心理学と錬金術 II 新装版

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  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784409330562

作品紹介・あらすじ

無意識の世界と錬金術の間にパラレルな関係を発見したことによって自らの思索を深めたユングの代表作。夢の分析から始まり、曼陀羅象徴の研究、錬金術論と、その独創的見解は、従来の文学、民俗学、宗教学、神話学、哲学の研究に大きな転回を迫るだろう。図版159葉を添える。新装版。

感想・レビュー・書評

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  • 「心理学と錬金術II」は、「第3部錬金術における救済表象」をおさめる。

    「心理学と錬金術 I」が、錬金術の表象を使って、個人の夢を個人の無意識というより、集合的無意識に属する表象を解釈する事例の紹介が中心であったのに対して、「II」は、錬金術自体の紹介が中心。「I」のほうは、ちょっと強引な解釈じゃないかな?と思うところが多々あったのだが、こちらは錬金術はどういうものなんかという内容で、また錬金術の本からのたくさんの図版が紹介されていて、純粋に面白かったな。

    基本的には、ヨーロッパにおける異教的な錬金術とキリスト教との関連性などを整理しながら、その心理的な意味合いを読み解いていく感じ。なるほど、ユングの理論のコアともいえる「対立物の結合」が、こうした研究に基づいていたんだな、と分かってくる感じ。

    そして、最後のほうは、ヨーロッパ以外で、同様の表象があることを指摘して、錬金術的なものが、ある文化に限定されるわけでなく、「人類共通」の無意識であることをやや控えめに示唆する。

    エピローグでは、ゲーテの「ファウスト」とニーチェの「ツァラトゥストラ」に言及していて、この本が出された1944年という時代を考えれば、ナティズムを意識しながら書いたのだろうという感じもあって、なるほど感があった。

  • 新装版!

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    第三部 錬金術における救済表象
    無意識の世界と錬金術の間にパラレルな関係を発見したことによって自らの思索を深めたユングの代表作。夢の分析から始まり、曼陀羅象徴の研究、錬金術論と、その独創的見解は、従来の文学、民俗学、宗教学、神話学、哲学の研究に大きな転回を迫るだろう。図版159葉を添える。新装版。
    http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b310346.html

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