オムニバス短編集。
■0話
教育実習生視点の話。
先生は自分を分かってくれなかったけど
自分なら生徒の事を分かってあげられると
慢心したと言う話。
一生懸命なので彼を応援したいけど、
「いいな おまえらは、
大した悩みもなさそうで」
それだけは言ったらダメなやつ…!
最後が容赦ない叩きのめされぶり…。
■1人目 倉本悠己
子供の頃に可愛いなと思ってた女の子と
再会したら男で、しかも告白してきたという話。
倉本は基本的にノンケなのですよね。
でもがんばって考えようとしてる。
その言動が無神経だったりもするのですが。
そんなノンケな倉本にでも行けるかも
と思わせる論ってどんなにいい男なの。
そしてそれを田部に言うなよ~!バカ~!
意外な事実と自分の無神経を知って
ショックを受ける倉本も
そんな倉本を気遣う田部もいい子で
甘酸っぱいな~と思いました。
■2人目 佐々木界
「やさしいやちよ」に収録の
「パンドラの箱」の夕彦と幼馴染が主人公。
これは、夕彦のことが好きだったのですよね?
でも今更お呼びじゃなかった、と。
困っている夕彦にすら拒絶されるのは痛い。
でも、捨てる神あれば拾う神あり。
青い鳥は身近にいたと言う感じのラストが好きです。
■3人目 江崎すすむ
これ、最初はずっと夕彦と勘違いしてたので
めちゃくちゃ混乱しました。全然別人だった…
好きな人に好きって言ってもらう。
これって本当に難しいことなんだな。
論が江崎を好きになれればいいんだけどな。
セフレの岸間さんには今の彼氏を
大切にしてもらいたいですね。
■4人目 滝田広
ここで0話で重要な役だった広が主人公。
何故異常にけんかっ早くなってしまったかが明かされます。
良介とのくだりは胸が痛いです…。
そんな奴らとは違って真剣なのに
何でこうも上手くいかないのか。
■5人目 瀬尾論
最後に満を持して噂の論視点。
どこの話でも出てきた論が
一体だれを好きだったのか、
何の目的で行動していたのかが
分かります。
黒い…!しびれる…!
でも、やっぱり悪人にはなりきれないのが切ない。
最後にそのままを愛してくれそうな
江崎が現れて救済されるのが良かった。
でも先生、そこまで嫌われるかなぁ…w
■2年3組じゃない面々 ~実習生~
2年3組の面々に散々こきおろされてきた先生。
言ってもまだ大学生だし未熟なんだよ。許してあげて。
でも本当に人の気持ちに鈍感なんだなw
■2年3組じゃない面々 ~多部友由樹~
各カップルのその後がチラ見出来て良かった!
それぞれが収まるところにおさまってる気がする。
夕彦だけが気になるけど、あれはあれで幸せなのかな。
とにかく全体を通して、
先生をもう許してあげて!って思ったなw
「理解できる」と思う慢心は鼻につくし
ポロっと言った一言が無神経すぎるけど
他はしょうがないべ…と思うことも。
江崎に論と広の関係を聞いちゃったとかは
察するの無理だと思うんですよね。
大人に期待しすぎだよ子供たちは!
と、つい大人の方を擁護したくなるBBA。
いや、ほんと、他の人の気持ちって分からない。
でも、慢心しないように気をつけて、
(でも時々慢心しちゃうよね…)
その上で他人の気持ちを分からないと切って捨てないで
想像することは大事だと思います。