- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784378015590
作品紹介・あらすじ
GIGAスクール時代到来!
一人一台タブレットの校外学習で、あたえられた課題はなんと「子育て」!?
生徒二人がペアになり、タブレットの中でAI(人工知能)の子どもを育てるというものだった。
“漫画ラブ乙女”心夏(ここな)と、“孤高の少年”温斗(あつと)のペアがさずかったのは、“超毒舌小学生”マミだった………。
「いいよ、もう。お母さんには無理。」
胸にぐさりと刺さるマミの言葉。それは、心夏もよく母親に言うセリフだった……。
愛されたい、愛したいのに―――AIは容赦なく、ごまかしていた感情をあばく、あいまいな人間関係を揺さぶる!
はたして心夏たちの子育てのゆくえは? 母娘のつながりは築けるのか?
村上しいこが描く、今もう、すぐそこにある新次元の教育現場!
感想・レビュー・書評
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生徒に配られたタブレット。最初の課題は、ペアを組んで子育てすること。
紹介だけ読んでも、いまいち内容が想像できなかった。しかし読んでみると、これは今の学校で起きてることだとわかる。
タブレットで取った写真を参考に絵を描く、委員会活動はチームズで、資料作りはパワーポイントで作成。小学生はこれを当たり前にやっている。
子育ては、自分育て、私もこのアプリやってみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生徒2人がペアになりタブレットの中でAIの子どもを育てる
タブレットの中だと自分の時間が空いてる時に接すれば良いだけだけど実際はそんなことないから子育てってもっと大変
実際に取り入れられる未来があるかもしれないな
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藤原心夏(ここな)は漫画を描くのが好きなスクールカースト下位の中学2年生
2人1組でアプリの中でAIの子どもを育てる、という課題が担任の山北先生から与えられる
“タブチル”(タブレット・チルドレン)を開くと、ペアになったのはあこがれの白石くんではなく、同じくスクールカースト下位の高橋温斗(あつと)
そして、授かったのは、超毒舌小学生のマミだった
【お母さんのさっきの言葉は、嘘なの?】
【いいよ、もう。お母さんには無理】
【お母さん、もしかして、ばかなの】
マミにばかにされ、温斗とは協力できず、現実の母や妹との確執に悩み、心夏の“子育て”は行き詰まってしまう
《村上しいこが描く、今もう、すぐそこにある新次元の教育現場!》──帯の紹介文
家族、友だち、そして自己の確立という中学生が直面する普遍的な課題をアプリの子育てという設定で描く村上しいこの意欲作・問題作、小学校高学年から
「子どもには自分で考えなさいとか言うくせに、大人は自分で考えないよね。大事なことでも、どちらとも言えない、とか、どちらでもいい、とかでやりすごそうとする。」
このことばを突きつけられる大人にも、いや大人にこそ読んでほしい一冊、2022年2月刊 -
今どきありえなくはない話だよなぁ…と思いながら読んだ。私自身はこんな授業嫌だけど。笑
AIが生活に自然に溶け込んだとき、自分のいる世界とシステム上の世界をどうやって区別するんだろう?むしろもう分けないことが普通なのか。まだまだその世界にはどっぷり浸かりたくはないなぁと思った。 -
私の好きな海外小説『フラワーベビー』にとてもよく似たお話だった。「フラワー(小麦粉)」ではなく、「タブレット」というところが今風だけど。
『フラワーベビー』は一人で育てていたけれども、『タブレットチルドレン』は二人で子育てしている。自分が(タブレットで)子育てしてみて、初めて自分が普段親にしている行動が親を傷つけていることに気が付くというところや、子育ては夫婦で協力して行わなくてはいけないことに(こんなに若くして!)気が付くというところがよかったと思いました。 -
中学生が「タブレットを使って子育て(AIアプリ)をする」という設定は昨今のICTを取り入れている教育のありようを反映しているように思います。
しかしながら、物語の主題はAI(アプリ)での子育てを通して、人工知能とどのように付き合うか、というもので、中学生の成長物語としての作品でした。
内容として、少し「薄い」感じもありました。
小学生高学年向け、といった感じでしょうか。主人公は中学生ですが、中学生にとっては少し幼い物語かも知れません。 -
#中学生
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今を生きる中学生の成長物語。素材はタブレットとか、アプリなど最先端の情報社会の生産物。でも、AIが生成した子供を育てる過程でのキーワードは、やっぱり「愛」かな。大人にもオススメ。