タクジョ! みんなのみち

著者 :
  • 実業之日本社
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本棚登録 : 600
感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408538129

作品紹介・あらすじ

運転手とお客さん。タクシーの車内で響き合う、一期一会の心もよう……
人生の機微を紡ぐ名手が贈る 味わい深い人間ドラマ。新人女性タクシー運転手の物語『タクジョ!』待望の続編!

[主な登場人物]
●東央タクシー東雲営業所の仲間たち
高間夏子(26) 女性客が安心して乗れるよう、自分が運転手になると決め、四年目を迎える。
姫野民哉(28) イケメンでお調子者。航空会社の仕事が肌に合わず転職。ドライバー歴六年。
霜島菜由(26) 夏子の同期ドライバー。内勤業務に職種変更をしようか迷っている。
永江哲巳(26) 夏子の同期で、採用課所属。「コロナ後」を見据え、人材発掘に尽力。
道上剛造(56) ベテラン運転手。強面の風貌から元スジ者と噂されるが、実はほろ苦い過去が…

●道央タクシー
川名水音(38) 夏子の元同僚。再婚後に転居した札幌で、ふたたびタクシー運転手に。

感想・レビュー・書評

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  • 日常の淡々と描く。面白おかしいわけでも無く、心が震えるような事もないけど、情景や心境が浮かんできて、そこが、ほんとうに上手いなあと思った。
    最後の話を読みながら、タクシー、乗る機会があったら、ドライバーさんと他愛もない話してみたいなって思った。

  • 前作の主人公・高間夏子の同僚ドライバーの物語。
    それぞれの仕事への向き合い方、悩みが描かれていて話の広がりが面白い。夏子や夏子の両親、ドライバーという仕事にいまいち誇りを持てない同僚の刀根の存在が所々で登場。

  • タクジョの続編。

    今回は、東雲営業所の仲間たちの性格がわかって、なかなか良い雰囲気じゃないかと思った。
    もちろん乗客もさまざまで、けっこうみんな運転手と喋るんだなぁと改めて感じた。
    まあ、そういうお客じゃないと物語にはならないわけで…。

    夏子は相変わらずにブレずにタクシーが好きなのがよくわかる。
    さっぱりとした性格も心地良い。

  • 「タクジョ!みんなのみち」この本は
    「タクジョ!」の続編になっている。
    前作では、主人公、高間夏子に起こる
    様々なできごとを、連作短編で女性ドライバーとしてを描いていた。
    今作は6章に分かれ、同じタクシー事務所の仲間たちを描いている。もちろん
    最後の章は夏子。

    内勤の永江哲己は、新卒者会社説明会を行うと言い出し、夏子に体験談を
    話してほしいと言い出す。夏子は3年目
    少し慣れてきたところだ。説明会は成功した。永江は同じ内勤で2つ年上の
    鬼塚珠恵に、説明会は70点だ、と言われた。ふたりは結婚しよう、と・・・その
    ことは今のところ、皆には秘密にして
    いるが・・・・

    タクジョになるのは、体的にも精神的にも大変だと思う。それでも、女性の
    ドライバーさんが増えてほしい!!
    と、私は思う。
    ひとりで乗っていて、安心する。
    ほっと一安心できる。

    みちは、みんなのみち。みんなが走る。だからこそ、ドライバーさんにはみんなに優しく、みんなが安心できる方々で
    いて頂きたい!

    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、
      コメント読みました。
      大変だったね。。。
      お疲れさまでした。
      自分はまだ罹っていません(多分)ので、いつ罹るか心...
      アールグレイさん、
      コメント読みました。
      大変だったね。。。
      お疲れさまでした。
      自分はまだ罹っていません(多分)ので、いつ罹るか心配です。
      39度とは結構衰弱しますね。
      まずは退院良かったです!!!
      2023/06/19
    • アールグレイさん
      こんにちは(^o^)ポプラさん
      コメントありがとう
      ございます!
      入院した晩から退院前日の夜まで、私の腕にはずっと点滴。最初...
      こんにちは(^o^)ポプラさん
      コメントありがとう
      ございます!
      入院した晩から退院前日の夜まで、私の腕にはずっと点滴。最初に刺した針の位置は最低!血が逆流した。結局、私の両腕は青痣だらけ(;O;)家族は憤慨しています。
      お医者さんの話では、ワクチン接種4回受けていたから軽く済んだのでしょう、と。
      看護師さんが言うには、また少し流行り始めているとのこと。
      まだマスクは暑くても必要なのでしょう。ポプラさん御一家もお気を付け下さいね。
      2023/06/19
    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、
      逆流!!!えっ、危ないね。。。。
      でも今では笑い話しでよかった。
      我が町でも結構多くなってきたようです。
      コロナ...
      アールグレイさん、
      逆流!!!えっ、危ないね。。。。
      でも今では笑い話しでよかった。
      我が町でも結構多くなってきたようです。
      コロナの治療薬が効いたのかな?
      我が家では全員4回接種しているのですが、どの程度抗体が残っているのか。。。その時はその時だね。
      気を付けます!
      2023/06/19
  • タクシー運転手の日常のお話。
    確かに若い運転手、女性の運転手って乗ったことない。タクシー運転手凄い!ってのは、大変そうな仕事なこと、勝手に道を知ってるってことで言っているような気がする。貧乏性だからタクシー乗るならばすか電車か、なかったらいくらでも歩いてしまう乗らないなぁ、、、私、フルマラソン走りますから10キロなんてすぐな感覚ww
    女性が安心して利用出来るように、女性ドライバー増えて欲しいってのは同感!でも変な運転手も多いけど、それ以上に危ない客が多そうやから、女性ドライバーが増えない原因かもね。初対面で2人っきりの狭い空間を過ごすってかなりのストレス!

  • netgalleyにて読了

    『ひと』『まち』『いえ』シリーズと同じエリアが舞台となっていて、ゆるく繋がっている。
    このシリーズに欠かせない「おかずの田野倉」もちらっと出てくる。

    あまり乗ることのないタクシーだが、ドライバーと乗客それぞれの数だけ物語があるのだなぁと感じた(月並みだが)。
    また、『タクジョ』のタイトルにある通り新卒の女性ドライバーが増え、タクシー業界も自分の持っていた昔のイメージと違ってきていることが新鮮だった。

    ちょっと残念に感じたのは、一人称で書かれた物語は、章ごとに語り手が変わるのにその表現に変化がなく、違う人物が語っているように感じられない点だ。
    そこが違えば、もっと物語に引き込まれるのではないかと思う。
    2022.12

  • 最近の著者の作品のクオリティが低いので心が離れつつあり、この本もクオリティが低ければいよいよ「卒業」かな??くらいの覚悟で読み始めました。出だしからタクシー運転手が、ミツバの郵便屋さんと同じ語らい方をしてしまっているので、やはり才能が枯渇してしまったのか??と…
    いやいや、どうして。
    連作短編で、私が好きな「悪い人」がいない小野寺作品。
    久しぶりに小野寺ラーメン店で美味しい「昔ながらのラーメン」をご馳走になりました。

  • シリーズ2作目とは知らず、こちらから読んでしまったが、問題なし。(またやってしまった…。)
    小野寺さんの他の本に出てきた町や人が色々登場してきて、思い出しながら読んだ。
    個性的なドライバー達とお客さんとのやり取りが面白かった。
    皆さん、タクシーではこんなに話すものなのだろうか。
    普段、あまりタクシーに乗らないのもあって、女性ドライバーには遭遇したことがない。
    確かにニーズはありそうだから、これから増えていったらいいなと思う。

  • タクジョ!の二作目で、前作の主人公高間夏子の同僚たちの物語だ。もちろん、タクシードライバー視点。ただ女子だけではない。
    登場人物である姫野民哉(28才) 、霜島菜由(26才) 、永江哲巳(26才) 、川名水音(38才)、道上剛造(56才) 、高間夏子(23才)の6人が織りなす人間模様が、章立てで描かれ、それぞれホッコリさせられる。

    なぜタクシードライバーという職を選択したのか?人それぞれに選択の理由がある。それはタクシードライバーに限らないが、読んでいて参考になる面もある。仕事に向かう姿勢も同じだ。
    私自身の経験では、他人のせいにしているうちは仕事が面白くないと思う。
    選択はどんな形であれ、始めたら自分自身が成長していきたいものだ。しばしば挫けるが・・・。
    Let it beを聴きながら読んだ。

  • 2022年6月アップルブックスに連載されたものに加筆修正して、2022年11月実業之日本社から刊行。シリーズ2作目。今回は6人のタクシードライバー目線で語られる6つの連作短編。それなりに面白いのだが、前作ほどの共感が得られない。夏子の登場が少ないからかも。

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著者プロフィール

一九六八年千葉県生まれ。二〇〇八年『ROCKER』で第三回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『ひと』『ミニシアターの六人』『レジデンス』『タクジョ!』『銀座に住むのはまだ早い』『君に光射す』などがある。

「2023年 『片見里荒川コネクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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