- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784408538198
作品紹介・あらすじ
ときには、猫のように生きてみる。
高校生、バーの店員、獣医師……のら猫との出会いと、生命をめぐる8つの物語。
・病気で臥せっている小学生・芳子の部屋で子猫が4匹生まれた。芳子は小さな子猫チビのことが気がかりで……(「ミー子のおしえ」)。
・高校を中退し新宿二丁目のゲイバーで働いているエーイチ。ごみ収集を生業にしながら、のら猫をバーの屋上に住まわせている伝説の「エルヴィスさん」と出会い……(「逃げればいい」)。
・孤独な獣医の湯出。思いがけないトラブルから逮捕されてしまい……(「猫の恩返し」)。
『おれのおばさん』『大きくなる日』『駒音高く』ほか家族小説の名手が描く感動の連作短編集。
◆目次◆
第一話 ミー子のおしえ
第二話 やさしく透きとおる
第三話 それぞれのスイッチ
第四話 男の子たち
第五話 エイミー先生
第六話 気になるあのひと
第七話 逃げればいい
第八話 猫の恩返し
装画/とりごえまり
感想・レビュー・書評
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図書館で目に留まってなんとなく借りてきた。
登場人物が少しの関係性を持った猫を取り巻く短編集。
ファンタジー要素もあったかな。
最初はちょっととっつきにくい文章だなと思ったけど、慣れてくると段々と面白くなってきた。
最後の湯出さんのがなかなか良かったな。
最初に登場した時の悪いイメージが覆った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
猫好きの 猫好きによる 猫好きのための小説
猫は気高く、気負わず、威張らず、いつもありのままの姿で、大切なこと/ものにまっすぐに生きています。あぁ、猫のように生きたい。 -
猫にまつわる短編連作集。
のら猫との出会いから、物語がどんどん展開していくのが面白かった。
「時には、猫のように生きてみる」のも、確かにいいかもしれないと思わせてくれる1冊。 -
野生に生きる動物達は何も考えずに与えられた人生(猫生?)を送っているだけ。
それが案外シンプルで良いのかもしれない。人間も時には猫みたいに決断するのも良いのかも…。 -
初読みの作家さん。表紙のイラストとタイトルに釣られて読みました。
8編からなる短編集。必死に生きる人達の人生の一部に、ひょこっと猫が登場します。
ほっこり系かと勝手に予想していましたが、少し違いました。あと、猫が愛らしく描かれていなくて残念。
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1話目は???という感じでしたが2話目からは惹き込まれました。
登場人物がよい。 -
佐川光晴らしい、人間に対する愛情を深く感じる連作短編集です。どの登場人物も、自分にまっすぐに生きている姿が印象的です(過去の自分の行動を後悔している人もいますが、彼も自分のありのままの姿を真摯に受け止めています)。
ともすると説教臭い小説になりそうですが、人々の生活の各所に現れる猫たちの気儘な姿や、その猫に癒され・絆されて、ふと気を許す人々の姿が読後感を暖かいものにしてくれています。
ガラス作家の「ミカズさん」が本当に素敵な方で、こんな大人な男になりたい、とも思いますが、こればっかりはなんとも、「運命次第」というところでしょうか。 -
読んでて楽しかった。私も日々、猫に救われている。
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ねこといる事で色々な気付きを得た人々を描いた連絡短編集です。ねこと暮らした事ないですが、飼いたくなる小説です。
ガラス職人の家の庭に住み着いた4匹の子猫にきゅんきゅんします。