- Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396636173
作品紹介・あらすじ
ただひたすら植物を愛し、その採集と研究、分類に無我夢中。
莫大な借金、学界との軋轢も、なんのその。
すべては「なんとかなるろう!」
――日本植物学の父、牧野富太郎。愛すべき天才の情熱と波乱の生涯!
「おまんの、まことの名ぁを知りたい」
明治初期の土佐・佐川の山中に、草花に話しかける少年がいた。名は牧野富太郎。
小学校中退ながらも独学で植物研究に没頭した富太郎は、「日本人の手で、日本の植物相(フロラ)を明らかにする」ことを志し、上京。
東京大学理学部植物学教室に出入りを許されて、新種の発見、研究雑誌の刊行など目覚ましい成果を上げるも、突如として大学を出入り禁止に。
私財を惜しみなく注ぎ込んで研究を継続するが、気がつけば莫大な借金に身動きが取れなくなっていた……。
貧苦にめげず、恋女房を支えに、不屈の魂で知の種(ボタニカ)を究め続けた稀代の植物学者を描く、感動の長編小説。
感想・レビュー・書評
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「らんまん」の主人公の話とは知らずに、ドラマもほぼ見ていなかったけど、猶さんもスエさんも大変。朝ドラは女性が主人公というイメージがあり、今回は男性?と、思ったが、いやいや主人公は猶さんであり、スエさんだ!
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494ページ
1800円
4月3日〜4月6日
『らんまん』の牧野万太郎をイメージしながら読んだ。こちらが原作なので、史実に忠実なのだろうと思うと、ちょっと富太郎に幻滅するところもあった。富太郎の奔放さや金遣いの荒さに呆れると共に、スエさんを置いてロシアに行こうと思っていたのだなんて!人を妬んだりする心も描かれていて、どんなに立派な人でも、人間くさいところもあるものだと少し安心もした。 -
明るく前向きな感じが、周りも明るくなる。
何とかなる。という自信はどこからくるのか
好きなものがあるって、力になるんですね。 -
2024年2冊目
朝井まかてさん/ボタニカ
昨年の朝ドラ「らんまん」主人公のモデル、
牧野富太郎先生の生涯を描いた小説です。
「らんまん」ファンの方は、ドラマを思い出して特に楽しめると思います!
#読了 -
めちゃくちゃな男だな、と思いつつ、世界観に飲み込まれていく。
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牧野富太郎。すごい人がいたものだ。
好きなことに情熱を注いで何もかも注ぎ込んで、周囲の犠牲的献身やサポートも吸い尽くしながらどんどん前進していく。誰もやらないことをやる人、偉人と奇人は紙一重だと思う。
この人が自分の家族だったら、誇らしく思えるだろうか。嫌になってしまうかもしれない。
彼を裏から表から支援して、彼の能力を発揮させてくれた人々に賛辞を送りたい。 -
朝ドラの題材にもなった牧野富太郎の物語。好きなものに対してはどこまでもまっすぐで情熱的。でもそれ以外には無頓着。牧野博士の人間味あふれる人柄と粘りさと呆れ怒りながらも彼を見捨てない周りの人達の力強い人生に魅了されました。
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牧野富太郎には唖然としてしまう。朝ドラではずいぶん美化されていたんだ。確かに日本の植物学には大きな貢献をしたのだし、かけがえのない偉人なのだろう。でも、周りの人間にとっては大変迷惑な人物だ。
一生を通じて、植物学に打ち込み、まったくブレずに突き進んだ人生。そして実際、大きな業績を残した。悔いはないのだろうなあ。