reinouさんの感想
2017年1月12日
2008年刊行。対談者のメンツを見ると、一読の価値はある。なお、いわゆる「ゆとり教育」は、目指していた教育内容からすれば、それまでよりも困難かつ野心的な試みである。つまり、定着すべき知識が少なくなるものの、それ以上のものが目標とされていたもので、決してゆとりを持てるものではなかった。正確にとらえようとすれば、こう理解できるが、そもそも教育を「…道」と同値にみる日本人の心性に、「ゆとり」(内実を全く反映しない)という言葉がそぐわなかった。換言すれば、宣伝語彙のセンス欠如が招いた問題のようにも感じる。
ビデオジャーナリスト。1961年東京都生まれ。国際基督教大学(ICU)卒業。1986年、コロンビア大学ジャーナリズム大学院卒業後、AP通信など米報道機関記者を経て1999年日本初の独立系インターネット放送局「ビデオニュース・ドットコム」を設立。同局報道番組キャスターのほか、CS朝日ニュースター「ニュース解説・神保哲生の眼」、TBSラジオ「Dig」などでもキャスターを務める。 「2012年 『メディアの罠』 で使われていた紹介文から引用しています。」