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- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393621936
作品紹介・あらすじ
「社会科学」には何ができて、できないのか?自然科学との混同に警鐘を鳴らした"社会科学方法論"の最高傑作が待望の`新訳'でよみがえる。
感想・レビュー・書評
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これまた強烈な社会主義に通じる思想への徹底的な批判。
第1部は、「個人主義と経済秩序」でも議論されていた社会科学が自然科学とは違うものであるという議論の再整理という感じだが、第2部〜3部が、社会主義、科学主義の思想史的な探求で面白い。
ハイエクによると、その起源は、フランスの百科全書派などの理性主義者で、エコール・ポリテクニクの人々。
ここの数学者や物理学者の影響で、社会を「科学的」に理解し、「工学的」に改良しよう、という傲慢な思想家が出て来る。
その流れの中心が、サン・シモンからオーギュスト・コントで、その影響がヘーゲル左派を経由して、マルクスにたどり着く。
サン・シモンの影響がそこまで強いのかどうかは判断できないが、かなり説得力がある議論だと思う。
個人的には、フランス革命〜マルクスの源流は、ルソーだと思っていたのだが、ルソー自体は科学主義・理性主義的ではないので、何かミッシングリンクがある気がしていた。
ちょっと、そのリンクが見えた気がして、結構、スッキリ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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