スタディーズ空 (Studies Buddhism)

著者 :
  • 春秋社
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393134320

作品紹介・あらすじ

大乗仏教を代表する空の思想を、開祖のブッダから部派仏教、大成者の龍樹へという流れに沿いながら、縁起・輪廻との関係から、その関係性の論理を明らかにする。

感想・レビュー・書評

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  •  仏教で避けて通れない「空」の入門書。説一切有部、龍樹についての解説。
     これで入門書なんだよなあ。言葉は平易であるが、内容はそれなりに難しいので行きつ戻りつ確認して読むことになると思う。それでも大分わかりやすいのだと思う(という自信のない表現はわかった気にならないから)。
     決していまの自分と無関係な話ではない。

    ”人間は地獄や餓鬼や動物や、その他のものと本質的に変わりはしない。他の生きものとの連帯のうちでのみ生きてゆける人間の有限性、いわば空間的な有限性に気づくことが、私たちの自覚の第一歩でなければならないのです。その自覚こそが、人類がいま直面しているさまざまな、そしてもっとも根源的な諸問題ー生態系の破壊・環境汚染はては地球滅亡危機などの諸問題に対して、私たちの取るべき最初の態度であるはずなのです。”
     いろいろ難しく感じたことがエピローグで自分につながっていく。
     「空」を知りたい!と思ったレベルの人以上におすすめ。

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著者プロフィール

かじやま・ゆういち
1925年,静岡市生まれ。京都大学文学部哲学科卒業。専攻は仏教学。京都大学教授、佛教大学教授のほか、ハーバード大学やウィーン大学などで客員教授を務め、2004年没。著書に、『仏教における存在と知識』(紀伊国屋書店)、『般若経――空の世界』(中公文庫)、『輪廻の思想』『菩薩ということ』(人文書院)、『梶山雄一著作集(全8巻)』(春秋社)などのほか、インド仏典の翻訳が多数ある。学術文庫に『大乗仏教の誕生』、共訳に『完訳 ブッダチャリタ』。


「2022年 『般若経 空の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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