美智子さま愛と心の小さな話: お側で伺った7758日の感動

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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413030625

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  • 令和二年初めの読了として、とても相応しい一冊だった。
    侍従として皇室に仕えた著者が、現・上皇上皇后両陛下のご公務や日常の一部を記される。
    それ等は、国民が拾う報道の上澄みから生じる誤解を解く意図も感ぜられた。
    皇室の方々の日常は、多忙を極める。
    例えば極々偶になさるご静養も、国民の休日や夏休みの時期を外される為、とても優雅な暮らし振りを送られている様に見受けられるが…
    実際は時期だけでなく交通手段、そして乗車時間まで、国民に対する綿密な配慮の下で決定されるのだ。
    普段の暮らし振りも、とても簡素である。
    玩具や絵本は修理を重ねて兄弟間で受け継がれ、お召し物も修繕に継ぐ修繕によって同様に、年長者から年少者へお譲りになる。
    現天皇陛下幼少期の贈り物も、上皇上皇后両陛下がスコップをお持ちになり、自ら汗を流して掘られた砂場だったと言う。
    宮中用語も、とても興味深かった。
    可愛らしいなぁと思ったそれは、
    おたたさま(おたかさま)=お母さん、
    おもうさま=お父さん。
    しかし現天皇陛下は所謂「御所ことば」をなるべくお遣いにならぬ様にご教育をされていらっしゃったので、幼少期のみ「パパ」「ママ」とお呼びになっていたそう。
    本書には、思い遣りの傾け方・慎ましく丁寧な物事の向き合い方・未来の子育て等、私が必要とする沢山のヒントが詰まっていた。
    因みにこちらは、帰省時に母の本棚から抜いた三冊の内の一冊。
    母も私達姉妹の子育てに、何かしら役立てていたのだろうか。
    残念ながら私は、かなりお転婆に育ったけれど…

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著者プロフィール

1925(大正14)年~2006(平成18)年。祖父・新は東大総長から文部大臣となり、東宮大夫と御学問所副総裁をつとめ、父・四郎は東京高検検事、母は戦争中、朝香宮妃千賀子さまのお付きという家柄であった。昭和23年、東大工学部応用化学科卒業。26年から46年までの20年間、東宮侍従として礼宮さまにお仕えする。46年から56年まで聖心女子学院教諭。教育評論家としても活躍した。著書に『子どものほめ方・叱り方』『子どもを伸ばす一言、ダメにする一言』(PHP文庫)など多数。

「2020年 『殿下とともに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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