首都決壊 内閣府災害担当・文月祐美(祥伝社文庫あ41-1)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396348083

作品紹介・あらすじ

この首都を、消させはしない
荒川決壊、巨大竜巻による大規模停電。
史上、最も悲惨な複合災害に防災専門官の
一人の女性官僚が立ち上がる。

真夏の金曜日、荒川上流を記録的豪雨が襲い、巨大な竜巻が東電の変電所を破壊した。防災専門官の文月祐美は官邸で対応に奔走。だが大災害の経験なき内閣は、政策ブレーンの顧問団に従い判断ミスを重ねていく。やがて荒川は決壊の瀬戸際へ。消防団員として最前線にいる夫、幼い息子、かけがえのない無数の命のため――。文月らは、保身に走る政治家と暗い影が覗く顧問団に反旗を翻す。
『東京クライシス 内閣府企画官・文月祐美』改題作品

感想・レビュー・書評

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  • 今回は巨大竜巻による広範囲な停電、線状降水帯による荒川の氾濫、加えて帰宅困難者の増加と猛暑、これらにより首都が暴動寸前の状態に追い込まれていきます。で、今回は災害現場がメインではなく、総理大臣官邸内の危機管理センターが主な舞台です。
    まぁこれはフィクションなんだけど、政治家っていったい何なんだろうね。

  • 真夏の金曜日、荒川上流を記録的豪雨が襲い、巨大な竜巻が東電の変電所を破壊した。防災専門官の文月祐美は官邸で対応に奔走。だが大災害の経験なき内閣は、政策ブレーンの顧問団に従い判断ミスを重ねていく。やがて荒川は決壊の瀬戸際へ。消防団員として最前線にいる夫、幼い息子、かけがえのない無数の命のため――。文月らは、保身に走る政治家と暗い影が覗く顧問団に反旗を翻す。 

    単行本刊行時のタイトルの方がよかったのでは。

  • 真夏の東京に、洪水と竜巻による大規模停電発生。
    水没間際の下町と、停電の中の帰宅困難者達。

    危機感とリーダーシップの乏しい首相と大臣達。
    政治的思惑ある輩に乗っ取られそうになる官邸内。

    使命感で動くも上からの命令との板挟みの電力会社・鉄道会社・自衛隊・パニック寸前の群衆たち、を結果的に救うことになるジャンヌダルクのような官僚の主人公。カッコいい!!

    最後まで苗字を貫く作者の意図は?
    天海祐希さんを想像しながら映画化希望、一気読み!

  • 北関東一帯を襲った竜巻によって変電所が停止、竜巻被害だけでなく関東一帯で停電が起きていた。対策会議に上司の広瀬とともに駆けつけた防災統括官付参事官補佐の文月祐美は、防災対策の本質よりも政策と主義を優先する畠山政権と連立民主党が引き入れた顧問団に仕切られ帰宅困難者対策と洪水予防措置が手遅れになって行くのを感じていた。上司の広瀬統括官が顧問団の桐谷教授に更迭された後、文月は広瀬によって招聘された防災対策OBの加藤の助言をうけ、自らの信念に従い、できる限りの防災対応を行う。

  • うーん。

    テーマ壮大で、イマドキで、なかなか興味深かったんだけど、中身がいまいち。

    災害に描写はともかく、それ以外の政治の描写とかは荒唐無稽。

    リアルに災害の現実を描くのかと思ったら、期待を外されました。

  • 豪雨による荒川決壊で行政機能か麻痺する中、国民受けばかり考えている閣僚と取り巻きの政府顧問団を相手に女性官僚が立ち向かうという災害お役所小説。
    民主党の菅直人政権と小池知事1期目の特別顧問を足したような酷い布陣の内閣だが、顧問が本当にエリートなのか疑わしくなるくらいのアホな発言しかしない。読者のヘイトを稼いで悪役ポジションを印象付けようとしたのかもしれないが、くどいほどのヒールを演じてくれます。
    しかし、終盤で元防災官僚の加藤が人身御供よろしく群衆の中に意味もなく殴られに行っていたが、単独でたどり着けるなら簡単に首相を救出できるだろうよ。おまけに空挺団の落下ショーでパニックが治まるとか、情動認知が高いから何なんだよ。混乱している状態で、自衛隊の空挺団が落下してきたらどう考えてもビビるだろ。もう滅茶苦茶だよ。

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著者プロフィール

1958年、京都市出身。京都大学大学院工学研究科卒。第11回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、『生存者ゼロ』にてデビュー。同作から続く〈ゼロ〉シリーズは、累計130万部を超えるベストセラーに。現在、建設会社勤務の傍ら、執筆活動を続けている。著書に『レッドリスト 絶滅進化論』(幻冬舎文庫)、『ホワイトバグ 生存不能』(宝島社)、『不屈の達磨』(角川春樹事務所)などがある。

「2022年 『首都決壊 内閣府災害担当・文月祐美』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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