SF&ファンタジー・ガイド: 摩曲璃の本棚 (現代教養文庫 1313)

著者 : 神月摩由璃

• 社会思想社 (1989年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[snoriさんの感想 · 2008年6月25日]

ウォーロック。懐しい……。

[Protlear Technoallyさんの感想 · 2008年4月6日]

この本がなければ「ナルニア国物語」とも「リフトウォー・サーガ」とも「歌う船」とも「はるかなる光の国へ」とも「妖精国の騎士」とも「エンダーのゲーム」とも出会わなかったか出会うのが遅れていただろう。私のSF&ファンタジーの原点、それがこの本にはある。

[木谷梨子ꕤさんの感想 · 2005年5月31日]

＜私は明らかに依存した！　ファンタジーを読む楽しみにあふれた名ブックガイド☆＞


　発表当時は大学生だった著者の、何の因果か始めた雑誌連載が、一冊にまとまりました☆

　本書で案内されるのは、SF、ファンタジーと呼ばれる分野の中でも有名作品がメイン。『指輪物語』『ナルニア国物語』『銀河帝国の興亡』のような定番シリーズから入っていき、初心者にも分かりやすく親しみやすく、面白いSFやFT作品へ導いてくれるのです。
　この辺のジャンルで「読みたくてもどこから手をつけたらいいのか分からない」状態の方に、入門編として最適でしょう。しかも、実際に紹介本を半分も読めば、ジュニアマイスター程度のレベルに到達できます。

　話を戻しますと、執筆当時の著者・神月摩由璃さんは大学生でした☆　私が本書に出会ったのは、高校時代。「女子大生＝憧れのお姉さん」が書いたような感覚も相まって、興奮気味にページをめくったのを覚えています。若さあふれるキラキラ文体は、社会人になってから読み返しても魅力的です♡
　とにかく自由な読書案内。書評と呼べば呼べるかもしれませんが、堅苦しいところがなく、おしゃべり調で楽しい一方で♪　一般読者の皮膚感覚に近い……と思わせながら、そのじつ、摩由璃さんのただならぬ読書量と教養に裏打ちされているわけだ。

　私はこの本をくたくたになるまで使い倒して紹介本を片っ端から読み、明らかに依存しました。外れ本が全然なかった、恩義あるブックガイドだ！（ただし絶版★）

　摩由璃姫との出会いで、私の読書生活は一変☆　何しろ、それまで国内作家が手がける海外ファンタジーの模倣を読んでいたのが、本家本元を知ったのです。急速に視界が拓けていくドキドキワクワクがありました。
　やがて自分でも文章を書くようになった際、気がついたら☆★マークを打つ癖が……！　私はもう長いこと、『摩由璃の本棚』の模倣を続けているのかも？　しかしきっと、模倣の連鎖が文化を作っていくのです（←自己の正当化）☆