タクジョ!

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408537658

感想・レビュー・書評

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  • 小野寺さんの本は、あいかわらずほっこりするなぁ
    主役が若い女性なのは、珍しいよね?
    タクシー運転手、確かに若い女性だといろいろ大変なんやろなぁ
    お見合い相手が仕事辞めてって言うてきたのは、ガッカリ
    かといってイケメン姫野さんと、恋愛するわけでもなくて、スッキリ
    お父さんや、お母さんとの関係も、穏やかでヨシ
    なんとなく読んでたら、あっという間に読み終わるのも、あいかわらずでヨシ

  • タクシーの運転手さんのお仕事ってこんな苦労があったんだと興味深く引き込まれてながら親子のしがらみや恋模様も盛り込んでパンパンになってるはずなのに決してキャパオーバーにならずむしろ深みがでてくる。やはり小野寺さんの文章のうまさなんだなぁと。
    とても読みやすく次の展開を主人公とワクワクしながら共用しているような気分になれました。

  • タクシーの乗務員をやっている女性の毎日。
    相変わらず会話が自然というか、小野寺さんの本は構えないで読める。
    大変なお仕事おつかれさまです!

  • 今まで気にも留めてなかったタクシー業界のあれこれに「へぇー!」の連続。自分の知らない世界を見られて面白かった。

    小野寺さんの小説を読むと人と人との関わりっていいな、大切だなと毎回思う。テレビをつければ毎日目を逸らしたくなるような出来事ばかりだけど、小野寺さんの作品には、大丈夫、世の中そんなに悪いことばかりじゃない。と思わせてくれる力があるから不思議。

  • 小野寺史宜の小説の読後感になんとなくハマって立て続けに読んでますが、そろそろあの独特の、主人公の淡々とした語り口調にお腹いっぱいになってきたような気がします。。。飽きてきた?
    とはいえ内容は「女性のタクシードライバーの仕事や日常」といったテーマ。おっ?と思う。そこは斬新。

    さてさて、
    男社会であえて女性という自身の立場で社会に貢献するべくこの仕事を選んだ夏子。籠抜けや強盗などのトラブルの当事者になって、改めて女性という立場の弱さを感じてしまったり、結婚というトランジションを考える姿に、同じ女性の立場から読んで興味深かったです。タクシードライバーは私は絶対に選ばない職業なので、全然知らない世界で女性がどんなふうに感じて働いたり休みの日はどうしているのか、垣間見ることができてよかったです。

    夏子が鈴央に、結婚を考えているからタクシードライバーを辞めてほしいと言われて出した結論、「人から言われて辞めたりしない」。
    でもきちんと鈴央の想いを感じて、何度も何度も考えた末の結論。「私は人に恵まれていることに気付けた」。その人たちと仕事していきたい。そして何よりもこの東京をもっと走りたい。
    鈴央から「辞めてほしい」と言われたことで改めて気付けた自分の仕事に対する気持ちの整理の仕方は、やはり「人と関わり、対話すること」でした。

  •  タクシードライバーが主人公。ただし
    大学新卒 女性 第一希望 夜勤有りの隔日勤務
    という、一風変わった設定。

     同僚や乗客、カレシとのふれあいを通して、自分を見つめ直して成長していく物語。

     面白いのだが、主人公の夏子が『ひと』『まち』などの主人公ほどナイーヴな設定でないためか、かなり軽い内容だった点で☆4つになった。

  • ああ面白かったーっ!

    図書館の新着図書リストに入っていて、初読の作家さんやったけれど、タイトルに惹かれて予約した。

    あとで気づいたら、違う本の巻末リストから
    「面白そう」
    と、思って著者の別タイトルを予約していたので、今、わたしの手もとに著者の別タイトルも積読している。笑

    よくある話。

    内容も、著者の文章も、サクッ、パキッ、としていて小気味いい。
    ところどころに重いテーマや分岐点があるのに、それもさらりと流すこの作風を、わたしの人生の参考にしたい。(どうした)

    (いま、ドロドロの日常にちょっと辟易しているので)

    すこし短い文章がさくさく続いていくところが小気味いいんかもしれへんな。
    決していい加減じゃないけれど、わたしもこんなふうなモノローグで物事をとらえていきたいなと思った。
    そうしたら、シンプルかつロジカルに考えられる気がする。

    情に篤く、でも思考はシンプルでロジカルっていうのはめちゃくちゃ憧れるやん。

    この本からはおしなべてそういった空気を感じた。

    若い女性が主役の本やったから、これが違う主人公やとどう見えるんやろう。
    別タイトルにも期待。
    ほんで、この本の巻末に載っていた著者の別タイトルも予約しておこう。

    作中のフルネーム攻撃はちょっとだけ面白かったな。あと、名前がちょっと難しい。笑

  • 主人公みたいな人が
    地球の上を走り回っているのを
    想像しただけで
    なんだか幸せになる。

  • 大学を出てタクシー運転手になった23歳女性。母と二人暮らし。仕事で出会う愉快な人、不愉快な人。持ち込まれた見合い。「タクジョ」の生活悲喜こもごも。

    面白かった。やや淡々と描かれるからか、彼女の内面がキリリと浮き出す。朝8時から翌朝4時までの勤務だなんて知らなかった。

  • 10月-22。3.0点。
    新卒でタクシードライバーになった女性主人公。
    奮闘を連作短編形式で。

    軽妙な台詞回しは相変わらず上手い。読ませる。
    シリーズ化しそう。力を入れずに読める。

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著者プロフィール

一九六八年千葉県生まれ。二〇〇八年『ROCKER』で第三回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『ひと』『ミニシアターの六人』『レジデンス』『タクジョ!』『銀座に住むのはまだ早い』『君に光射す』などがある。

「2023年 『片見里荒川コネクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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