幻の超古代帝国アスカ: ついに発見された人類最古の地球文明 (ノン・ブック 249)
- 祥伝社 (1985年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396102494
感想・レビュー・書評
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これは古代文明に関する仮説なのか、それともエンタメ小説なのか?
古代文明論とエンタメ小説のちゃんぽんなのか?
ともかく読んでいてワクワクする超古代史エンターテインメント小説なのです!
五島勉氏は詳細地図でインド奥地に「アスカ」という地名を発見する。早速行ってみると、そこは日本風の景色であり、しかも日本人のような姿形をした現地人が住んでいた!!
興味を惹かれた五島氏はその後インド各地を調査し、日本人と古代インド人の共通点を発見していく。
やがて聖者マハナディに出会った五島氏は、古代文明に関する衝撃の事実を教わるのだった!
かつて地球が今より寒くて陸地がもっと広かった頃、海岸地方にアスカという超古代文明が存在していた。
アトランティスもムーもレムリアも全て抱合する文明圏である。
しかし隕石落下やポールシフトなどの複合要因が重なり、海水が増加し超古代文明は水没してしまった。
生き残った人々は世界各地に広がり、かつての栄光「アスカ」を地名に残したのである。
私はかつて大学時代に本書を読みました。その時は
「世界各地に伝わる古代文明の伝説を統一する大仮説だ!!」
と興奮したものです。もはやこの説が古代文明の決定版だと思いました。
しかしその後、本説は顧みられることなく忘れ去られたようになっています。
こんな素晴らしい仮説が埋もれてしまっているのは非常に惜しいと思います。
とりあえず、再発見されて一つの仮説として認知されるべきではないかと。
それに本書は読んでいて非常に面白い。五島勉氏がインド各地を調査するのと同時進行のルポルタージュ形式で描かれていて、五島勉氏と一緒に調査している同時体験感があります。
何とあの三島由紀夫も登場します!特別豪華出演です。三島由紀夫研究の方面からは本書の仮説についてはどう見解するのでしょうか。三島由紀夫氏も古代アスカ帝国に関心を持っていたのでしょうか。
五島氏はインドで色々と遺跡を見ましたが、それらの遺跡は今でもあるのでしょうか。その後研究は進んだのでしょうか。
そして五島勉氏はアスカ帝国の生き残りが日本に来て飛鳥地方に定着しその記憶が日本神話として残ったことについても想像しています。全ては超古代帝国アスカから発するのです。本当にそういう過程を経て日本神話に残っているとしたら面白いですね。
とりあえず日本の飛鳥に行ってみたくなりました。
五島勉氏はもともと作家だったそうで、氏の著書はフィクションも混じっていると思います。
書いていることが全てノンフィクションの真実だと信じてはいけません。
それは、ノストラダムスの大予言を本気で信じて見事に騙された私が実感することです。
だから本書も、確かに世界各地に「アスカ」に似た地名が存在することから氏が思い付いたフィクションなのかもしれません。
それにしても良く出来た説であり、検討の余地はあると思います。
確かに世界各地に残る古代文明伝説をうまく説明できると思うのですが。
信じるのも信じないのも、あなた次第です。
OLDIES 三丁目のブログ
“超古代文明の大統一仮説!【超古代帝国アスカ】
な……、なんだって~~~~!!!!”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/05/29/073823詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エンタメ本ですね。文章が上手い。
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アスカーてなんやねん