パーム (11) オールスター・プロジェクト (1) (ウィングス・コミックス)
- 新書館 (1989年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403612107
感想・レビュー・書評
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「パーム」シリーズ第11巻。
シリーズ6話「オールスター・プロジェクト The All-Star Project」第1巻。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全4
殺人鬼エティアス・サロニーの回想
「おまえはその中にあるものを見ることはできない。人はみな残忍な行い醜きもの―――己が弱さ己が罪から目をそらす。そうしたところで誰がその者を責めようか?生きるために仕方なくすることだ。おまえもまた万人と同じく目をそらし砕け散ることだろう。その扉を開かばおまえは生きて帰ることはできない。――二度と」
ジェームズは扉を開けた。
「指が三本しかない。始末しよう」
「この子は体が赤むけだ。どうせすぐに死んでしまう」
「この子らを外に出すな。われわれは清らかで正しくあらねばならない。このような奇怪なものは存在してはならない」
「早く殺して!この子を殺して!あんな気味の悪いものがわたしのお腹にいるなんて!」
「バラバラにして引きずり出そう」
エティアスの幻想
「目をそらせ 目をそらせ ブライアン。
この光景をまっすぐに見据えることのできる者はこの世にいない。どこにも――ただのひとりも」
ジェームズが直視すると、エティアスは赤ん坊になります。
「…どうして…」
「…どうしてお母さん…?」
「ぼくはまだ何も悪いことはしていない。だってまだ生まれてもいないんだ…」
ジェームズは赤ん坊のエティアスを抱きしめます。
「どうか殺さないで。ぼくは悪いことはしない。悪い気持ちも持たない。けっして。」
子どもの姿のエティアスが母親に呼びかけます。
「お母さんどうして? どうしてぼくを怖がるの? ぼくはみにくい? ぼくは悪い子?」
「お母さん好き。愛してる。愛してる。抱いて ぼくを抱いてお母さん」
「――坊や」
「お母さん好き…愛してる」
「――坊や」
母親は泣きながらエティアスを抱き寄せます。
「ごめんなさい坊や。ごめんなさい」
大人の姿のエティアスが蹲って泣いています。
…そしてこの巻のラストで今後の展開がすべて語られます。 -
パーム11 オールスター★プロジェクト? 伸たまき 新書館ウィングスコミックス ISBN4403612105<BR>
520円(税込)1989年11月10日初版<BR><BR>
【ストーリー】<BR>
ボアズに続きム所仲間のティットがジェームスを訪れた。長老の出所祝いをオーガス家でとりおこなう。続々集まる仲間たち。ボアズの姉アビーも祝いに駆けつけ、夜に辞してゲイのフリスに自宅まで送ってもらう。ところが彼女を待ち受けていたのは娼婦を脚抜けしようとする彼女への洗礼・・・・。<BR>痛めつけられ不当に奪われた彼女の自立のための貯金を取り戻すべく、ジェームス達は吊り店(架空事業に投資させる詐欺)を仕掛けることに・・・・。<BR>ターゲットであるレビンをうまくのせて映画事業への投資を誘い、順調に罠を展開していく彼らの前に現れた新任警部フロイドを目の当たりにして驚愕するカーター。<BR>一方、CIAは10年も前のマイケル誘拐事件の犯人であるマティックをようやく捕らえ裁判でマイケルに不利な証言をさせようとする。CIAのサーリングはFBIのフロストを味方につけようと誘い込むが・・・。<BR><BR>
【感想】<BR>
明るいキャラクターが増えたので華やいだ印象の巻です。みんなの意外な演技力がすごい・・・・。