グノーシスの宗教 増補版: 異邦の神の福音とキリスト教の端緒

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  • Amazon.co.jp ・本 (510ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409031117

作品紹介・あらすじ

長いあいだ忘れられていたグノーシスの宗教の象徴言語や教義を、従来の研究とグノーシス文書を踏まえて総合的に探究する。今日の人間精神と思考に改変を迫る書。

1986年に出版され版を重ねた同書に、ハンス・ヨナスによる英語版第3版への序文を追加した増補版。

「グノーシスの諸宗教が述べている人間の存在の分裂と散乱は、今に始まったことではなく、人間が過去・現在・未来という時間と、自と他、または主と客という空間の概念を持ち、因果律に従う意識を育て、これを律する自我に目覚めて以来のことである。自我は必然的に、時空を離れ、因果律では解決できない多くのものを排除してきた。その結果、人間の存在の亀裂はますます深まり、散乱した心魂は疎外感に悩まされるようになった。こうして、ルネサンス以降、急速に発展した近代自我に問題が生じることになった。」(「訳者あとがき」より)

感想・レビュー・書評

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  • 実存主義哲学者ハンス・ヨナスによるグノーシス研究のまとめ。グノーシス主義について手堅くまとめられていると思うが、あくまで著者の哲学を通しているので入門書とは言えないか。グノーシス主義とその他の古典精神を比較する章が最も面白いと感じたのは、その著者の哲学観が大いに反映されているからかも知れない。

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著者プロフィール

ハンス・ヨナス Hans Jonas
1903年ドイツ生まれ。実存主義哲学者、シオニスト。マールブルク大学で哲学者マルティン・ハイデガーと神学者ルドルフ・ブルトマンに師事し、ハンナ・アーレントの生涯の友人だった。著書に『責任という原理――科学技術文明のための倫理学の試み』(東信堂)、『アウシュヴィッツ以後の神』(法政大学出版局)など。

「2020年 『グノーシスの宗教 増補版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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