作品紹介・あらすじ
美しいものに心ひかれるユキと、朝鮮からやってきたヨンホの物語。
感想・レビュー・書評
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時代は、安土桃山から江戸時代初期。博多、平戸、伊万里、有田と九州北部の地名が出てくる。博多で中国人の商人の娘として生まれたユキ。父が帰国し、母の故郷に移り住むが、後に父の店で働いていた平太の住む伊万里へ。廻船問屋で働き出したユキは…。
来年は有田焼創業400年らしい。この本は、有田焼ができた時代のお話。
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中国出身の父将得と日本人の母つゆのの娘、ユキ(雪蘭)は明国に渡る父より景徳鎮の磁器を贈られた。大切な磁器をもって母とユキは伊万里に移り住んだ。
父の奉公人だった平太はつゆのとユキを支援し、ユキは平太のつてに商いを学び男勝りな仕事ぶりで次々に良い品を店に仕入れる。
しかし、父の白磁にこだわらずにはいられない。日本でも景徳鎮で作られていたような美しい白磁を作れないかと有田の陶工を訪ねる。ははのつゆのや平太、朝鮮出身のヨンホに支えられ、ユキと陶工は理想の白磁を目指す。
著者プロフィール
山梨県生まれ。日本児童文学者協会理事。『水底の棺』で日本児童文学者協会賞受賞、『天游』、『龍の腹』(くもん出版)。『水底の棺』『有松の庄九郎』(新日本出版社)、『茶畑のジャヤ』(鈴木出版)で全国課題図書作品に選定。19年11月に初のノンフィクション『よみがえった奇跡の紅型』(あすなろ出版)刊行。
「2021年 『バトン』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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