- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784394301530
作品紹介・あらすじ
美術商・稲垣平造が女事務員募集の広告を出した。その広告にひかれて稲垣のもとを訪れた里見芳枝は、その日から消息を絶った。稲垣のために殺された芳枝の死体は腕・足とバラバラに石膏細工の中から見つかる。数日後には、芳枝の姉絹枝も死体となって発見される。不敵な挑戦状を受けて颯爽と立ちあがったのは、犯罪学者・畔柳友助博士とその助手・野崎青年であった…。読者の想像を絶する凄惨な連続美女殺人事件をえがく乱歩長編探偵小説の代表作!
感想・レビュー・書評
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本当に面白い
江戸川乱歩ってどの作品も面白いからびっくりする
でも、私的にこの話は悪魔の紋章に似てるような気がする -
「殺人は芸術」と考えるサイコパスが登場。この上なく残忍なのに漫談のような語り口。「読者はお気づきだと思うが……」とか「作者が意図したのは……」という感じで、ふいに解説者もしくはナレーターが現れこちら読者に呼びかける。犯人が狙うのは好みの美女で同じような顔ばかり。それは想像すると異様であり滑稽。実際「殺人は芸術」と考えるのは乱歩自身ではないか。それはもちろん言い過ぎだが、殺人事件をひとつの芸術品として結晶化させている。
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物語の三分の二までは探偵小説らしいスリリングな展開でワクワクさせてくれますが、明智小五郎が登場すると蜘蛛男の正体が自ずと分かってしまい残念。終盤は見せ場を盛り込みたいためか、警察の怠慢や明智の凡ミスなどありえない展開がダラダラと続きうんざりしてしまいました。
また、蜘蛛男が似た顔の女性ばかり狙った訳とか、女体の数49の意味とか説明不足な部分もあり消化不良でした。 -
長編推理小説。