新・人間革命 (第13巻) (聖教ワイド文庫 27)

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  • 聖教新聞社出版局
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784412013490

感想・レビュー・書評

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  • 著者、池田先生(1928~2023)の作品、ブクログ登録は15冊目。(対談集を含む)

    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    【金の橋】
    1968年(昭和43年)、大学会の結成など学生部の育成に力を注ぐ山本伸一は、9月8日に行われる第11回学生部総会の席上、「日中問題」について重大な発言をする決意を固めていた。

    当時、中国は国連に代表権を持たず、アメリカも日本も敵視政策をとっていた。そのなかで日中国交正常化を訴えることは、命の危険も覚悟せざるをえない状況であった。

    だが、伸一は、“文化の恩人”である中国との友好なしに、アジアの安定も、世界平和もないという信念から、敢然と「日中国交正常化提言」を世に問う。
    それは予想通り反発を呼ぶが、松村謙三をはじめ日中友好の先達は高く評価し、周恩来総理ら中国指導部も、この提言に鋭く注目する。復交を求める良識の声は高まり、伸一の創立した公明党がやがて重要な橋渡し役となり、提言から4年後(72年9月)、国交正常化に結実していく。

    【北斗】
    1968年(昭和43年)9月、伸一は、北海道の旭川へ、そして日本最北端の地・稚内へ飛んだ。

    この稚内で、伸一は、「自信をもて」と呼びかけ、「稚内が日本最初の広宣流布を成し遂げてもらいたい」等と、最大の期待を寄せた。それは、厳しい条件で戦う学会員が、偉大な広布の勝利の実証を示せば、全同志の希望になるからであった。
    彼は、北海道よ、北斗七星のごとく、広布の永遠なる希望の指標たれと祈ったのである。

    この9月の本部幹部会で、学会の縮図である座談会の充実を呼びかけた伸一は、自ら先頭に立って、最前線の座談会に飛び込む。その波動は全国に広がり、運営にあたる幹部をはじめ、皆の決意と意識が一新。民衆の蘇生の広場である「座談会革命」が進んでいった。

    【光城】
    1968年(昭和43年)11月、伸一は2度目となる、奄美の訪問を実現。

    奄美では、この数年前から、広布の進展を妨害する魔の働きが激しくなっていった。ことに、ある村では、躍進する公明党への危機感から、その支援団体である学会への敵視が強まり、村をあげての学会員への村八分が行われるに至った。迫害はエスカレートし、御本尊の没収や仕事上の圧迫、学会撲滅を訴えるデモにまで発展した。
    この試練を、奄美の同志は歯を食いしばって耐えた。いな、御書通りの苦難であり、“変毒為薬を”との伸一の指導を受けて、決然と戦っていったのである。

    伸一は、5年ぶりの奄美で、その尊き同志たちを抱きかかえるように励まし、奄美を日本の広宣流布の理想郷にと呼びかけるのであった。
    今、奄美は、広布の先駆を切る希望の「光城」として、地域広布の勝利の旗がひるがえっている。

    【楽土】
    1969年(同44年)の新年、伸一は、全同志に詩「建設の譜」を贈った。

    1972年(同47年)の正本堂建設に符節を合わせ、自身の胸中に不滅の信心を築き上げるとともに、万代にわたる広宣流布の堅固な基盤を完成させることを訴えた。

    2月15日、伸一は、沖縄の天地に立った。米軍基地に苦しむ沖縄に楽土を建設するために、各人が自らの宿命転換を図り、国土の宿命転換をも成し遂げようと訴える伸一。

    その彼の指導のごとく、駐留米軍のアメリカ人の学会員の面倒をみるメンバーや、わが子を不慮の事故で亡くしたメンバーの、宿命転換のドラマがつづられていく。
    そして、伸一と名護・国頭の同志との劇的な出会いなどの魂の交流が、沖縄に楽土建設への不屈の闘志を燃え上がらせていった。

    ---引用終了


    気になった箇所は、p278~p286。
    ここには、芸術部の幸山エリカさん、月村ますみさん、が登場する。
    幸山エリカさんのモデルは、歌手の山本リンダさんと思われる。
    その山本リンダさんだが、お父様を朝鮮戦争で亡くされているようだ。
    朝鮮戦争というと、日本では朝鮮特需という言葉とともに、日本にとっては良かった(?)戦争として語られるイメージがある。
    が、これは大きな誤りであることに、今更ながら気がついた。

  • 沖縄県知事選真っ最中、創価学会あげて沖縄県知事に自民党ニッポン会議の佐喜真候補の応援に狂奔している。
    沖縄のことが書かれているという今作を読む。
    沖縄だけでなく北海道旭川、稚内、奄美大島にも章がさかれ日中友好条約から始まる。むしろ作者の中国観に共感する。日本の戦争責任を徹底して批判しているし、沖縄を踏みつけにして恥じない自民党政治を糾弾している。
    そりゃまともな学会員は公明党なんか応援できんわな。

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著者プロフィール

池田大作(いけだ・だいさく) 1928年、東京都生まれ。創価学会名誉会長/創価学会インタナショナル(SGI)会長。創価大学、アメリカ創価大学、創価学園、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所、戸田記念国際平和研究所、池田国際対話センターなどを創立。『人間革命』(全12巻)、『新・人間革命』(全30巻)など著書多数。世界の識者と対話を重ね、『二十一世紀への対話』(A.J.トインビー)、『二十世紀の精神の教訓』(M.S.ゴルバチョフ)、『地球平和への探究』(J.ロートブラット)など多くの対談集を刊行。

「2023年 『完本 若き日の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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