人間の分際 (幻冬舎新書)

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著者 : 曽野綾子
  • 幻冬舎 (2015年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344983847

人間の分際 (幻冬舎新書)の感想・レビュー・書評

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  • 大学生の頃から読んでいる本ですが、著者の曽野綾子女史がまだお元気で執筆されている嬉しい限りです。

    二十年前の三十代前半の時はいざ知らず、50歳を超えた今、目標を立てることは大事だとは思いますが、この本のタイトルにある「分際」なるものも考えてみる必要があると心のどこかで思っていた矢先に、巡り合えた本です。

    私より長く生きてこられてきただけあって、書かれている事は、深みがあります。

    以下は気になったポイントです。

    ・分際とは、身の程、のこと。財産でも才能でも、自分に与えられた量や質の限度を知ることが大事(p4)

    ・身の丈に合った暮らし方をするということが、実は最大のぜいたくで、それを知るにはいささかの才能がいる(p6)

    ・失敗には、意味も教訓も深く込められていることが後で分かる。その過程を意識して、人生の流れの半分に作用する自助努力はフルに使い、自分の力の及ばない運、つまり神の意志にも耳を傾けて深く悩まない方がよい(p31)

    ・運命を受け入れ、そこからそれぞれの道を歩き出す気力があるかないかの違い(p47)

    ・不公平に慣れないと器が小さくなる(p55)

    ・不幸が、むしろその人の個人的な資産になって、その人を強く、静かに輝かせている(p69)

    ・人の生き方に口を出すべきではない、ただひたすらに外からその成功や健康を祈ればいい(p88)

    ・欠点をさらしさえすれば、不思議と友達はできる。他人は、美点と同時に欠点に好感を持ってくれる(p105)

    ・愛とは、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐えること(p123)

    ・人に何かを与えることが幸福の秘訣(p155)

    ・心配とか恐怖は、人間が不必要なものをたくさん所有しているときに起こる(p159)

    ・人間が自分でなしうるのは、多くの場合、与えられた偶然に乗っかっての結果だとわかってくる(p172)

    ・年を超えても見事だと思える人は、それは与えられているものに対して感謝できる人である(p173)

    ・成功した人生とは、1)生きがいの発見、2)自分以外の人間ではなかなか自分の代替が利かない、という人生でのささやかな地点を見つけること(p176)

    ・人間は誰でも、自分の専門の分野を持つことである。小さなことでいい、自分はそれによって社会に貢献できるという実感・自信・楽しさ、を持つこと(p177)

    ・道楽とは、苦労を楽しみと感じられるように変質させ得るもの(p178)

    ・自分の得意で好きなことをするのが成功と幸福につながる、まず、自分の得なものを発見する、次にそれを一生かかって続ける(p179)

    ・人生のおもしろさは、そのために払った犠牲や危険と、かなり正確に比例している。冒険しないでおもしろい人生はない(p191)

    ・人と比べるのをやめると、ずいぶん自由になる。限りなく自然に伸び伸びと自分を育てることができるようになる(p194)

    ・人間は50から先の生き方が大切である、それはその時期を過ぎると、人間は一日一日弱り、病気がちになるという運命をもっているから(p211)

    ・人間が高齢になって死ぬのは、多分あらゆる関係を断つということ。分を知って少しずつ無理がない程度に、狭めて軽くしていく。生きるのに基本的に必要なモノだけ残す(p220)

    ・死ぬ前に2つのことを点検しておく、1)自分がどれだけ深く人を愛し愛されたか、2)どれだけ面白い体験をできたか(p227)

    2015年10月4日作成

  • 神とか信仰とか多少出てくるけど、書いてある内容はとてもよかった。
    他人の目を気にしないとか実践してるのもあるけど、人にあたえるとか生き方とかためになったし、自分に合うものは取り入れていきたい。死ぬまでね。

  • 1931年生まれの曽野綾子さんの「人間の分際(ぶんざい)」(2015.7)を読みました。この方の箴言(直言)は、いつの時代に読んでも、読んでるうちに姿勢が正しくなっていく・・・、そんな気がいたします。①人間はその分際(身の程)を心得ない限り、決して幸福には暮らせない。②老いと死がなければ、人間は謙虚にはなれない。そして、③誰でも人生の終盤は負け戦。人間は50から先の生き方が大切。負け戦と決まっているものなら、ちょっと気楽に、さわやかに、おもしろく! (^-^)

  • いやー戦前を知ってる人は一本筋が通ってるというか、潔いというか・・・
    すかっとしてます。
    確かにその通りということが多い。

    しっかりしないといけないな。

  • 「やればできる」というのは、とんでもない思い上がり。

  • 中身をみないで手にしてしまい。
    つぎはぎだった…。
    一冊を読みたい。

  • 曽野さんの著書をまとめたもの。今までに彼女の本を読んできた人なら,ガッカリするだろうが,読んだことがない自分にとっては示唆に富んだことを得ることができました。例えば,「苦悩のない人は,人間性を失う」とか。経験則ではありますが,作家としてトップを走ってきただろう氏の言葉には説得力がありました。

  • 現実をどのように受け止めて生きていけばいいか、受け止め方、考え方が書かれた本。この方はクリスチャンの立場からであるが、仏教の立場から書かれた同じような内容の本を読んだ事がある。どちらも、ありがたみを感じながら謙虚に生きる、という根本的には同じことを述べていた。
    若者向きではない。ある程度年を重ねて、つらい現実やどうにもならないことを感じた人向け。
    一つ納得いかなかったのは、東京オリンピックを引き合いに出して「為せば成る」を批判していたところ。もちろん「為せば成る」とは限らないが、「為さねば成らぬ」は真理だと思う。自分の分際ではやっても無駄だ、ではなく、一生懸命努力しても叶わないかもしれないが、努力することは大切だと思う。
    一つなるほどと思ったのは、キリスト教でいう「許し」とは、心の底から許していなくても、許しているようなふるまいをすること、許せるよう努力することなのだそうだ。なかなか許すのは難しいけど、ふるまいだけならできるかも。

  • 入院中に職場の同僚の方々より借りて読んだ本。
    この人の、難民や在日外国人に対する考え方に
    以前ぎょっとしたことがあって、その偏見があり
    最初肯定的に読めない自分がいた(笑)
    読書しながらばあさんに説教されてる感じでたまに
    いらっと。
    でも、「天井の青」は小学生か中学生のときに読み
    感動しました。

  • 老いを感じたり、落ち込むときにはいいのかもしれない。
    もうがんばりようがないぐらい人生を消耗してしまったとき。はたまた、もうコンロトールしたり、がんばりたくない気持ちのとき。
    信仰とともに、運命に身を委ねることをしれば、楽になるのかもしれません。

    ☆彡。*☆彡.・☆彡

    ~個人的には面白くなかった。そして、下記は、一般論ではありません。しかし、小銭とはいえ支払い、時間を費やしたこともあり、ちょっと感想をメモさせていただきます。~

    ・国語の教科書で昔読んだ時は、もう少しよかったようにも思ったが。
    ・またもや近所の本屋で見つけて失敗した。
    ・いつもハイパー・バカな私...。
    ・幻冬舎なんだから、やめときゃよかったのに。
    ・聖書の一節か、岩波赤でも読めばいいのに。
    ・駄本を買ってしまったときの後悔というのは、野菜炒めでもさっと食べればいいのに、お手軽に駄菓子食べちゃって、栄養的にもカロリー的にも後悔するのと、いつも似ている。
    ・即、ごみ箱行きではなく、丁寧にブックオフにでも流しておこうか、という程度にはリスペクトしている。
    ・しかし、自分が×と思ったのに、中古市場に流す、ということは、世の中を悪く、つまらなくしてしまうのではないだろうか、と悶々。

    以上。

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人間の分際 (幻冬舎新書)の作品紹介

スポーツの世界では「努力すれば必ず報いられる」などという美談が溢れている。しかし著者の八十余年の体験によれば、いくら努力してもダメなことは実に多いという。つまり努力でなしうることには限度があり、人間はその分際(身の程)を心得ない限り、決して幸福には暮らせないのだ。「すべてのものに分際がある」「老いと死がなければ、人間は謙虚になれない」「誰でも人生の終盤は負け戦」「他人を傷つけずに生きることはできない」「『流される』ことも一つの美学」「老年ほど勇気を必要とする時はない」等々、作家として六十年以上、世の中と人間をみつめてきた著者の知恵を凝縮した一冊。

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