なぜ「スマ婚」はヒットしたのか 誰もが挙式できる世の中へ (ゲーテビジネス新書)
- 幻冬舎 (2012年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344992054
作品紹介・あらすじ
従来の高すぎる日本の結婚式に疑問を呈し、余分なマージンと不透明料金の上乗せ営業を徹底排除。
“結婚式費用約半額”を実現させて、現在急成長を遂げるスマート婚「スマ婚」。
そのヒットの陰に、既存ブライダル業界の怠慢、そして暴利をむさぼる悪しき構造があった。
ついに今、業界の闇が暴かれる。
感想・レビュー・書評
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従来の結婚式が、いかに高すぎるかについて詳しく書かれている。
ホテルやゲストハウスといった結婚式場が、粗利50パーセントもあるということに驚いた。
契約時の見積りは一番安いプランで計算をしているが、実際に打ち合わせを重ねていくとどんどんグレードが上がり、最終的には見積りより何百万も高くなってしまうというのが恐ろしい。
ウエディングプランナーは、「一生に一度のことですから」「今のプランではお二人にはふさわしくないと思いますよ」といった言葉を使い、特に、結婚式に対する思い入れの強い女性側(新婦)の感情を刺激して、オプションを上乗せしていく。
会場の飾り付けやムービーの作成など、実際に作業をするのは仕入れ業者であるお花屋さんや映像会社であるが、提携するには高い契約料を払わなければならず、式場の言いなりになって安い仕事を受け苦しんでいる。
式場が指定するショップでドレスやお花を注文すると高いため、自分で持ち込もうとすると、謎の「持ち込み料」がかかる。
これは本来、提携しているショップに送客するはずのものが送客できなくなったたためという意味合いのはずだが、その費用はショップに支払われず、なぜか式場がそのままもらっている。
結婚式が安く挙げられると聞くと質が落ちるのではないかと疑ってしまうが、「スマ婚」は安かろう悪かろうではなく、余分なマージンや持ち込み料を省いて適正価格にしたものなので、クオリティは変わらない。
ブライダル業界の経験がない人がスマ婚を立ち上げたことで、業界の慣例にとらわれず、おかしいものはおかしいと言って適正価格を実現することができた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2012.11.24 借りる
2012.12.03 読まずに返却 -
151210読了
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帯文:”結婚式を高いからとあきらめていませんか?” ”上質な挙式を低コストで行うヒント、教えます。”
目次:まえがき、第1章 体験談―打ち合わせを行う度に高額になっていった結婚式、第2章 インタビュー―ウエディング・プランナーに実際の営業方法を聞きました、第3章 ホテル・衣装・音響・生花を徹底取材―結婚式はなぜ高いのか?誰がもうけているのか? …他 -
結婚式業界についてスマ婚がはやった理由をもとに
以下におかしな業界だったか暴露している本。
こういった業界はまだまだほかにもある。
価格破壊になってしまうとだめだが、適正価格をめざす
健全な業界化は重要だ。 -
「婚活したらすごかった」の著者が結婚式ビジネスの裏側を暴く一冊。
結婚式を経験している人たちには納得のいくエピソード満載で、確かにあれっておかしいよなぁということの裏付けが取れるという点では大事な本なんだが、最終的にスマ婚礼賛で終わってしまっているので単なる宣伝本に堕してしまっている印象。スマ婚も実際には…っていう話を業界の方から聞いている以上、フラットには判断できないし、やっぱり幻冬舎ってこういう本で日銭を稼いでいるんだなぁと思ってしまう。 -
サービスは売り方によっていろいろな値段がつくのだなあとしみじみ。
プランナーのシステマチックな営業手法が興味深かった。
消費者としてはイメージ広告に過剰に興奮しないよう注意、というのが一般的な教訓か。 -
2010年代結婚数の減少
→結婚適齢期の人口の減少
婚姻件数がピークを迎えた1972年、結婚適齢期の男女の総人口は2870万人
2010年は2230万人。23%減。 -
スマ婚のプロモーション本なんだと思うが、内容は結構思い切った内容。
一般ホテルとレストラン、ゲストハウスのブライダルビジネスを相当ディスってます。
とはいえ、その三つがスマ婚の大きな顧客という事を考えると、ずいぶん攻めてるな、とは思う。
内容に関しては、業界暴露本の域は出ていない。インタビューのサンプル数が少ないのと、定量のデータがほとんどない。
でも、「お金が無いから結婚式を挙げられない世の中は良くない」は賛成ですね。その上で明朗会計化をうたうのは時代の流れとしても正しい。
大きな結婚式場とか、ゲストハウスが、この本に対するアンサー本を出してくれないかなー。