろう。上下巻
-
⇒『ラブストーリーで会いましょう 上』
『ラブストーリーで会いましょう 下』
『ラブストーリーまであとどのくらい?』スピンオフ -
編集上芝×人気作家(変な人)庭中cp。
とにかく、庭中がめちゃくちゃ変わっていて、偏屈なキャラですが、読み進むうちに愛しさでいっぱいになります。
庭中は、自分では恋したこともないくせに、超人気ベストセラーの恋愛作家であり、すべてについてスケジュールを立て、予定通りことが進まないと許せない性格の持ち主。
本当に変わっています。前もってシナリオを作り、編集の誰かに相手をさせ、自分がヒロインの気持ちになり作品を執筆する創作手法からして、もう興味津々!面白すぎです。
その風変わりな創作活動に付き合わされる上芝は、はじめただの編集担当として嫌々応じるけど、だんだん庭中という人間を知るうちに彼への気持ちが変化していきます。
恋をしない男を好きになって、創作のために恋人として振る舞わなければならない上芝の割り切れない気持ちもせつない。
そして庭中も、じれったいくらい自分の恋する感情に無自覚です。
そんな二人なのに、恋人としてシナリオどおりのデートを繰り返す場面は、甘くてせつなくて、さすが人気恋愛作家らしい展開はロマンチックとも思わせます。ずれた二人の思考や会話はちょっと笑えるし、ハイクオリティな砂原ワールドが炸裂しています。
濡れ場も、ぎりぎり感がなんともいえないくらい萌えます。
最後、八川に渡された本をみて庭中が涙するシーンは、うるっときました。
やきもきさせる二人の恋がこれからどうなるのか知りたくて、下巻にすぐ読み進みたくなります。