- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396116811
感想・レビュー・書評
-
20230602 ほんとの出会いと読みたい理由
円覚寺横田南嶺老師の管長日記で紹介されていた本。
型と本質(親族を失った深い悲しみ)の関係の観点から、供養のあり方をとく本のよう。
著者紹介で興味を持つ。曰く、『複数の企業の経営顧問も務め、 経営論理と現場の人間心理にもとづく俯瞰的かつ長期的な視座による助言に定評がある。』とのこと。
型という経営論理と、現場の人間心理という働く人の本質と、両方あって満足度やうまくいくのだろう。社会とか、制度とか、システムとか、そうした型とその型の本質を知ることが大切なのかも知れない。本質の抜けた型は、苦痛や機能不全に陥るのだと思う。伝統芸能で、型があっての型破り、型がなければ型なし、と言われるという言葉に集約されるのかも知れない。システムやルールを考える上で、大切な視点だと思う。
1979年生まれの著者の井出さん、お会いしたい。
まずは積読リストとして登録。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「供養」という言葉がこんだけ死語になった令和時代にて、この本を出す意義は深いが、供養の定義にもっと紙面を割くべきだと深く感じる。いち宗派の感覚に偏ってる気がする状態で、新時代の供養のあり方を延々と説明されると、そのたびに、「そもそも供養って何だっけ」と気持ちが戻ってしまう。と同時に、令和時代は、死人への供養だけでなく、アニメキャラや、過去の流行・死語、はてまて、各自の黒歴史に至るまで、「それを供養したい」と思う欲求は普遍的であり、以前にも増して供養心が育っている気がする現代人向けには、よい本。