- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784422116341
作品紹介・あらすじ
日本におけるアドラー心理学のオーソリティーが、やわらかな語り口で説く実践講座。ほめる、励ますより効果的な「勇気づけ」のコツや、相手を傷つけない上手な自己主張の仕方、子どもが個性を伸ばして生きる力を身につける方法など、親子・夫婦関係をはじめ対人関係を良好にする秘訣を語る。アドラーの教えを実践・指導し、多くの後継者に伝えてきた要諦に触れる全4巻シリーズの第4巻。巻末に名越康文氏(精神科医)の寄稿を収載。
感想・レビュー・書評
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段階分けのところなど、なるほど、と参考になるところがあったが、
特に後半に多かった、母は専業主婦前提の書き方が不快だった。 -
野田先生の語るアドラー。
子どもを尊敬する事の大切さをあらためて思い出させてくれる。親と子は対等であること、はしっくりくる。この場合はどうすればいいんだろう?という事はまだまだあるけれど、『一緒にしばらく暮らせるということはとても良い事』である事を忘れずに過ごしたい。 -
一時期「〜してもらうと嬉しい」的な言い方を家の者がしていたが、自分としてはお願いするならちゃんと頼んでほしいとイラッとしていたのを覚えている。
今まではあの時はなんか嫌だったなとなんとなく思っていたが、本書を読んで改めて自分は何が嫌だったのだろうと考えた。
「〜嬉しい」を何度も言われたとき思っていたことはなんのTVの影響だよとか、こんな言い方をすれば波風たてずやってもらえる(動かせれる)とか聞いたんだろうなとかである。あとは「〜してくれると嬉しい」じゃなくて、「〜くらいしなさい」だろとかであった。
当時はイラッとした時上の2つを思っていた。このことに腹を立てているのだと思っていた。しかしいま振り返り考えると、影響受けることも平和的にとりなそうとすることも腹立てるようなことではない。つまり怒っていたのは最後のところであった。言わんとしていることと、言っていることが違うことが気持ち悪かったのだ。嘘に腹を立てていたのだった。
このことから思うに、テクニカルに言い方だけ整えても気持ちが元のままでは何も変わらない。言い方だけでなく、本当にその言葉を発する気持ちにならなければいけないのだと思う。やはり本書で何度も説かれた先ず自分が変わるということが大事なのだろう。
言われていた自分も、気持ちなど解さずに言われた言葉を素直に受け取れば角も立たなかっただろう。これは反省点である。
実践から考えることが多い。これからも少しずつ読み返しながら繰り返し、前進したいと思った。 -
子どもは褒めて育てるべき、でも結果で褒めると失敗した時に挫けるので、プロセスを褒めよう、というのが今の常識。でも仕事で部下育成では、本人が認めて欲しいことを褒めようというのが割と一般的かも知れない。
その背景の理論はさまざま。理論が望まれるのは、個々のやり方を覚えるよりも多くの場面で応用が効くから。しかし物理の理論と違って実験の条件を揃えるのが難しいため、心理学の理論は確実に反証できず、一期一会な人間関係の場面で根拠にするには余りに貧弱である。
本書は、アドラー心理学の大家による家族の関係についての講演を本にしたものだ。前述のとおり心理学はそもそも厳密性がないため、理論の中の一貫性があるかどうかが良し悪しの基準になりがちである。ついでにメッセージの分かりやすさもあれば、人気の理論になる。
そういう意味ては本書はアドラー心理学を普及する大きな効果がある。例えば冒頭の褒め方では、勇気づけとして9の方法を提示する。貢献に注目、過程を重視、既に出来ている成果を指摘など。ここまでは分かりやすいハウツー、そしてその後に、なぜ勇気づけが必要かを語る。アドラー心理学でいう目的論、人が目的を社会的な方法で達成するには勇気がいるのだ。要求のとおし方、時期別の子供との接し方など具体的なテクニックと、その根拠となるアドラー心理学の考え方が読みやすくまとまり、読み終わるころには本書のさまざまなハウツーは全て共同体感覚のある人を育てるためだと理解できた。 -
子供を高圧的に怒ってしまい、その自己嫌悪から久しぶりにアドラーの本を読み始めました。
上から褒めたり怒るのではなく、横の関係で感謝や自分の気持ちを伝えるのが大切。
子供、家族や仕事での対人関係に悩んだらアドラーの本を読むと、常に学びがある。 -
「ありがとう」と「うれしい」が基本語
非主張的な日本人の価値観は、主張しないことで責任から逃れている。依存的な生き方である。
人が不適切な行動(負の注目)を行うのは、勇気がくじかれているから。多くの場合はやってる本人はその行動が不適切と自覚し、かつ適切な行動の方法も知っているのにそれを行っている。 勇気付けによってその行動を正していくしかないのだ。
適切な行動というのは、共同体への貢献に当たる行動
幼児期以降は、命を守る以外のことはあまりしないほうがいい。構えば構うほどダメになる。放っておけばいいというわけではなく、「何かして欲しいことがあったら言ってね」と言っておくだけでいい。(これは子供だけでなく、夫婦とかでも)