善意という暴力 (幻冬舎新書)

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344985728

感想・レビュー・書評

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  • 人間の本質的な部分から社会システム、日常の支配を紐解いた一冊。

  • 20220419

  • ●久しぶりにハッとさせられる本だった。
    ●繋がれば繋がるほど虚しくなるのはわかるなあと。
    ●ラストらへんは、なんだかわかったような、わからないようなまともだが、示唆を受けるには十分な内容。
    ●色々な本からの引用も多く、興味深い。
    ●我々はシステムに過剰に適用してしまいというのはまさにそうで、恐ろしさを感じた。

  • 善意の声や意見がソーシャルメディアを通じて、大きくなってきた今の時代において、「善意という暴力」という良い題材を扱っている。

    ところどころテーマが散らばっている感じはあるが、ためになった。

  • ●スマホ画面を1日3時間見て、平均寿命にならすと11年にもなる。
    ●バッシングは善悪の問題ではなく、バッシングすること自体が快感になっている。
    ●フリーライダーは個々の遺伝子を遺すには、合理的に見えるが、共同体から見ると、集団の存続を脅かす悪い存在。だから許さないようにできている。
    ●進歩的な意見を持つことで得られる事は、その意見が普及して標準化するにつれて失われていくから、進歩的な意見を支持する人がその地位を進歩的なものとして保つためには、進歩的な意見をより過激にし続けるない。「ポリティカル・コレクトネスの経済学」
    ●インターネットのような技術が、その善意を実行に移すのをより簡単にしてくれる。それは、洗脳やマインドコントロールより、ずっと恐ろしいことだろう。
    ●もともと感情に訴えることが右派、理性を売りにするのが左派、最近は右も左も感情に訴えるようになってきた。
    ●子育てに時間がかかる、1日の4分の1眠らなければならない。肉食動物には敵わない。そこで群れる事を覚えた。今でも生存競争で一番大切なことは信頼(絶対に裏切らないと信じられる仲間)
    ●「その人の身にもなってみろ」は、共感せよと言っているのではなく、国語の試験問題と同じように、「正解」を探せと言っているのに過ぎない。もしくは自分たちに共感しろと要求しているのでは。同調圧力なのだ。
    ●とても共感しやすい人は、看護師には向かない。
    ●AIと人間の対決になると、必ず盤上遊戯になるのはどうしてなのか?人間とは何かの定義が不十分なのに、人間を超える超えないと言うのはナンセンス。
    ●上手に群れるための仕組みとして、市場、国家を。その仕組みを守る手段として、貨幣、法。
    ● Facebookにいいね!がつけられたのは、ピーターティールのアドバイス。
    ●振り返りバイアス、後知恵バイアスによる自己欺瞞が、個人の記憶だけでなはなく歴史に働くと陰謀論になる。
    ●ウォーギルトプログラム。10日間の連載と2か月の放送だけで、そんなに簡単に洗脳なんてできるのか?という疑問。

  • 結構難しかった一冊
    一通り読んで、気になった部分を読み返して感じたこと。
    人間の心は弱いという事。
    思い込みや刷り込みや周りに流されてしまいがち。
    でもそれに気づかず、正しいと正当化してしまう。
    それが行き過ぎると、人や周りを傷つけてしまう。
    誰しもが自分は正しいと思っている。
    でもそうではない、それに気づいて、自分を変えられる人が、成功者という事なのか?

  • パターナル父性的
    マターナル母性的

    スポットライト効果、
    それ以外見えなくなる

    共感を道徳にするのはなぜ不適切なのか
    判断を謝る

    同調圧力が働くと良くない
    被害者の方ばかりに共感してしまうというように、片方だけに共感することになる

    私たちの理性は理解したいように理解してしまうp68

  • 立ち話程度の論理で話を進めていて大いに不満。主張がないうえに、問題提起も何を言っているかわからない。何回も躓いて読み直したが、そもそも文がおかしかったり、説明が足りないところだらけ、時間の無駄だった。
    書き直したところで、社会科学って、こんなもんなの?っていうような論理展開や実験しかないのではという疑問を持った。実際、良くてつまらない会議の余談で、職場の立ち話、飲み会のネタがいいところなんだろう。
    星なし。

  • 東2法経図・6F開架:B1/11/570/K

  • 新しい(ここ1~2年)の研究や出版物を下敷きに展開されており、「今」を明快に描き出している。広く浅く、ではあるが、薄くはない。

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著者プロフィール

首都大学東京客員研究員、現代位相研究所首席研究員/政治社会学・批判的社会理論

「2018年 『談 no.112 感情強要社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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