発達障害を見過ごされる子ども、認めない親 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344982093

作品紹介・あらすじ

そそっかしくて落ち着きがない「ADHD」や、読み・書き・計算に支障がある「学習障害」、人との会話が成り立たない「アスペルガー症候群」などの発達障害の子どもが激増している。文部科学省の調査によると、小・中学生の普通クラスで発達障害と思われる生徒の割合はなんと6.3%。一クラスに1〜2人はいるのだ。発達障害を見過ごされた子どもは引きこもりやニート、最悪の場合は犯罪者になる可能性もある。どうすれば発達障害児を見抜き、完治できるのか。発達障害を克服して医師になった著者が、発達障害児の現状から治療法までを、わかりやすく解説。

感想・レビュー・書評

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  • 読了。知的な遅れのない発達障害の子は、怠けや本人の問題として叱責されてしまう場合が多く、そうなると、二次障害に繋がってしまう。いかに早く発見して適切な対応をすることが重要だし、そのためには親に、どう話してわかってもらうかが大切だと改めて実感した。

  • 自分に当てはまりドキッとする。私も見過ごされた発達障害の子どもだったんだろう…と思う

  • ちと内容に偏りがあるような気がする
    これに描いてあることが発達障害の全てではない
    と思う

  •  医師が書いた本なんだけど、分かりやすく書いてある。医師としての経験が存分に生かされた本だと思う。著者の主張に納得出来ないところもあったけど、読む価値のある本だと思う。子どもを持つ親、教師を志す人なんかは特に読んで欲しい。

  • 軽度発達障害についてとてもわかりやすく書かれていた。
    親が発達障害を認めようとしないのは「普通」であることが社会の規範とされ、横並び意識の強い日本ならではの現象ともいえる。
    ここにも出てきた「普通」という言葉、私たちは「普通」という言葉に縛られている気がする。
    発達障害は早期に適切な対処をしていけば改善できるし、二次障害を防げる。そのために自分にできる支援は何か考えていきたい。

  • これは良書。発達障害を克服して医者になったと言い著者が書いているので、以前読んだ健常者の医者が書いた決めつけの様な冷たい感じは一切なかった。むしろ暖かさを感じた。
    本書はタイトルのように、いかに早期に発達障害を認知し、治療を開始するかの重要性を説いている。それはそうだ、一般的な躾は全く無意味なのだから。
    読みながら気になったのは、本人に話す時期。療育のおかげもあり、本人の素直さもありうまくいっていると思うが、これが自分たち親が認知せず、間違った対応をしていたらと思うと怖い。
    広く読まれるべき本だと思う。

  • 発達障がいについて細やかな知識が得られました。ただ、発達障がい者がそうでない人と比べてできないことや二次障害など、ネガティブな部分が多く書かれていると感じました。また、早期治療の重要性や遺伝の多さなど 取り返しのつかないこと、どうしようもないこともしっかりと書かれていたので、ちょうど気分が落ちてる時に読んで無気力自暴自棄モードになってしまった笑 それがひとつの現実だから向き合わなきゃいけないものの、、年齢を重ねた発達障がい者にとっては、「これからできること」にふれている本の方が読みやすいかもしれない。

  • 発達障害(ADHD・自閉症スペクトラム障害・LDなど)に関して簡単にわかりやすく解説されてる本。

    少々古い本なので情報は変わってきているかもしれませんが、幼児期にみられる症状なども載っており、大きく変わっているはずはないので読む価値は十分あります。

    発達障害の子の親も発達障害の可能性がある。これは確かにとしか言いようがない。

    とにかく発達”障害”という名が世の中の認識を邪魔させているというのを実感する。星野先生のいう『発達アンバランス症候群』という呼び方が良いのではないでしょうか。

    しつけのせいであったり、ただの問題行動と決めつけず、いろんな視野で子どもを観察していかないと。二次障害を起こしていくということは社会にとってもマイナスなことです。

    親・教師だけではなく、日本にいるすべての人が理解し、知識を持っているべきものでしょう。いつまでもはびこっている根も葉もない噂話程度の信憑性しかないまことしやかに囁かれている昔ながらの育児・教育法にとらわれないでいただきたい。

    年を取ってからの方がより新しい知識を持つ必要がある。知識は常にアップデートしていかないといけない。

    そう強く思います。

  • 親が発達障害である可能性。
    なんで気づかなかった。
    言われてみれば当たり前だ。アスペルガーとかいう概念が広がったのすらここ10年ぐらい。
    それより前なら、確実に、網に引っかからずなんの対処もされず大人になっているのだ。大人=自立している、ととかく見えてしまいがちだが、そこから自己認識の構造を変えてかなければならない。そして、それはなかなか現段階では難しい。

  • まずは子どもたちの早期発見ができてよかった。

    幼児の段階で発達障害を認めなかったり見過ごしていたりすると、将来ひきこもりになったり犯罪を起こしたりする可能性があるということを考えると、一時の子どものレッテル貼りを恐れてはいけないなと思う。

    あとはテレビの長時間視聴、スマホ、睡眠リズム、食事に気をつけることが大事とのこと。
    思い起こせば最近このあたりが乱れているわ。正さないと。

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著者プロフィール

1973年、福島県立医科大学卒業、神経精神科入局。79年、医学博士。84〜85年、アメリカ・エール大学児童精神科留学。93年よりロマリンダクリニック心療内科勤務。2001年、福島県立医科大学神経精神科助教授。03年、福島学院短期大学福祉学部教授。06年、福島学院大学大学院附属心理臨床相談センター所長。1990年に大腸ガンを発症し、切除手術を受けるが、7ヵ月後に再発(肝転移)。ガンの食事療法「ゲルソン療法」を簡略化した「星野式ゲルソン療法」を考案・実践し、克服した経験を持つ。また、自らが発達障害の一つであるADHD(注意欠陥・多動性障害)であることを公表している。

「2017年 『ガンを食事で治す星野式ゲルソン療法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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