- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784434281228
作品紹介・あらすじ
逢坂の油問屋の子として生まれた「きよ」は、とある事情から屋敷の奥でひっそりと暮らしていた。そんなある日、弟の清五郎が問題を起こし、逢坂にいられなくなってしまう。両親は清五郎を江戸にやることにしたが、きよも弟の世話係として共に行くことに。ふたりが向かう先は、父の知人が営む料理屋『千川』。そこで清五郎は配膳係として、きよは下働きとして働くことになったのだが、ひょんなことからきよが作った料理が店で出されることになり……
感想・レビュー・書評
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姉弟で料理屋に奉公中。
姉きよには料理の才があり、料理を工夫することも好き。料理人として段々認められていく。
弟清太郎との長屋暮らしも微笑ましい。
この二人のこれからの成長が楽しみ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「座禅豆の柔らかさ」
普段は客に出さないもの。
美味しいと気に入ってくれた客の存在もだが、味見して文句がないからこそ店に出すことにしたのだろうな。
「萌木色の味噌」
懐かしい味を口にすると。
見世物にならぬよう気を配りながらも、店に利益が出るならばと新たな居場所をくれるのは有難いことだろ。
「雛の日に……」
思い出したくない日の事。
大切な我が子だったからこそ、理解できなくとも幼い子に本当のことを説明せずにいたのかもしれないよな。
「七夕のご馳走」
昼と夜で少し違う一品は。
料理人として凝った事を考えたとしても、食事する側からの意見を聞く事により見方が変わる事もあるよな。
「きよの覚悟」
奉公先を変えぬかと問う。
必死に修行してきたのに評価されたのは下働きとなると悔しいだろうが、味を売るのは流石にどうなのだろ。 -
主人公の「きよ」がどんな料理人になっていくのか楽しみ。
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2023年4月4日
自分が日陰の身とわきまえて
仕事、奉仕に励み、余計なことは言わず、言えない。
でも料理の才能が現れて…
意外にも父親にも愛されていた。
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2023.02.23
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きよがずっと後ろ向きでぐずぐずしているのでイライラしますが、源太郎親子が凄く良い人達で成長を促してくれる。優しい人達に囲まれているので柔らかい話になってます。
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逢坂の世間から忌み嫌われる双子の姉と不始末を犯した弟、江戸の料理屋へ
東西の料理から新しい品目を、与力にも可愛がられ、その母にも、また主親子にも
女料理人としての決意で -
江戸時代にタイムスリップしたかのような。きよさんの料理にかける心いき、見習いたい。弟の清五郎との掛け合いもいい。食材に興味が湧き、料理をもっとやってみたくなった。江戸の庶民の様子、とりわけ食の様子が分かっておもしろい。
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きよがちょっと自分に自信なさすぎなのがイラつくけど、料理が大好きでいろんな工夫をするのも楽しめて覚悟も決めて料理人になる決意もしたので今後は前向きに過ごせるといいなと。
弟くんも意外と真面目でよかった。 -
「居酒屋ぼったくり」の作者さんの江戸もの。