探偵と怪人のいるホテル (幻想ミステリ作品集)

著者 :
  • 有楽出版社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408592695

作品紹介・あらすじ

そこにあるのは胸躍る冒険物語、それとも恐怖に彩られた悪夢か。めくるめく夢と幻想の迷宮へようこそ…本格ミステリの俊英の初期から現在に至る傑作十編を精選!特別エッセイも併録したファン待望の非ミステリ・ノンシリーズの幻想怪奇作品集。

感想・レビュー・書評

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  • 幻想ミステリの作品集。
    現代日本だけでなく、中国や平安時代の日本をモチーフにした話もあって、どれもすごく面白かった。そこかしこに、探偵小説(なかでも誰もが子どものときに読んだ怪人20面相とかの子ども向けの物語)への愛が感じられて読んでいて楽しかった。

  • 探偵と怪人が出る、ミステリーものかと思ったが、「幻想ミステリ」とあるように、トリックはない、怪人二十面相などに対するオマージュもののようだ。

  • そこにあるのは胸躍る冒険物語、それとも恐怖に彩られた悪夢か。めくるめく夢と幻想の迷宮へようこそ…。
    (アマゾンより引用)

    この作者さんの書くお話し、結構好きだったのにこの本は全然ダメだった(((゜Д゜;)))

  • 森江春策に会えなかったのは寂しかったが、乱歩や鮎川哲也と言ったミステリの偉大なる先達へのオマージュ、中国や平安朝を舞台にした時代ものなど、ミステリに限らず、小説の面白さを満喫できた。それにしても『白樺荘事件』は読みたかったな。時代がかった名探偵や怪人や少年探偵を不自然さなく扱える手腕は、芦辺さんが当代一だろう。

  • 2006年9月5日、初版、カバ傷み、帯付き、有楽出版社発行。
    2014年3月30日、松阪BF

  • レトロなムードたっぷりの
    怪奇幻想小説、短編集。
    子供の頃に読んだ探偵小説を彷彿とさせる雰囲気で
    不思議な世界に取り込まれます

  • タイトルの様になんともレトロな探偵小説集です。
    江戸川乱歩の世界を彷彿とさせる耽美でアンティークな香りのする小説だと思っていたら、乱歩先生が出てきてびっくり。
    ちょっと二次創作かと疑ってしまいました(^^)懐古趣味の人にお勧めかも。

  • かなり高度なミステリー、という印象。幻想と現実の境界をまたぐ最初の3編はとても面白かったが、以降の作品はあまりにマニアックすぎてちょっとついていけない感じがしてしまった。
    とはいえ、懐古的な探偵物の雰囲気は好ましく、小説テクニックは上級者。他の作品も読んでみたいな、とは思った。

  • 昔懐かしい感じの、探偵と怪人というか怪盗(狂盗)の出てくるお話。

    さくっと残酷。

  • 前半が面白かった。探偵・怪人・少年・博士・令嬢が出てきてまるで乱歩の世界に入り込む唐突さも好き。

  • なんとなく、昭和初期の古きよき探偵小説のオマージュというか、そういう世界観や舞台の匂いを色濃く感じる短編集。

    「ミステリ」というよりは「探偵小説」というものに近いです。謎解き云々じゃなくて、ヒーローである探偵とダークヒーローである怪人の対決が主目的な。
    いいですね。近年あんまりない世界観なので読んでいて、なんというかそういう小説をそんなに読んでないにも関わらず「懐かしい」という気持ちになります。原風景みたいなものがあるのかな。

    それ以外の短編もなんともいえないおもしろくもおどろおどろしい雰囲気が。ホラーともミステリとも違う・・・なんでしょうね?

  • 花筐城太郎目当てで買ったのだが、3篇のうち2編は異形で読んだことあったので目新しさはあんまりなかった。未読の1編に関してはそれほど面白いもんでもない。タイトル的に探偵譚ばかりなのかと思っていたら、途中からいきなり中国の怪奇譚が始まってびっくりした。後はなんか雑文の寄せ集めな感じが。この作者のファンにとってはありがたいのかもしれないが

  •  色々な種類の話を読ませてくれる。やはりお勧めは表題の『探偵と怪人のいるホテル』。活き活きとした懐かしい文章が良い。

  • [目次]
    探偵と怪人のいるホテル 005
    仮面と幻夢の踊る街角 027
    少年と怪魔の駆ける遊園 067
    異類五種 091
    疫病草紙 121
    黒死病館の蛍 171
    F男爵とE博士のための晩餐会 193
    天幕と銀幕の見える場所 225
    屋根裏の乱歩者 249
    伽羅荘事件 271
    探偵と怪人のいたホテル 304
    あとがき 311

  •  芦辺拓の非ミステリ・ノンシリーズの短篇集。全11篇収録。 半数が「異形コレクション」に発表されたとあって、怪奇幻想レトロ小説の雰囲気が濃厚に漂う作品ばかり。現実と、虚構であるがゆえに豊かで艶やかな「物語」の境界を行き来したゆかう作品も多く、眩惑される。「物語」のあちら側の世界へ行ってしまいたいという誘惑と戦うのが大変でしたわ。くらくら(笑)。  もしかして日本人の原風景なのか?レトロ探偵小説がお好きな方にはたまんない作品集かもしれない。作家芦辺拓氏の深い愛情をひしひしと感じる。愛が高じて作品のみならず、作品を生み出した作者らへのオマージュ作品まであるんですから!素晴らしい! そして幻の商業誌デヴュー作品、プレ芦辺作品まで収録されていて、今回読めるのも嬉しい。ミステリ出身の作家さんだとばかり思っていたんですが、根っこは幻想怪奇作家なのか。 作家芦辺拓、これから要チェック!!

  • 2006/09/24読了

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著者プロフィール

一九五八年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。
一九八六年、「異類五種」が第2回幻想文学新人賞に佳作入選。
一九九〇年、『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞受賞。
代表的探偵「森江春策」シリーズを中心に、その作風はSF、歴史、法廷もの、冒険、幻想、パスティーシュなど非常に多岐にわたる。主な作品に『十三番目の陪審員』、『グラン・ギニョール城』、『紅楼夢の殺人』、『綺想宮殺人事件』など多数。近著に『大鞠家殺人事件』(第75回日本推理作家協会賞・長編および連作短編集部門、ならびに第22回本格ミステリ大賞・小説部門受賞)。

「2022年 『森江春策の災難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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