知られざる古墳ライフ: え? ハニワって古墳の上に立ってたんですか!?
- 誠文堂新光社 (2021年8月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784416521151
作品紹介・あらすじ
古墳といえば前方後円墳を真っ先に思い浮かべる人が多いと思いますが、実は、円いものや四角いもの、なかにはホタテ貝のようなかたちのものもあり、お墓のわりにバラエティ豊か。
創意工夫にとんだお墓とさまざまな形のハニワで象徴される古墳時代は、どのような時代だったのでしょうか。
また、その時代に生きた人たちは、いったいどんな顔立ちで、何を食べ何を着ていたのでしょうか。
教科書で簡単に紹介されるだけの古墳時代にスポットを当て、豊富なイラストと写真つきでわかりやすく解説します。
感想・レビュー・書評
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タイトルにある通り、古墳時代に関する(少なくとも一般的には)あまり知られていない生活の諸相が文字と図像でわかりやすく紹介されています。読んでも眺めても、ほんとうに楽しいです
古墳というと、どうしても当時の人間関係における上下関係などの政治力学的な話題になりがちです。しかし本書は、そのような話題だけでなく、その時代の生活様式全般について---簡単にいえば衣食住について---もしっかり目配りがされていて、そこがとても好印象です。
個人的には、漫画(およびその映画)『この世界の片隅に』を読んだ(観た)ときの感動を思い出しました。広島や戦争という言葉を聞くと、どうしても被爆をめぐる話題になりがちですが、あの漫画(映画)では被爆していない人たちの当時の暮らしを中心にストーリーが展開していきます。それでも、あるいはそれだからこその独自の感動を覚えたあの本と合わせて、『知られざる古墳ライフ』はおススメです。 -
縄文ライフ・弥生ライフと読んだので、やはり古墳ライフも押さえておくべきと読んでみました。近年、研究が進んだおかげで、古墳の持つ意味あいとか朝鮮半島との交流とかが分かってきつつあって、面白く読めました。古墳づくりには公共事業の一面もあった、というのにはホント目からウロコで、日本各地に大小合わせて16万基以上の古墳が造られたというのもビックリです。美豆良(みずら)の結い方と、上げ美豆良・下げ美豆良の違いも分かって良かったです。ぜひ、日本史の副読本に!
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古墳世界がイラスト文章で楽しくよくわか~る。
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古墳が作られた時代はどのようなものだったのか、なかなか実感がつかめないところがある。
今回の本では古墳と共に生きていた時代の人々の様子をイラストを交えながら知ることができる。
どうしてこのようなヘアスタイルなのか不思議なのが埴輪で見ることのあるあれだ。美豆良(みずら)という名前があったことに驚いた。基本形は、髪の毛を両耳の脇でひもを使って束ねる。位の高い人はその束を肩に向かって垂らした「下げ美豆良」という髪型をしていた。
一方で普通の男性は「上げ美豆良」という耳のすぐ脇で髪をしばり、下に垂れない様な髪型をしていたのはないかと考えられている。
女性の場合、いわゆる島田髷(まげ)の原型と考えられるヘアスタイルをしていた。実際に埴輪のような髪型にするには、髪の長さが70cm以上必要になるそうだ。
そう言えば、大阪にある仁徳天皇陵のような古墳なら国や自治体が管理しているのは想像がつく。しかしその他の古墳は誰のものなのか。全国におよそ16万基ある古墳の多くは個人の持ち物だった。
高度経済成長期は、個人の持ち物なのだからどうしようと自由ということで、宅地やビルに変身して古墳は消えていった。しかし今では自治体の文化財担当者が把握している。
古墳から見える当時の人々の暮らしを手軽に読める。 -
古墳をあまり知らない人にわかりやすく説明するため、参考にしようと思って買いました。内容は知っていることがほとんどでしたが、絵がかわいくて読みやすく、説明するのにとても参考になりました。
蒲生君平が前方後円墳と名付けたって知らなかった!知れてよかった☺️ -
古墳時代の暮らしを分かりやすく解説した本。あまり注目されていない時代ではあるけれど、生活スタイルは渡来人の影響を色濃く経ているんだなあ。
榛名山や浅間山の噴火でパッキングされて遺跡が残るのは研究者サイドはありがたいけど、当時の状況を考えたら天変地異の地獄だったろう。逆にそこから神へ、さらには仏教信仰に深く繋がっていくのかもしれない。
ユニークな埴輪も職人たちの技術力の誇示の意味合いもあったろう。これだけすごいのが出来るんですっていうセールス的な。もしくは遊びで何となく作ってたら、採用されてしまったとか(その首長はきっといい人だったに違いない)。
埼玉県行田の古墳群は小さい頃から遠足とかで馴染みがありまくりだったけど、普通に古墳があるっていうのがスゴいことだと改めて思った。しかも登っていい古墳とか(昔は何も考えず登ってた)。 -
アグレッシブな古墳人に興奮してしまいました。
縄文の火焔型土器から弥生の銅鐸をへてからの埴輪や銅鏡からの飛鳥文化。
映画 のぼうの城でザクザクでてきた埴輪をガシガシ壊していたのを見た時、あー!あー
そうだよね、古墳いっぱいあるもんね。(泣)
府中の古墳、多摩川沿いの古墳群、足を伸ばせぼ古墳に会える!
東博の埴輪君も好き。桜の時期館内の桜スタンプラリーの完走?完歩?の景品が埴輪君のミニ缶バッチ。これが可愛いの♥️