- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396634001
作品紹介・あらすじ
17歳-彼と一緒に死ぬつもりで、手首を赤い糸で結び合わせ、瑠璃は竹富島の海に入った。21歳-海外からわざわざ訪ねてきた画家。その指から香る松脂の匂い。22歳-瑠璃が恋した男は「他人を振り回し、他人の時間を奪う"時泥棒"」だった。23歳-取材に訪れた新聞記者は既婚者だった。魅かれるものの、思いは焦れて。24歳-静養で訪れた竹富島。変わらない美しい光景と、そこには瑠璃を待つ人がいた…。彼女は幾度でも、恋に落ちていく。
感想・レビュー・書評
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瑠璃の恋の記録。石垣で心中し損なって、結城と結ばれるかと思ったらただの時泥棒でドイツから帰ってきて、奥宮さんには勝てなくて、お七になりたくてもなれなくて西さんは奥さんのもので、そして落ち着くのは隼人くん。石垣島の。まぁよくまとめたけど、終わり方ね、もーちょい面白くてもいいけどな、
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山形県出身作家の本で気になったので読んでみました。
なんか、よくわからん。
読了後、物足りなさがある。
震災後付け足された「パンタ・レイ」があっても、その前の「づくし」にしてもどっちもラストは…腑に落ちない感じ。 -
恋は不自由だ。なのに人は恋をしてしまう。自ら求めて、あるいは気が付いた時には始まっていた、というように。
瑠璃の不甲斐なさ、臆病さは、トオルとの恋に起因しているように見えるけれど、瑠璃の立ち位置のようなものは、ごく一般的なものなのだろうな、と思う。いっそ壊してしまいたくなるほどに、恋は燃えやすい。「火気厳禁」と札を貼れるような代物だったら良いのに、そうもいかない。歪んでいても曲がっていても、恋は恋。穏やかで緩やかなものであったら、と望むけれども、そうとばかりもいかないのが、また恋なのだ。
恋は不自由。「恋」という呪縛から逃れられたら、自由を手に出来るかもしれないのに。でもそれは同時に、根本的なところで「人間」に対する「否」になるかもしれないとも思う。 -
17歳、21歳、22歳、23歳、24歳、
一人の女性のそれぞれの歳での切ない恋。
古くから続く千代紙の店と言うのが味わい深く
恋愛のヒリヒリした感じも共感できたが
全体に一昔前のドラマか映画のしかもダイジェストを見せられてるような
薄い印象になってしまった。
【図書館・初読・11/20読了】