ロダン:神の手を持つ男 (知の再発見双書 124)

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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784422211848

作品紹介・あらすじ

ロダンは6人の人物を別々に、伝統的な手順に従って、着衣像の前に裸体像で表現した。「あとはこの上に衣服を乗せればよい。すべてが密着して震える。それは血と肉をもつものであり、冷ややかな人形ではない」。ロダンの生涯と業績を、多くの珍しい図版とともに辿った評伝。

感想・レビュー・書評

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  • 国立西洋美術館には非常に多くのロダンの彫刻がある。どうしてこんなに集まっているのかは、西洋美術館の成り立ちのきっかけを知れば収集家だった松方氏の存在を知れば理解できるが、「考える人」のあまりの有名さに、ロダンその人のことについては今まであまり興味を持たなかった。
     芸術家は作品によってのみ評価されるものかもしれない。しかし、生い立ち、人となりを知らずにただ作品を見るだけでその価値を正しく理解することができる人は少ないだろう。
     取り立てて天才的な鑑賞センスのない我々には、本書のように代表的作品の写真とその背景を一度に体験できる本は貴重である。
     国立美術学校に3度も受験を失敗し、本来自分が望む作品ではないものを作り続け、窮乏の底でもがいているように見える姿は「下積み時代」という現代的な認識だけでは到底足りるものではない。
     自分が作り出したいと思う創作物への情熱と、厳しい現実との狭間で数十年に渡る内なる闘いの日々を知ることは、彫刻の表面がまるで本物の皮膚であるかのように躍動感を伝える力強さの原因を知ることでもあると思う。
     私生活での女性関係など、神の手を持つ芸術家の常人離れした情熱の源と、当の本人たちが残した手紙の紹介など、「人間・ロダン」の姿の一端を知るための良い材料となるだろう。
    2008.1.24

  • 2007年06月24日
    先週無事に終えられたプロジェクトのために読んだ本です。先日読んだル・コルビュジエについての本と同じシリーズで、同じくたくさんの図版や資料編がついていました。読み応え自体はまあまあだったのですが、プロジェクト実行中に出た質問に答えられたのがこの本のおかげと言っても過言ではなかったので、読んでおいて良かった!、と思った一冊です。パリのロダン美術館にももう一度行きたくなりました!!!

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