古代ギリシャのリアル

著者 :
  • 実業之日本社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408133621

感想・レビュー・書評

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  • 読む前から面白いことは分かってるって素晴らしい。古代史、ギリシャ神話、聖闘士星矢この中のどれかひとつでも興味がある人は読むべき。
    発売日当日本屋の開店と共に飛び込んだのに、品切れ、と言われやっぱり予約しておけば良かった、と嘆きつつも、漸く本日購入。
    本当に賢い人が面白いと素晴らしいものが出来る見本のような本。
    註釈や、参考文献をおいかけるだけでも勉強になりそう。
    藤村シシンさん自身が以前お勧めされていた沓掛良彦さんの『ホメーロスの諸神賛歌』を彷彿とさせてくれます。

  • 著者をYouTubeで観て、古代ギリシャへ興味が湧き本書を読んだ。
    古代ギリシャの神々がとても魅力的で、その文化がグッと身近に感じるようになる。
    日本との共通点がなさそうで、結構あるんだなぁ〜‼︎ セミへの思いなど。

  • 全くのギリシャ神話ビギナーなので楽しく読めました。

  • 古代ギリシャの男性同性愛の作法でお茶吹いてしまったよ
    そうか、年齢制限があるのか…なるほど…
    行為にも制限があるのか…なるほど……()

    あとオリンポスの神々、マジでどうしようもない集団だな…
    すごいな……

  • 978-4-408-13362-1
    C0022¥1500.

    古代ギリシャのリアル

    2015年10月21日 初版第1刷発行

    著者:藤村シシン
    発行所:株式会社実業之日本社

    --著者さんについて--
    作家・古代ギリシャ・ギリシャ神話研究科
    1984年生まれ 高校生のときに聖闘士星矢にはまり古代ギリシャ人生をささげることになる。--

    「なんか面白そうっ」て、〈いつか〉読めるかもね~ってこの本を登録したのが春先で、「名著のツボ 賢人たちが推す!最強ブックガイド」で見かけた著者さんの名前・・・。
    ローカル図書館では記載されていた書籍はなかったものの、開いたら結構ゆるそうで、読めるかも?と借りてみました。


    -------------
    イヤイヤ、いちいちオモシロイしw
    コラム一つ取ってみても なぜ、血や涙は「緑色」なのか?古代ギリシャ人の色彩の世界

    「緑色に滴る血と涙」 え?って思う。
    イカやタコ、エビじゃあるまいし。〈緑というより青だけど)
    古代ギリシャでは色は色彩ではなく質感や明暗、彩度が大きく 「緑色」は豊かさ、みずみずしさ、生命力を持つもの(朝露、涙、知、汗等)に使われる。へ~~!!
     海外の人からは「青信号は青〈ブルー)じゃない緑色」ってのが有るが、それに近いのかも。
    もっとも、日本人だって、緑の黒髪って言うしw
    それだって、漆黒であっても、コスプレイヤーみたいなグリーンの髪では無いもんね。

    こんな感じで ホントいちいち興味深い。ギリシャ神話面倒な名前と家系図で投げた人は今一度開く価値ありの一冊。

    中世のギリシャ人一人もいない説の謎に至っては、なるほどーと腹落ち。

    破裂音が交じる名前は苦手だけれど、興味深く読めそうです。
    ------
    現代・古代・神話 ギリシャ地図未来~現代~古代~神話時代までのギリシャ年表

    古代はローマ期 393年古代オリンピックの廃止まで。その後1687年 ベネツィア軍、パルテノン神殿を爆破からを近世とし、その間の1000年間はギリシャ史の空白となる。 現実にはその時に底に住んでいた人たちもいたが、「ギリシャ人であるよりも、ローマ人と称するようになる。政治的に徳だったから」
    元々ギリシャは一つの国としてまとまっていたわけではなく、1500もの都市国家の集合体で、統一されていない。絶対的な王がおらず、貴族や平民の身分差はあれどすべての人が土地を持ち、社会的に自立していた。
    土地が山がちで平野がほとんど無く、島が多い。

    では、ギリシャ人たちはどうやって自分をギリシャ人だと認識していたかというと「同じ血を持ち、同じ言葉を話し、同じ神々を信仰し、同じ生活習慣を持っている」

    古代ギリシャには「海」がなかった。古代ギリシャ語で海を表す単語(タラッサ)は古代ギリシャ語にはありえない音の並びをしている。古代ギリシャ人は元々海を知らない場所に住んでいた民族だった。
    元々内陸に住んでいた、原ギリシャ人がバルカン半島に大移動してきて、現在のギリシャあたりに到達、そのときの先住民に「タラッサ」(海)を教えてもらう、この「タラッサ」はこの先住民の言葉だった。


    ギリシャ神話は神話であって、多神教で神様はいっぱいいるけど、宗教ではない。 (え?! ギリシャ正教とかそういうンと違うの?)
    神に祈り、儀礼を捧げるのは、父祖から受け継いでいる「習慣」である。
    神と人間の違いは死ぬか死なないかの違い 〈そうなの?、どっちが幸せかは別としても…)

    本の大半はオリンポス12神の履歴書として紹介に割いている。その部分に興味がある人はもちろん、無い人も十分に楽しめる。

    労働観と人間性のところでは
    アリとキリギリス〈元はセミ)イソップものがたりのイソップは古代ギリシャ人。
    「アリのようにコツコツと働くことが良いこと」と思いがちですが、当時はそのようなお話ではなかった。
    古代ギリシャでは 労働は美徳ではなく、自分で働いてお金を稼がねば生きていけないことは恥ずかしいことだった。
    古代ギリシャの一般市民にとって「生きるために働く」「食べるために働く」「報酬をもらって働く」ことは不名誉なことだった。では、ではそれらの一般市民の暮らしを支えたのは誰か? それは奴隷だった。
    一般の市民は2~4人の奴隷を所収していた。
    奴隷は外国から仕入れてくることがほとんど。
    一般市民でも戦争捕虜や海賊に捕まって売り飛ばされたりして奴隷になることもあった。
    奴隷が仕事をする、では一般市民は何をしていたか?
    schole(スコレー)自由時間・ゆとり・余暇・レジャー・ヒマ。時間を無駄にするという概念は無く、ぼーっとしている、おしゃべりしている、など文明的な生活を贈る必須条件だった。その時間で、政治、哲学、学問をしていた。古代ギリシャ語でヒマを表すスコレーは英語のスクールの語源。

    古代ギリシャは一夫一婦せいだったが、女性の地位は低い。遊びのために娼婦。身の回りの世話は妾、子を産ませる忠実な家の守り手には妻。という概念
    13~18歳で女性は結婚する。相手の年齢は倍ほどの場合が多かった。

    知らなかったギリシャ…。私が持っていたギリシャのイメージは作られたものだった。ギリシャ神話に特に興味があったわけではないけれど、知らないことが盛りだくさんでした。

    ラフカディオ・ハーン〈小泉八雲)はギリシャの人だったんですね。
    セミ〈昆虫)に対する事柄も日本とギリシャの比較が面白かったです。

    著者さんがほんとにギリシャ愛に溢れていて、勢いがありました。他のかたのレビューも長文が多く、それだけ感じるものがあった一冊なのだと思います。

  • 古代ギリシャおよびギリシャ神話について解説した本。著者をYoutube上で拝見し、その解説の面白さにハマって本の購入を決定。本でもやっぱり面白かった。

    特にやっぱりギリシャ神話のところは良かった。ギリシャ神話はよく知らないんだけど、解説が面白くて、ギリシャ神話の神様たちって人間臭くっていいなあ(でも怖い)と思った。ギリシャ神話もちゃんと読んでみようかなと思った。

  • YouTubeチャンネル『ゲームさんぽ』の『HADES』回で著者のことを知り手に取った本。(『HADES』プレイ済なのでこちらも大変面白かった)
    著作内でも動画のテンションのままで安心?しました

  • おもしろい。案外昔の人も私たちと変わらないんだなと思う。

  • 古代ギリシャのイメージは西欧の押し付けという話は面白かった。私達日本人はその西洋観的ギリシャしか知らないわけで。

    ギリシャの神様達の話が中心でページのほとんどを割かれている。そういった本は他にもあるから、もうちょっとリアルな生活の話などが多くてもよかったかな。

    軽〜い感じの切り口はわかりやすかったけど。

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