いちばんわかる企業の水リスク: 地球の水が足りない、Tシャツ1枚に2900ℓの水がつかわれている!

著者 :
  • 誠文堂新光社
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784416714256

作品紹介・あらすじ

「自社製品は水を扱う商品ではないから関係ない」、「日本は水が豊かだから大丈夫」、といった考えを持った企業の経営は近い将来傾いていきます。
今後、水や環境を大切にしない企業は、投資家や銀行から見放されていきます。欧米では「空気」(温室効果ガス)に並んで、企業の「水」使用状況の情報開示を投資家から求められる動きが活発になっています。そのため、将来的な「水リスク」を抱える企業や水、森などの自然を大切にしない企業は、今後の投資が受けにくくなると予測されています。
干ばつや洪水などによる操業停止、水不足や汚染水浄化による水調達コストの増加、水不足や環境破壊を防止するための増税、水質汚染防止のための排水基準の厳格化、無秩序な水利用や環境破壊による企業イメージの悪化など、意識すべき点はたくさんあります。
例えば、人件費が安いという理由で中国や東南アジアに生産拠点を移した企業は、水不足や台風などによる洪水被害などで水に対するコストが増えるリスクを抱えています。
また、グローバル化が進んだ現在、日本企業も必ず水リスクを抱えています。
どんな企業でも、提供する商品の原材料生産から消費者の手に届くまでのサプライチェーンの中で、必ず水を使っているため、「水リスク」が潜んでいるといえるのです。
例えば、ファーストフードでコーヒー1杯を提供するのに132リットル、ハンバーガー1個を提供するのに2400リットルの水が使われているといわれています。
このように自社商品を提供するのに、どれくらいの水が必要になるかを算出することを「ウォーター・フットプリント」といいます。
このウォーターフットプリントの算出は、国内でも注目され始め、環境省から「ウォーターフットプリント算出事例集」が発行され、国際規格であるISOにもその基準(ISO14046)が設けられました。
そうした中、本書では、あらゆる企業に潜む「水リスク」についてやさしく解説し、また先進企業の水利用の実例などにも触れながら、今後日本の企業が直面するであろう水リスクとその対応策について紹介しています。

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通りの一般的な内容。
    ただ仕事に関係する内容でだったので、基礎のおさらいにはちょうど良かった。

  • ウォーター・フットプリント(商品を提供するのに、どれくらいの水が必要になるかを算出すること)について。

  • ありがとうの反対語は当たり前ですありがとうを漢字にすると有難う。有難しとはあることが難しいとか滅多にないと言う意味です 水循環基本法で水は国民共有の貴重な財産に 国連環境計画によると、世界の砂漠化は、現在刻々と進行中で、そのスピードは毎年60,000平方キロメートル。これは九州と四国を合わせた面積に匹敵すると言われています 昭和天皇独白録によると、昭和天皇は先の日米戦争は油で始まり、油で終わったと言う言葉を残しています 携帯電話には910リットル、パソコン1台に4,000リットル、自動車1台に65,000リットルの水が使われています

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著者プロフィール

学習院大学文学部卒業。出版社勤務の後、ジャーナリストとして独立。アクアスフィア代表。国内外の水問題とその解決方法を取材し、発信。国や自治体への水対策の提言、子どもや一般市民を対象とする講演活動も行う。現在、参議院第一特別調査室客員調査員(水問題)、東京学芸大学客員准教授、NPO法人地域水道支援センター理事、日本水フォーラム節水リーダー、ウォーターエイドジャパン理事。著書に『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)『水は誰のものか』(イマジン出版)『67億人の水』(日本経済新聞出版社)ほか多数。

「2014年 『通読できてよくわかる 水の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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