嗤う淑女 (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
3.64
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本棚登録 : 1985
感想 : 189
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408553986

作品紹介・あらすじ

大人気シリーズ第1弾、新装カバー登場!

徹夜確実!

女神なのか、悪魔なのか――

最恐悪女度no.1小説、待望の文庫化。


中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は

従姉妹の蒲生美智留に命を救われた。

美貌と明晰な頭脳を持つ彼女へ強烈な憧れを抱いてしまう恭子だが、

それが地獄の始まりだった――。


名誉、金、性的衝動…絶世の美女に成長した美智留は

老若男女の欲望を残酷に操り、運命を次々に狂わせる。

連続する悲劇の先に待つものは?


史上最恐の悪女ミステリー。
漫画家・松田洋子氏による文庫版限定「あとがき漫画」収録!

感想・レビュー・書評

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  • 嗤うって、あざ笑うって事ですね。見下した感じ。
    中学時代、イジメにあっていた少女のクラスに、彼女を救うかの様に従姉妹の美智留が転校してくる。頭脳明晰、羨む美貌の美智留は、邪気に満ちた淑女だった。彼女との出会いは、怪しく危うい人生の入口となった。
    大人になった二人は、生活に行き詰まった人達を破滅へと誘導する。
    悪くてお強い女性の悪事を読ませます。遂に捕まってしまうか、というところで、過払金の宝来弁護士登場。美智留は御子柴先生を選びません。騙せないですからねえ。
    ちょっと無理したラストです。まあ、淑女が嗤って何処かに再登場ですね。

  • 良くも悪くも一貫してる人って孤高でカッコいいです。エンターテイメントです。

  • 初めての中山七里さん。

    悪女が出てくる小説大好物です。

    「蒲生美智留」恐るべしです。しいて言うなら自分の手を汚さないを貫いてほしかったなぁ〜。少し残念。
    でも悪女を見届けたいので全作読む!

  • 何か、もう信仰宗教の教祖みたいやな。
    人に一目置かれるような美人で賢く、自分に対して理解くれるんやったら、心酔するわな。
    ほぼ、マインドコントロールされてるし。
    こいつは、神か悪魔か…紙一重って感じ。悪魔なんやけどね。

    何か警察も弁護士も何もかも、掌の中やん(−_−;)
    自身の美貌と知恵と行動力、加えて自由がある。自身のええとこ完全に理解してて、みんなを動かして…
    ある意味すごいわ!怖いけど…
    稀代の悪女なんやけど、ここまで行くと、何かスッキリするわ。
    あくまで、他人事やからやろね。
    もし、自分なら、絶対に騙されない!!!
    凄い美人でも…何か自信が…グラグラ〜_| ̄|○
    …多分、掌コロコロかも…(⌒-⌒; )

    あとがき漫画もなかなか(^-^)v

  • 中山七里さん作品は2冊め。
    充分に悪い女かもしれないが、
    もっともっと悪く、もっともっと胸糞悪い犯罪を期待してしまう。
    続編、続々編に大きな期待!

  • 直近に読んだ誉田氏の「ヒトリシズカ」に内容が似ていて既読感があった。あちらは悪女の主人公が最後にひっそりと死んだが、こちらは相変わらずのドンデン返しで死からの復活。自殺に見せかけたホームからの転落死の証拠映像を、あんな方法で切り抜けるとは何でも有りになって来たかも知れない。続編、続々編と出ているようですが、あまりの悪女振りに読むのが悩ましい。

  • 笑うじゃなくて、嗤うというのが凄い。スーパーモデル級のスタイルの超美人にして、稀代の悪女の連作短編。最後に決着がつく。中山七里なので一筋縄ではいかない。
    骨髄移植が最後にそう生きてくるとは、なるほどねえ。蒲生美智留が、どうして偽名を使わないのかと思って読んでいたが、これにも意味があったんだねえ。ただ、作者の都合でそうだったのか、それともちゃんと最初から美智留に計画があったということなのか。
    まあ、後味はあんまりよくはない。

    • まことさん
      goya626さん♪こんばんは!

      私の『三体』にコメントありがとうございます。
      そして、いつも、いいね!どうもありがとうございます。...
      goya626さん♪こんばんは!

      私の『三体』にコメントありがとうございます。
      そして、いつも、いいね!どうもありがとうございます。
      『三体』はgoya626さんの期待を裏切らないとても面白い作品だと思います。
      三部作だそうで、この続きがあと2冊、そのうち1冊が今年中に発売されるそうなので、そちらも、どうぞ楽しみにされてください!
      2020/02/27
    • まことさん
      goya626さん♪

      お返事ありがとうございます。
      私もスマホやゲームはやらない派ですが、面白さがわかりました。
      歴史に御興味があ...
      goya626さん♪

      お返事ありがとうございます。
      私もスマホやゲームはやらない派ですが、面白さがわかりました。
      歴史に御興味があれば『三体』に出てくるゲームは楽しめるかと思います。
      2020/02/28
  • 中山七里さんの『嗤う淑女シリーズ』一作目読了
    初めましてのキャラだーッ(O_O)!
    〝ダークヒロイン蒲生美智留、降臨”
    天賦の美貌にスタイル抜群の容姿
    頭脳明晰、地獄で仏に会ったような出会いを目論み、菩薩のような笑みを浮かべ、的確なアドバイス、押しつけがましくなく巧みな話術と誘導、邪魔な人間は排除して行く
    そして逃げ足は速い
    悪女というか悪魔って感じ
    ターゲットにされた人間は、美智留の巧みな言葉に翻弄され実行犯となり、美智留を崇拝するばかりで自分の単独犯だと主張する
    まるで教祖に讃える信者の様だ(*_*)
    そして今回も最後に想像つかなかったドンデン返しが待っていた
    ちょっとイヤミス的な。。。
    確かにタイトル通り、初めから最後まで『笑う』ではなくて『嗤う』(嘲笑する)があっている蒲生美智留であった
    次、シリーズで読み続けるなら『ふたたび嗤う淑女』だよね
    『岬洋介シリーズ』と『御子柴礼司シリーズ』はお気に入りだけど、『蒲生美智留』を応援したくなれるかどうかは別で、全く違うキャラ登場で次回も楽しませてもらうつもりデス(^O^)

  • 「まるで他人を操り人形のように扱い、自分はその背後で事件の進行を嗤いながら見ている。そして横から収穫を掻っ攫うと、人形を放置して姿を消してしまう」天性の悪女、そしてまれにみる美貌の持ち主、蒲生美智留。

    親友を共犯者に仕立て上げ、心の弱った者を犯罪へ駆り立て、快感を得つつ莫大な金を手にする。最後は本人も追い詰められるが、その窮地をも鮮やかにすり抜けてしまう(というか、それすらはじめから計画されていたことだった)。

    まあ、最後のどんでん返しは現実離れしていてちょっといただけなかったのだが…。それに、自分的にはラストの独白は要らなかったな。真相は謎のままで終わって欲しかった。

    美智留、何とも妖しげで魅力的だった。自分の中にあるダークな部分が共鳴してしまうのかな? 本書を楽しく読めてしまったことに背徳感を感じた。続編も読むっきゃない!

  • 悪女ミステリー
    ダークヒロインの物語

    次々に主人公美知留の魅力・魅惑に嵌って犯罪に落ちていく周りの人たち..そして、美知留は?という展開です。
    しかし、そんなにうまくい人をコントロールできるものかな(笑)

    途中まで人間の欲望をブラックに語っている女性版の「笑うセールスマン」かと思っていました。
    あまりに、変な人たちだもの。
    鷺沼紗代、野々宮弘樹、古巻佳恵
    美知留にコントロールされすぎ(笑)
    しかし、違っていました。美知留のブラックな思惑がしっかりあったのですね。

    後半、追い詰められる美知留。
    そこからの大逆転。
    そして、明らかになるその本性
    ということですが、大逆転にはちょっと無理がある(笑)

    都合よい展開と言えば展開ですが、エンターテイメントとして楽しめました。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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