ヒート

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408535982

作品紹介・あらすじ

日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるため新設された「東海道マラソン」。神奈川県知事の指令のもと、あらゆるお膳立てがなされたレースは終盤、思いがけない展開を見せる-困難と矛盾をはらんだ「世界最高記録」をめぐる男たちの人間ドラマと、疾走感100%のレース展開を圧倒的な筆力で描ききる、著者渾身の書き下ろし長編。

感想・レビュー・書評

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  • 途中まで読んだ。

  • 面白くて一気読み。
    熱いスポーツ小説。

    風、気温、地面の感触、メンタルの揺れ……。
    とにかく走りに関する描写が、リアル。
    フルマラソンの経験などないのに、自分が走っているかのような臨場感を味わえる。

    今回は、運営側も深く描く。
    新しいマラソン大会を生み出すには、こんなにもいろいろなリスクを検討し、準備しなければならないのか。
    運営スタッフになったような気持ちで、絶対成功させたいと思う。

    甲本と山城の熱いレースから目が離せない。
    読後感は、爽快。

    『チーム』の登場人物が、ちらほら現れている。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-c711.html

  • チーム2を先に読んでしまい、そこで初めてキングとヒートの存在を知った!
    チーム、キング、ヒート、チーム2の順で読まないと…!

  • ラスト数行で、音無と同じ気持ちで、いろんな思惑とは関係なく、ゴールに向かって一ファンとして最高の瞬間を見届るために走り出している感じだったぁ。
    最後は何が正解なのかわからないけど、このおわり方、ありですね。
    ラスト数行でこの本の評価もアップしたな。

    ペースメーカー甲本、天才山城、大会運営の音無の心理描写が面白い。

    チームの続編。
    浦と吉池さんがいい味だして、いい仕事してますね〜。

  • 箱根駅伝が題材だった「チーム」の続編。
    山城くんは世界と戦える日本期待のマラソンランナーに。
    日本人に世界記録を狙わせるためだけに新設された東海道マラソンが舞台。
    後半になってようやく「チーム」の浦くんが登場してほっこり。
    ラストは…うーん、なんか想像ついたけれどやっぱりすっきりしな~い。
    東海道マラソン新設の理由にはもっとドロドロした政治的な裏舞台も
    あるんじゃ!?って勝手に思ってたので期待しずぎた。
    もっと更なる続編が読みたいな~。

    あまり現実味のないマラソン小説だけど、やはりスポーツ小説は爽やか。

  • マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるため新設された東海道マラソン。あらゆるお膳立てがなされたレースは終盤、思いがけない展開を見せる。

    これはこの後どうなったのっ!?
    個人的にはこのラストは有りだと思います。が!続きが気になる。気になる。気になる……。
    山城も相変わらず山城でおかしかったです。きっと一流のスポーツ選手ってこうなんだろうなぁと。
    甲本さん。不運なあなたの今後の人生がいいものでありますように!

  • やられた!!最後の7行目くらいまで来て、残りが数行しかないのだから、もしかしてラストはこうなって終わるのでは?と気付いたあたりから、気持ちが高揚してきて読み終えたくなかった。良い意味で。
    見えないように左の数行を隠しつつ、ゆっくり時間をかけながらその数行を味わった。

    あえてベスト3冊を決めていない私だが、この最後の3行で、この本は一気に私の中で上位に食い込んできてしまった。

    「チーム」⇒「ヒート」の順で読めばいいのだなということを、ブクログ本棚の「チーム」の方だけレビューを見て了解し、私は多分「ヒート」のレビューを見ていなかったのだろう。
    「ヒート」のレビューを見ていたら、この興奮は味わえなかっただろう。

    他の作家の作品で、ラスト一行で真犯人がわかる(けど面白くない)推理小説や、結局どっちが飛び降りたの?とわからなくて消化不良のままの小説があるのだが、この本のラストは私にはアリだ。

    この後この本を夫に渡すのだが、「後半になってやっと浦が出てきたよ」と言っただけで「なんでそういうこと言っちゃうの?」と怒っていたので、絶対に黙って渡さなくては。

  • 箱根駅伝の学連選抜の話「チーム」の続編だとは途中まで気付かなかった。山城の性格は相変わらずで、浦、監督吉池にまた会えたのはうれしかった。序盤の世界記録を狙える大会を一から作り上げる運営側の音無を中心にした話もおもしろかったが、ペースメーカーの甲本の複雑な思いのレース展開に心を馳せながら読んでいてどきどきしてしまった。そして孤高の天才山城が変わって行く様は読むのをやめることはできなかった。

  • 秀逸のマラソン小説.スポーツ小説としても最上位.ストーリー展開は少し強引だが,それも良い(小説だからね).読んでいてとても引き込まれる.場所も横浜で土地勘がある人はさらに面白い.登場人物の心理描写も素晴らしい.ランニング好きなら読むべし.(箱根駅伝を題材としたチームの続編)

  • ラストはまさかの展開。
    山城はこのシリーズで絶対的な存在だっただけに驚く。もやもやしないというと嘘になる。この作品には主人公がいないからなのか…。

    何はともあれ、浦と山城がいい関係のようでよかった。
    チームの方が面白かったので星4。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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