- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393495285
作品紹介・あらすじ
16歳で起業、20代でCEOになった高卒女性、その人に合った仕事をつくる授乳服の「モーハウス」、ニート支援のソーシャル・ベンチャー「コトバノアトリエ」、女性起業家を支援・育成する「WWB/ジャパン」、ブログペット、Rabbit Tickerを開発したプログラマー…脱・雇用時代を謳歌する「仕事人」を徹底ルポ。生きがいとお金の両方を追求する、だれも教えてくれない働き方。
感想・レビュー・書評
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あんまり好きじゃない文章だった。取り上げられてる仕事は面白そうだったりするんだけども。
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読んでいてなんとなく腹立たしくなるのは、筆者がひたすら話を自分にひきつけ、ファクトと自己の感想をひっくるめて前に出してしまうことだ。その感想に一貫性があるならまだしも、本文内でのまとめと多々違うところもあるからさらに読みづらい。
なんというか。。。他者の人生を切り売りしているジャーナリズムらしい一冊。誇張と感傷、評価とcleverに見せるための挿し言。いいたいメッセージのために材料を集めてきたのではなく、集められた材料をごぢゃに料理してしまった感じだ。
一方で、本書の中で提示している事例は興味深く、同じ自己満足の価値を追求しつつも、企業という主体に託すものとフリーの道を選ぶ人の違いも考え深い。価値による評価が、実際の労働体系として確立しうるか別として、面白い発想が散りばめられている。フリーライターの生態にしろ、社会起業の概観にしろ、参考にして損はない一冊だ。
今一生「フリーライター」:アップ&ダウン、売り込みと取材の継続
坂本えりか「ドゥーイット」:絶対的な自信と売り込み
光畑由佳「Mo-House」:無数の選択肢を求めることをとして
杉山貴子「同上」:仕切りをまかせられてもなんとかこなせること
山本繁「コトバノアトリエ」:かつかつの収入でも趣味
奥谷京子「WWB」:中小コミュニティーの連携によるレバレッジ
工藤友資「フリープログラマー」:超然さと稼ぐ力?
いろいろ美化している部分はあるが、夢のわからない現代の迷いを象徴していて、フリーターこそ読むべき一冊なのかもしれない。