マーダーハウス (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社
3.25
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本棚登録 : 612
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408557229

作品紹介・あらすじ

大学合格を機に住居を探していた理佐は、偶然シェアハウス「サニーハウス鎌倉」を見つける。
そこはセレブの別荘のような豪華な外見と設備、格安な家賃と好条件ばかり。
すぐに住むことを決め、充実した日々を送っていたが、同居人が立て続けに死亡する。
不安を抱いた理佐は高校時代の友人に相談するが……。
予想外の結末、震撼のサイコミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 第4回ブックキヨスク・ブックスタジオのバイヤーが選んだ一気読み大賞第1位受賞作。

    プロローグの誰だかわからない殺人の描写が、とにかくグロくて怖いのと、文庫うらすじも怖いので一体どんな話なのだろうかと怯えながら読みました。
    何せあの噂の『リカ』シリーズの作家さんですから。

    最初の方は大学に合格して鎌倉にあるシェアハウス「サニーハウス鎌倉」に藤崎理佐が入居してからのアットホームな描写がしばらく続きます。
    8人の個室がある南仏風の洋館で車が2台とプールまでついて家賃はなんと四万五千円のシェアハウス。
    そしてそこの住人は揃いもそろって美男美女ばかりです。


    以下、途中までネタバレしていますので、これから読まれる方はお気をつけください。




    あのプロローグは一体、何だったのだろうかと思いますが、住人の一人、大学三年生の鈴木が部活の練習中に事故死します。
    また、シェアハウス内の個室で19歳の大学二年生のレナが雀蜂に刺されてアナフィラキシーショックで死亡。

    そして、シェアハウス内でカップルだった綿貫とエミがいつの間にか二人で出て行きます。

    次々と減っていく住人。
    このシェアハウスはなにかに取りつかれているのかと思いきや…。
    理佐が高校の同級生で元彼の高瀬弘に連絡を取ると、弘は「そのシェアハウスは危ないからすぐに引っ越すように」と言われ天の助けのように弘が鎌倉に助けにやってきて「ああ、これでもう大丈夫なんだよね」と思いましたが甘かったです。

    やっぱりプロローグの描写は読み間違いじゃなかった。
    シェアハウスには住みたいとは思わないけれど安くて魅力的な物件にはくれぐれも気を付けましょう。

  • マーダーは、そのまま殺人の意味でいいのかしら。直球なタイトル。
    女子大生が初めての一人暮らしにシェアハウスを選ぶ。鎌倉で部屋の広さ充分、家賃も破格。入居者達もフレンドリーで、美男美女。
    数ヶ月過ぎるうち、部屋に違和感を感じるようになる。誰かが侵入しているような。加えて、シェアハウスの住人が一人、又一人と不可解な事故で亡くなる。
    日常生活での違和感は気持ち悪い。そして、その嫌な感じは、おおよそ正解になりますよね。
    ラスト数ページまで、犯人限定しなくて、なかなかスリリングでした。
    最近は賃貸物件を遠隔で契約する事も多くなってきたけど、部屋との相性はやっぱり内見して決めたい。

    • 1Q84O1さん
      おびのりさん、「部屋は内見して決めたい」わかります〜
      昔住んでいた賃貸物件、今どきのきれいな建物だったんですが床も壁も薄くて音が響きまくり…...
      おびのりさん、「部屋は内見して決めたい」わかります〜
      昔住んでいた賃貸物件、今どきのきれいな建物だったんですが床も壁も薄くて音が響きまくり…
      下の部屋の住民とトラブルになって退去しました^^;
      今、住んでいる賃貸、古いですがコンクリで丈夫です!(≧∇≦)b
      2023/06/15
    • おびのりさん
      ねー。ドア開けた時の印象とか重要だと思うの。
      最近、内階段の木造系賃貸とか、見栄えはいいけど、あれ、音響くよねとか。
      ねー。ドア開けた時の印象とか重要だと思うの。
      最近、内階段の木造系賃貸とか、見栄えはいいけど、あれ、音響くよねとか。
      2023/06/15
    • 1Q84O1さん
      ほんと、その通りです!
      よく似た造りでしたが、お風呂のシャワーの音や電気のスイッチを入れた音まできこえましたよw
      欠陥住宅って思いました!
      ほんと、その通りです!
      よく似た造りでしたが、お風呂のシャワーの音や電気のスイッチを入れた音まできこえましたよw
      欠陥住宅って思いました!
      2023/06/15
  • 交通が不便だけれど、家賃が格安で、お洒落で広くて設備も充実した、シェアハウス。
    ルックスもノリもいい同居人たちと、理佐は理想的な大学生活を始めたはずが……。

    テレビ番組のようなキラキラしたシェアハウス生活が、メッキがはがれるようにだんだんと粗が見えてくる。

    相次ぐ住人の死と、不信感。

    犯人が誰かというミステリよりも、得体のしれないホラー的怖さが強かった。

  • 基本的に、ネタバレ感想を書かないようにしているので、この手の本について書くのはちょっと難しいけど、そんな中でも書けることを。
    犯人が誰かよりも、動機が。ちょっと、残念ポイント。でも、ホラー要素のあるミステリーの殺しの動機なんてこんなものなのかな?
    プロローグがいつの話なのかが少し読み進んでいくとわかり、その後で最初に死ぬ人がメインの登場人物の中から出てくるのだけど、それが少し遅いと感じた分だけ、そこからの駆け抜け感は割と好き。
    結局どんな結末になるのー!って言う気持ちのみで後半は一気読み。

    初読みの作家さんだったのですが、文章は読みやすいし、いろんな作風のものを出されているので、他のも読みたいなーと思いました。

  • 誰もが憧れる様なシェアハウス!

    場所は鎌倉、家具付きの30m2の個室、充実の共有LDK、プール及びシアタールーム有り、共有車2台!そして美男美女の同居人8名!?
    そして家賃が破格の45,000円???

    好条件過ぎるシェアハウス『サニーハウス鎌倉』を見つけた女子大生の理佐!

    美男美女の同居人達と暮らす事になり、最初は戸惑う所もありながら、徐々にシェアハウスの人間関係やキャンバスライフにも慣れてきた頃バイト探しで・・・

    そんな仄々小説でも良いのかなぁと思うところであるが題名とプロローグがそれを許してはくれない・・・

    物語は仄々としたシェアハウスライフに最初の犠牲者と共に暗雲が立ち込める・・・


    流石『リカシリーズ』の産みの親五十嵐貴久と言ったところです!

  • 夏の読書におすすめ。タイトル通りのマーダーハウス!

    怖いもの見たさで手に取ったものの、やはり怖かった…ミステリーというかホラーというか。それでもページを捲るのをやめられず一気読み。

    相場より安いということには何か理由があるということ、気をつけようと思った(本当に)。

  • 五十嵐貴久『マーダーハウス』実業之日本社文庫。

    シェアハウスを舞台にしたミステリー小説。思わせ振りのプロローグと『マーダーハウス』というタイトルに反し、冒頭から主人公の大学とシェアハウスでの楽しそうな暮らしが描かれ、中盤になってやっと第一の殺人事件が起きる。

    終盤になると様相は一転し、タイトルの『マーダーハウス』に相応しい恐怖が描かれる。しかし、余りにも唐突で強引な真相に唖然とし、その結末には愕然とする。

    大学入学で新潟から神奈川に出て来た藤崎理佐は格安な家賃と豪華な建物、好条件に惹かれ、シェアハウス『サニーハウス鎌倉』に入居することになった。

    理佐はシェアハウスの仲間に囲まれ、充実した日々を送っていたが、シェアハウスの住人が死亡したのを機に何者かが理佐の部屋に侵入した痕跡を見付ける。さらにはシェアハウスの住人が失踪し、不安を抱いた理佐は高校時代の友人に相談するのだが……

    本体価格740円
    ★★★★

  • え〰️〰️〰️〰️〰️〰️?
    その終わり方?
    怖い。怖すぎる。

    五十嵐貴久さんはもともと『リカ』というホラーミステリーでデビューしたけれど、最近は青春物とかが多くて、これも最初のうちはそんな感じだったけれど、だんだんミステリーっぽくなって、最後はホラー。しかも、一気に最後まで読んでしまう惹き付け方の構成。
    久し振りに背中がぞっとしました。

  • ❇︎
    礼金、敷金、保証人は不要。
    家具、家電、シアター、プールに加えて車付き。
    即入居可能な好条件の丘の上のシェアハウス。

    うまい話には裏がある。
    条件が良ければ良いほど、やっぱり
    跳ね返ってくる闇の度合いは凄まじかった。

    シェアハウス内の誰が犯人なのか、
    もしくは外部の人間が犯人か、周囲を信じたいと
    思いつつ同じだけ疑いながら読みました。

    生活の一部をシェアする事で見ているというか、
    見せられている部分があるということは、
    当然、表に出さない隠された本音が存在する。
    いろんな人間関係に共通するのだろうけど、
    改めて隠された本音の恐ろしさを感じました。

    美味しい話には要注意。

  • ゾーッとした話が読みたくて手に取りました。
    が、思うほどゾーッとはしなかったです。

    個人的に思うのは、前振りが長い気がする。。
    そこが返って不気味でもあるけれど。
    話題の『リカ』シリーズが読みたくなりました。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。成蹊大学文学部卒業。『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、翌02年デビュー。以来、警察小説・青春小説・サスペンス・時代小説等、ジャンルにとらわれずに活躍中。

「2023年 『交渉人・遠野麻衣子 爆弾魔』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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