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- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784391143560
作品紹介・あらすじ
(あらすじ)
有名大学を出て、一流企業で働く33歳の主人公。ハンドルネーム「勝ち女」。ある女の人生を潰してやろうと『潰したい女がいます』というコミュニティを立ち上げる。仕事もできる。収入もある。自分に足りないのは結婚して子どもを産むことだけ。しかし、自分に見合う男が現れず、がむしゃらに仕事をする日々が続く。そんなある日、ネット通販で注文した品物を届けに来たスドウカンタに恋をする。しかし、彼にはすでに彼女がいて、結婚まで決まっているという。しかもその彼女とは……。ひとりの愛した男との失恋を機に、徐々に狂っていく主人公の行く末とは――。
感想・レビュー・書評
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SNSの画面をそのままプリントアウトしたようなページ構成。
横書きの小説に読み慣れていなくて最初は戸惑いましたが、行間も広くてあっさりと読めました。
主人公はHN「勝ち女」。
それだけで既に痛々しい雰囲気が漂っているような気がしますが、なるほど色々こじらせてますね。
ふた言目には出てくる「私は『デキる女』なのですから」「私は『勝ち女』です」との書き込みも、自分自身に言い聞かせているようでした。
共感できるところがほとんどない主人公ですが、その傲慢ぶりがいっそ清々しいです。
しかし、読み進めていくうちに何が彼女をここまで歪めてしまったのか……とだんだん哀れになってきました。
「親友」には逃げてばかりで向き合ってこなかったと言われましたが、子が「努力」しなければ仲良くなれない家庭って、どんなに上手く取り繕ってもどこかが歪んでいると思うのです。
そして、そんな家に育った「勝ち女」が歪むのもやっぱりな……と納得してしまいます。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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