ラストダンス (実業之日本社文庫 堂場瞬一スポーツ小説コレクション)

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  • 実業之日本社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408550817

作品紹介・あらすじ

プロ野球チーム「スターズ」の同期、真田誠と樋口孝明。ドラフト5位からスター投手にのし上がった真田に対し、即戦力と期待された捕手・樋口は準レギュラーに甘んじていた。そして今季、40歳のふたりに引き際が訪れる。優勝争いにからむシーズン終盤、真田と樋口は17年ぶりにバッテリーを組むことになるが-予想外の展開を見せる引退ドラマを濃密に描く感動作。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。
    ラストは出来過ぎという感じですけどね。
    小説ならこれでいいのかな。
    野球好きにはたまらないですね。

  • いやー、ベタだけど、こういうの大好きです。
    最後なんか・・・。漫画でもやらない。でも堂場さんやってしまう。
    いいね!

  • 堂場瞬一のスポーツ小説コレクション最新刊。

    野球をテーマにした作品は、舞台がプロ野球に始まり、
    高校野球・メジャーと移り変わってきましたが、
    再びプロ野球に舞台は戻って来ました。

    今回は、プロ入団同期の三人の選手が絡んだ物語です。
    一人はスター選手、一人は監督、そしてもう一人は一軍半の選手。

    彼のスポーツ小説には、いつも傲慢で我儘な登場人物が出てきます。
    今回も、我儘な選手は出ていますが、これまでの作品に比較して、
    マイルドな我儘さ(笑)。
    って言うか、他の作品に比べると、全然どうってこと無いと思います。

    いつもは、結末がハッキリとは書かれないんですが、
    今回は、結末も、後日談も描かれています。
    こういう感じに終わると、ホッとします(笑)。

  • 臨場感溢れる野球の描写に惹き込まれる。全体的にポップな印象で好みが別れるところ。

  • なんだよ、大好きかよ!(笑)

  • 野球に詳しくない私が読んでも文句なしに面白い、爽快な野球小説でした。「ラストダンス」というタイトルの「ラスト」のとおり、本著が描くのは選手の引退なのですが、最高に面白いのは「ダンス」の部分です。

    主人公は、あるプロ野球チームで40歳を迎えた同期ふたり。1人はドラフト2位で入団したのに2軍にほぼ定着してしまったキャッチャー、もう1人は1軍ピッチャーのスター選手だけど最近どうも不調、と立場は対照的。
    お互いが引退を決意していく過程だけでもそれぞれドラマがあって面白い(人の引き際って、その人のキャラが出ますよね)のですが、引退に向けた思惑から、交わらないと思われた線が交差して、再びこの2人が「ダンス」を踊ることになる。このシーンは本当に息もつかせぬ、圧巻の展開です。

    と、ストーリーも素晴らしいのですが、野球小説を数多く手がける著者だけに、舞台裏の生々しい運営の話やチーム内の人間関係、家族との関係などもリアルに描写していて、全般的にクオリティの高い作品になっています。ついでですが、表紙の写真も素晴らしい。
    なお、本筋ではないですが、本文中に「自分が試合に出ていない時でも声を出して、積極的に参加しなくちゃ。出番が来た時に、心の準備ができていないとヘマをする。」という言葉があったのは、全くその通りだなぁと感じました。
    著者の本をもうちょっと読んでみたくなる、没入できる素敵な作品でした。

  • 引退する最後の試合で完全試合
    投手はスターの真田誠、キャッチャーは一軍半の樋口孝明。二人とも40歳

  • 引退が決まった投手と捕手が最後の年に一花咲かせるという、王道感バリバリなお話。

    とはいえ、展開にやや都合のよさを感じつつ(ホームラン級の当たりがファールになる場面が多すぎのような…)も、半端ない試合の描写力とキャッチャー樋口の駆け引きの妙に、かなり惹きこまれました。

  • 堂場俊一の野球小説はやはりおもしろい!
    今回の小説は日本のプロ野球が舞台。

    引退目前の二人の選手の話。
    1人はスター、1人は脇役。
    この二人の関係性がおもしろい。

    野球の展開は本当にあつい。
    まあ最後だけは物語すぎた気がしますが、おもしろいのでいいでしょう。
    いい野球小説でした。

  • ドラフト2位指名だが一軍と二軍を行ったり来たりのキャッチャーの樋口、ドラフト5位指名だがスター選手にのし上がったピッチャーの真田。

    ルーキーの頃に一度だけバッテリーを組んだことのある二人はともに40歳となり、引退を意識するシーズンとなった。

    そんな中で浮上した樋口の二軍監督の話。

    現役を続けるか引退して二軍監督になるか揺れ動く樋口だが、チームは調子が良くシーズン終盤には優勝争いに絡んでいく。

    とにかく、打者との駆け引きや選手の心理描写が素晴らしく、まるで目の前で試合が繰り広げられているかのように試合シーンが頭に浮かびます。

    また、堂場作品の真髄でもある、男同士の掛け合いが物語を大人らしく彩っています。
    次の展開が気になるため、どんどん読み進めてしまう作品です。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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