- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344986183
作品紹介・あらすじ
「器が大きい人」というと、どんな人をイメージするだろうか。著者は「自分に何の利益がなくとも、他人のために行動できる人」だという。私欲を封印し、他人のために何かを成すのは、そう簡単ではない。器を大きくしようと無理をすると、かえって器は小さくなってしまう。ならば、どうすればいいのか? 「自分にしかできないことを、やる」「何が起きても〈それがベスト〉と考える」「ときに積極的に諦める」等々、本当の意味で器を大きくするための心のありようや生き方について詳述。
感想・レビュー・書評
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特別なことは何も語っていない、当たり前のことの積み重ねが人間の器を大きくするのだということを語ってくれているのだけれども、それがどれだけ難しいことか、様々な経験、経歴のある方が語るからこそ説得力がある。
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飾らないけれども力強い人生論。
「どうせダメだ」「何で俺だけ」と、卑屈な気分になる時、読み返したい。
私欲を排除してどれだけ他人に貢献できるか。
これまで私は、「ギブアンドテイクのgiverであり続けることに疲れた」と発言している。まだまだ器の小さい未熟者で、みっともない。反省した。
器を広げるには、自分の中に渦巻く「動物の血」を抑え、「理性の血」を増やす必要があるとのこと。その手段として、丹羽さんの「読書推し」が半端ない。さらには、読書ノートに記録し続ける(アウトプット)が良いとのこと。私自身、細々と読書し、読書会を開催し続ける目的を再確認することができた。「自分のやっていることは間違いない」と丹羽さんに励ましてもらえた気がする。
そして、私は「日日是好日」という言葉が好きだが、丹羽さんの考え方にピッタリだと思った。物事はいつ始めても良い(歳をとってからでも問題ない)し、日々のトラブルは成長するチャンスだから楽しく構えようということ。どんな日でも、意義のある1日になるのだろう。 -
中村哲さんのように器が広い人には、なかなかなれないが、色々な心がけは理解できた。今の私は、まず読書で知識を深め、考える力を鍛えたいと思う。
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財界人きっての読書家である著者が、人間の器を大きくする心の在り様についてまとめたもの。
心に留めておきたい箴言至言が数多。
第1章「人間力」を高める
多様性を求められる現代では「人は人と違うからこそ、生きる意味があります」
人間としての成長を求める時は「まずは『自分は何も知らない』ということを自覚する」
第2章「人間の器」は仕事で変わる
リーダーの条件の一つとして「忘れるからこそ新しい発想も生まれるし、現在をベストに生きることもできるのだと思います」
困難に直面し考えられる方策が尽きた時も「『始まりがあれば、終わりが必ずある』と思うことです。終わりのない始まりはないのです」
第3章老年をいかに生きるか
余命宣告を受けた時も「自らの人生を振り返って悔いることよりも、その日その日を自分なりに精一杯生きる。それで、十分ではないでしょうか」
「モノを丁寧に使い切るように、人生も丁寧に使い切るという姿勢こそが、器の大きな生き方に繋がるのではないかと思います」
「これからの人生においては”今”が一番若いのですから、『歳だから…』という暇があれば、アンテナを張って行動を起こしてみましょう」
アフガニスタンに生涯を捧げた中村哲さんの項では
「現在、日本の国内では平和憲法をめぐっていろいろな軋みが生じていますが、少なくとも海外諸国にとって日本が持つ平和憲法は畏敬の対象であり、日本はそのような器を持つブランド国家として期待されていることを忘れたはならないと思います」
現在の憲法論議に一考を促す言葉と言えるのではないでしょうか。 -
器の大きな人間になろうと思うが、なかなか難しい。しかし、努力することにも意味があると思うので、自分は何も知らないということを自覚する、アウトプットも行う、読書で知識を得て、経験を加えて、知恵を得る、部下を褒める場合は、人前で、叱る時は、個別に叱ることを実践したいと思う。
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著者が取り上げているどの項目も大事であり、簡単なようであり、当たり前であり、それができないから悩むのだ、というものである。
多分自分の置かれている環境や時期によって刺さるものは異なるのだろうけど、今は、お金が不安。そんな今だから、お金に執着すると人は逃げていくという言葉は戒めとして胸に刻んでおきたい。
人のためにお金を使えばいずれ回ってくるということを肝に銘じ、自分のためでなく、よのため人のため、家族のために使いたいと思う。 -
中村哲さんの紹介は人間の器を示す例として少々語り過ぎかと感じた。これだけ大きく強い器を最後に出されると、前章までとバランスがよくない。
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自分で考え行動する事。
たとえそれが失敗しても良い。
今のベストを尽くしたのだから -
読もうと思った理由
人間の器という言語化しにくいものをどういう風に書かれているのか知りたかったため
気づき
・撤退する勇気や決断はギリシャ・ローマ時代からリー
ダーにとっての重要な要素である
・真のリーダーはいつでも自分を捨てる覚悟をもってい
る必要がある
・仕事で新しいことを構想するときは、考えられること
をすべてアウトプットしてみるとよい
・仕事において大事なことはいかなる立場にあろうと、
現場をよく知ることである
・悪い心でいるときは、つい目をそらしたくなります
が、そういうときこそ、なぜそんな心の状態になって
いるのか意識して向き合ってみる
・必然の運は自分の努力や工夫によってもたらされる
一見、当たり前のこともあるような気がしますが、自分がいつも実践できるとは限らないし、なかなかできないことだと思います。現場を知るということは自分で確信するために必要と思います。心構え、考え方は意識していきたいです。 -
・読んだ理由
歴代で一番器の大きかったテラスハウスのメンバーは誰か、という議論になり、「器の大きさ」とは何かについて考えたことがキッカケで本書を手に取った。
自身も器の大きな人間になりたいと思い、何かヒントが書かれていることを期待して読んだ。
・感想
本書における「器が大きい人」の定義は、他人のために自分を捨てられる人、損得抜きで行動できる人、だということが序盤に語られている。
それ以降の話は、期待したようなものでは無かった。
大半は著者の社会人人生から得られた仕事術が語られるのみである。
「常にベストを尽くして振り返るな」「答えは常に現場にある」「目標は低めに設定する」など、途中から「器」の話はどこに行った?と思わざるを得ない内容が続く。
著者は伊藤忠で社長にまで上り詰めたエリートであり、他にも多くの書籍を出版しているようだが、全て同じ内容を書いており、本の題だけ変えているのでは?と思ってしまった。