- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396112264
作品紹介・あらすじ
韓国にできて、日本にできない恥辱。日本は、まともな国といえるのか!?韓国では、往時にはパチンコ店が1万5000店、売上高は日本円にして約3兆円にのぼった。それが、2006年の秋に全廃され、いまは跡かたもない。だが、その事実を伝えた日本のメディアはなく、それを知る日本人は、いまもほとんどいない。日本でいち早くそれをレポートした著者は、その後も何度も韓国を訪れ、なぜ韓国にそれができたのかを取材した。そこから見えてきたものは、日韓であまりにも対照的な社会の実態だった。
感想・レビュー・書評
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1ユーザー(中毒者)として読まずにはいられまい。
日本の人口のわずか半分の韓国は
かつて、日本と同じ数のパチンコ店約1万5千店が立ち並んでいた。
そして日本と同じように若年層・主婦層で、
育児放棄や悲惨な事件が相次いでいたという。
しかし、国の政策により全廃。
当然、パチンコのよる利益で甘い汁を吸う企業はたくさんあったはずだ。
しかし、韓国は断行した。いや、勇断であろう。
四国にいたらひっきりなしに流れる
パチンコ店のCM、平日から決して少なくないビジネスマン、主婦の客。
それが、日本中ありとあらゆるパチンコ店でみられる光景だ。
自分も1ユーザでありながら国の行く末を憂慮せざるを得ない。
この時間とマンパワーをものづくりやアイデアの時間に費やせたら、
どんなに日本はパワーアップするだろう。
国の政策や不況を非難する前に自分たちで立ち上がろうとする人が
何人もでるだろう・・・・・と。欺瞞だ。私も1ユーザなのだ。
しかし、その結果日本はどうなったか。。。まさかまさか日本の
お家芸である家電の技術や商品さえも韓国サムスンを始め
いつのまにか圧倒される形となった。
一概にパチンコの件と結びつけるわけにはいかないが、
私にはそう思えてならない。それ今の国民レベルなのだ。
パチンコ全てを全否定するわけではない、
確かに楽しい、だが、本書にも書いてあるが本当に楽しそうに打っている人などそうはいない。
みんな前日、もしくは当日の負け分を取り返せるかどうかの瀬戸際で必死なのだ。しかし、そんなうまくいくものではない。
悲しいけど、コレ、パチンコなのよね。確実に結果がでるかは誰も保証しない。
そして、パチンコに費やされた国民のお金は、すべてではないにしても
韓国・北朝鮮へ流れている。日本の肥やしになっていない。
この現状をどう受けとめるべきか。
やはり、日本も決断するときがくるのであろう。
いや、撤廃してくれ、もはや各個人で制御できるレベルではないのだ。
マルハンの、2010年3月期の売上が2兆1209億円、はてはユニクロの売上が2009年8月期で5381億円。
この数値をどうみるか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この筆者はまったくロジカルではなく感情をぶつけながら様々な話にぶれるのでまず読みにくい。
筆者の言い分を要約すると以下
パチンコは多くの自殺者や不幸な人間を生んでいる。
だからパチンコは廃止するべき。
お隣の韓国では廃止できた。
なぜ日本では廃止できないかは二点。
一点目は政治家との癒着。
二点目はマスコミとの癒着だ。
日本も韓国を見習ってパチンコを全廃すべきだ。
簡単に訳すとこのような内容になる。
これだけのことなのに韓国がいかに素晴らしいかや、横綱の品格などにどんどん話がブレる。
韓国のパチンコ全廃についても、6年間しかパチンコは韓国で根づいていなかったのに対し、日本では戦前からの歴史があるもので廃止するにはハードルがまず高い。
また、韓国は世論のおかげでマスコミが動き、法改正されたことが素晴らしいとあるが
慰安婦合意のように前政権では約束されていたことが世論やマスコミが動いて次の政権では約束を反故にされるのと同じ民族性だからそれが実施されただけだ。
私もパチンコは廃止した方がいいと思う。
ただ、その思いを本として出版するのであればこの筆者の思想はかなり偏っているように感じる。 -
日本の政財界、マスコミは確かにパチンコに甘い。どれだけの日本の損失が大きいか計り知れない。
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絶対量の少ない内容であるだけで星4です。
私はパチンコを全廃せよとまでは思いませんが、せいぜい勝った負けたをいちまんえんに収まるくらいにしたら良いと思う。きちんと法律を作った上で。なんせ、どこの街角でも出来ちゃうギャンブルだし。
パチンコの問題、それは、あんな(法的に)アヤフヤな存在が、街中に存在して大もうけしていることではないかな。子どもの教育に悪い。
ああいう業態を黙認しておいて、真面目で正直、他人に迷惑をかけず、嘘もつかずに生きていきなさいなんて、子どもに言えません。
読了後補足
トンデモな内容がちらほら出てくるんですよね...。そうすると、その後に書かれている内容が、信憑性が薄まるというか、むしろ、この本大丈夫なのかな、と思ってしまう。
高齢者行方不明のあたりは何度も読み返して、私の誤読じゃないか確かめてみたんですが、残念感が募りました。
編集者っていうのはいないんですか。 -
韓国がパチンコするまでの流れが簡単に書かれていてわかりやすい。日本のパチンコの現状に対する意見も大まかには同意出来る。今更それほどインパクトもなかったが政治家、メディア、警察とパチンコ業界との問題点もまぁ分かる。全体的に伝聞や経験則を多用していた印象で、もうすこし具体的なデータをもとに定量的な話ができたらよりよかった。ただ韓国がパチンコを撤廃できたからといって政治家や新聞が向こうの方が優秀とかそういう話は別問題だと思う。オリンピックのメダル数で負けてるとか果てには自分の一回の経験を元に韓国の電車のマナーは良いとか全く関係ない話が出てきて意味がわからなかった。日本人にもうすこし頑張って欲しいという鼓舞からくるものであると好意的に解釈したい。現状のパチンコは不健全で全廃が筋って考えは正しいと思いますよ。
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パチンコは学生時代ちょっとやっていたのですが、韓国が全廃していることをこの本で初めて知りました。他にも色々(ウワサレベルで)裏情報がズラリ。流石に、コンピュータで顧客の顔チェックして出玉操作されたら勝てんわなと。
メディアと議員が餌付けにされているなか、こうした内容を世に出したことは素晴らしい功績と思うのですが、内容が重複してあったり、事象と原因の検証がないまま「○○ということも考えられるだろう」連発など著者があまり文章慣れしていないのは残念。 -
根の深いパチンコに関する問題、しかし、韓国では全廃に成功。何故韓国にできて日本ではできないのか?その本質に鋭く迫るルポルタージュです。
あえて具体的な地名は伏せますけれど、僕が住んでいるところはこの本を読んだ後で少し調べてみると、パチンコ店が21店舗。市全体の成人の中で男性が9.6%。女性が1.8%もの割合で、パチンコ依存症に苦しんでいるという、香ばしい数字が出てきて、「あぁ、この街に将来はないなぁ」という思いを確信にまでしてしまった自分がいます。以前、『韓国はパチンコの全廃に成功している』という話を小耳に挟んだときに何故!?と大きく首をかしげたことを覚えています。
そんなときに読んだのがこの本で、作者は長年、パチンコの害悪を訴えている方で、以前、僕も何度か彼の著作を紹介しました。本書を読んでいると、禁止される前は韓国でも依存症やパチンコに絡んだ犯罪が非常に多かったらしく、社会問題になっていたそうです。で、大きな転機が訪れたのが2006年。「バタイヤギ事件」といわれる不当な高配当が出るように変造した機械の許認可や本来禁止されているはずの換金行為をめぐる贈収賄が発覚し、果ては疑獄事件まで騒ぎが大きくなったそうです。
それで、国全体が動き出し、メダルチギ(パチンコ)を扱ったゲームセンター(韓国ではこういうらしい)の一斉摘発が多くなったそうです。では何故そういうことがが日本でできないのかというと、業界全体と、行政や警察組織ががっちりと利権を守っていて、なかなか規制の動きが活発化しない上に、パチンコ店の広告の割合がマスコミの中でもかなりの割合を占めていて、マスコミがパチンコ業界を批判できない、というのも大きな原因だとされております。
そういわれてみると、格闘技中継のコマーシャルや、バラエティー番組、特に深夜放送の枠はほとんどがパチンコ店のCMだったということを思い出します。僕個人の考えは、パチンコが悪いとも言いませんし、パチンコをする人はそれはそれでいいと思います。ただ、僕自身は一度やってしまうと破滅するまでとまれないということが目に見えてわかっているので、やらない、というだけに過ぎません。
ただ、ひとつだけいいたいことは自らのことを『アミューズメント産業』ではなくて、『ギャンブル』であると、はっきり認めてほしいのです。そして、パチンコ場は札束が乱れ飛び交う『鉄火場』であるということも。長くなりましたが、ぜひ、この本を一読して、パチンコというものがどういうものであるかということをお考えいただければ幸甚に思います。 -
うーん、思ったよりも面白くなかったなあ。もちろん、新書を一冊読んでいるわけだから、知らなかったこと、勉強になったことも多くあるけれど、それにしたって分かりきっていることを延々と書かれる鬱陶しさも感じなくはなかった。おんなじことの繰り返しも目立ったしなあ。
若宮さんの主張にしたって、わかるようなわからないような・・・というのが正直な感想。若宮さんがパチンコについて多くを問題視していることはわかるんだけれど、ちょいと色々な視点を盛り込みすぎね。その結果、要するに何が問題なのか、何を改善すべきなのかがブレている感も見られる。もっとも、ブレちゃうほどに色々なものを問題視しなければならない状況ということなのだろうけど。
ところで、本書の中にはさいたま市岩槻区内のパチンコ店数、パチンコ台数を調査し、約15人に1台の割合でパチンコ台が設置されているという衝撃的なデータが掲載されています。ちょいとそれに興味を持ったので、愛しき我が町・足立区のデータを計算してみた。調査には「P-WORLD」というサイトを利用した。それによると、足立区内には59のパチンコ店があり、パチンコ台数は計15353台。スロット台数は計6402台。んでもって、Wikipediaによれば足立区の推定人口は685530人(2011年9月)なので、パチンコ台は約45人に1台、スロット台は約107人に1台ということになる。本書の記述を鑑みて、さらには完全な足立区に対する偏見として、足立区はパチンコが深く根付きそうな土壌ではあるけれど、前出の岩槻区には遠く及ばず。さらに、この足立区のデータが、東京都内の他市区町村に比べてどうなのかはわからないけれど、それでも多いように感じる。あー、でも45人に1人以上の割合で「パチンカー」はいるだろうなあ。
いずれにしても、このままじゃ日本ヤバイぜ!
【目次】
はじめに
一章 なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか
二章 なぜパチンコは、廃止されねばならないのか
三章 なぜ日本は、パチンコを廃止できないのか -
パチンコがばくちであることを的確につづっている。
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韓国では政治家が絡んだ事件をきっかけに全廃されたというのに、パチンコが原因で起こる悲しい事故、事件が絶えない中、日本ではパチンコが全廃されない、ということを書いた本。
パチンコに依存性があり家族にも迷惑をかけるということに重きを置かれかかれている。
パチンコがギャンブルであることは明らかで政治家や警察と絡んでいることも周知の事実だろうが、よくわかった。
意外と韓国・北朝鮮と日本のパチンコ業界についてやなぜ韓国で全廃できたかについてはあまり深く書かれていない印象を受けた。
結局は、国民性というか決断までのスピードだろうなぁ。