ピグマリオンの涙

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 19
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635992

作品紹介・あらすじ

昭和三十六年、日本の映画史上に
残されていない幻の映画があった――。
一人の少女に夢を見た、男たちの物語。

フリーライターの南比奈子が取材することになったのは、伝説の映画プロデューサー、上野重蔵。彼には不可解な謎があった。文芸映画の巨匠として名を馳せていた五十年前に突如、表舞台から姿を消したのだ。数年後、映画界に再登場したのは、なんとポルノの製作者としてだった――。取材の中で比奈子は、上野が製作したという邦画史上存在しないはずの映画の存在を知る。百年に一度の女優のデビュー作となるはずだった本作が、完成後、上映取りやめになったことも。取材を続けるうちに、上野重蔵という男と幻の映画の全貌が次第に明らかになっていく――。

感想・レビュー・書評

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  • 題名にあるピグマリオンという言葉に惹かれて、初めてこの作家さんの本を読んだ。

    映画批評のライターが、過去の巨匠をインタビューしながら過去を振り返る物語。

    「永遠の0」の映画バージョンという感じで。

    取材を通じて色々なことが暴かれていく。

    意外な出来事や取材する人により記憶が違い、何が本当なのかドキドキする。

    映画って奥が深いんだろうなぁと思った話でした。

  • 時を経て思う心情を、美しく表した本。
     
    作家さんのセンスを感じる。
    品があり、
    読んでよかったと思わせてくれます。

    どうにもならない過去をずっと思いながら生きていく。

    良い本でした。

  • 南比奈子は、広栄出版という会社で映画評論家として契約記事を担当していた。昭和36年、伝説の映画プロデューサーであった上野重蔵がつくった「スター誕生」と言う幻の映画があったことを知る。完成後に上映取り止めになったことに真相は・・・。

  • 名作だ。きっと映画にもなりそうな気がする。

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著者プロフィール

1939年、東京生まれ。慶應義塾大学卒業後、東宝に勤務、東宝映画取締役を経る。
75年『愛と憎しみの宴』で文壇デビュー。以後、アクション、ハードボイルド小説などで活躍。累計111万部を突破したベストセラー「闇の警視」シリーズ(祥伝社文庫)はじめ、リアリティに溢れるエンターテインメント作品の執筆を続ける。『兇暴爺』(祥伝社文庫)など、著作多数。

「2020年 『ピグマリオンの涙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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