一生モノの物理学 文系でもわかるビジネスに効く教養 (単行本)

  • 祥伝社
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本棚登録 : 359
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396617417

感想・レビュー・書評

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  • 1.この本を一言で表すと?
    物理の法則をわかりやすく解説し、そこから一般化と抽象化を行うことを解説した本。

    2.よかった点を3~5つ
    ・初めて知った内容
    →海王星の発見にもニュートンの影響があった(p118)、イオンエンジンは、宇宙空間での推進にのみ用いられる(p135)、地球の内部や地震も、波の性質から調べている(p173)、地球の磁場が生命を守る(p217)、

    ・そもそも人間が見ることのできない赤外線を、機材を使って漢書しているのが赤外線カメラですから、赤外線に対応する彩りは存在しないのです。(p227)
    →言われてみればその通りだと思う。人間が見ることのできないものだから。

    ・「与えられた物理法則にのみ従って考える」「文字式や法則をイメージがする」と言う作業になれるのです。(p240)
    物理の学習はまず、正しいとされている基本的な法則(ルール)を受け入れ、正しく使いこなせるようになることから始まります。(p242)
    ここで先の棚上げ法を用いて「質量かける角速度イコール力」と、呪文のように口ずさみながら練習問題を解いていくと、そのうちに中身がわかってきます。(p252)
    →予備校時代の時、数学は理解することと問題ができるようになる事は全く違うことだと言うことを教わった。物理も同じだと思う。そのことをよく解説できていると思う。

    ・将来予測のために膨大なシュミレーションがなされていますが、本来は予測のもとに立てた当初のモデルが信憑性のあるものかどうかの検証が必要なのです。(p265)
    →モデル化すること自体が非常に難しい。そのモデル化が間違っていれば結果も間違ってくる。地球温暖化現象の趣味レーションを例に挙げているが、そのことをよく念頭に置いておくべきだと思う。

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・物理現象の解説と、なぜ社会人にとって物理が有益なのかと言う解説の間に大きな溝があると思う。
    ・なぜ物理学がビジネスに効く教養なのかと言う点がよくわからなかった。

    3.実議論したいこと
    ・物理モデルを自分の仕事に活かすとすればどのようにすれば良いのだろうか?

    5.全体の感想・その他
    ・物理現象の解説の部分は、半分ぐらいは元々理解していた内容だった。

  • 物理学そのものには関係しないが、何かを学ぶときの手法として、「分からないときに、一時的に棚上げにして先へ進む、棚上げ法」、「受用と試行錯誤」、「不完全法」など、いいことを知れた。特に、「使い慣れる」、ある程度基本問題が解けるようになってから理解する、理解するために数式などを使ってみる、というのはいい考え方。問題を解く過程で、理解することができた経験が確かにある。

    物理学に特化すると、現象と数式を結びつける、イメージで理解できるか、という点は重要みたい。

    「ビジネスに効く」、「ビジネスパーソンは物理を学べ」には、あまり良い印象が持てなかった。普通に、物理学が現実世界の役に立っている、どうやって応用されているか、という点から興味を持って、物理学に近づいてほしい、の方が印象が良いのでは?

  • 面白い話もあったが、自分には分かりづらいというか眠い箇所もあった。物理業界の特有の単語に最初からついていけない、、というところが惜しかった。

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著者プロフィール

鎌田 浩毅(かまた・ひろき)
1955年東京生まれ。筑波大学附属駒場中・高等学校卒業。東京大学理学部地学科卒業。通産省、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を経て、現在京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授・同名誉教授。専門は火山学、地球科学、科学教育。「京大人気No.1教授」の「科学の伝道師」。著書は『新版 一生モノの勉強法』『座右の古典』(ちくま文庫)、『やりなおし高校地学』(ちくま新書)、『地学のツボ』(ちくまプリマー新書)など。

「2021年 『100年無敵の勉強法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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