なりきり訳 枕草子 平安の衣食住を知れば古典がわかる

  • 淡交社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784473044808

作品紹介・あらすじ

平安貴族の生活文化をよく知る有職故実の専門家が、清少納言になりきって訳した新しい『枕草子』。読みやすい口語調の訳文で、古典文法の難しさを感じずにすらすらと読むことができます。さらに、原文には書かれていない当時の常識や生活文化を専門家の視点から詳しく補足。私たちと清少納言の千年のギャップを埋めてくれます。

感想・レビュー・書評

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  • 枕草子全部を古文で読むのは大変だけど、現代語訳なら何とか読める。
    更に各ページにその段に関わる言葉についてのコラムがあるから尚わかりやすい。
    訳も現代の女性がツイッターでつぶやいているみたいな軽い感じで読みやすかった。

    というわけで、訳のせいでもあるのだけど、清少納言の感覚が現代と通じていて面白い。
    29段の「にくきもの」で眠いのに蚊が哀れっぽい音で顔の周りに飛び回るのがいやらしいったらないとか、蚊をうっとおしいと思う気持ちは千年前でも変わらないのだ。
    人間関係でいつの間にか嫌われてみんなに無視されたり、仲良しだと思っていた人から裏切られたり、人の間の難しさも不変だった。
    ら抜き言葉ならぬと抜き言葉が今時の言葉の乱れで不快だ!とかも。

    紙が貴重な平安の時代に、何度もリサイクルされるのが当たり前の中、こうやって現代にまで記述が残ってわたしたちが読めるのは奇跡のようだと感じる。

  • 枕草子を現代風に訳されており、それに関連して、当時の役職、風習、食べ物、衣服、髪型など、暮らしについての説明がされている。
    ページ下の解説部分は枕草子を理解するのに、豆知識的で分かりやすいのだが、文字色が読みにくかった。

    いつも自分の不幸自慢、他人の噂話が好きな人は憎たらしいといっておきながら、自分は噂話はやめられないといったあるある話や、辛辣に書いたかと思えば、読み手を意識したところがあったり、歴史で習った伝説上の人という印象だった清少納言が、身近にいる人のように感じられた。

    この訳からは、清少納言は、率直で、自分が若くないことも自覚している、お局様的な印象を受けた。

    当時の暮らしで興味深かったのは以下の部分。

    平安時代の酒は味醂に近かった。

    諱は目上の人以外には明かさず、親ですら子供の諱をはっきり覚えていなかった。

  • 『枕草子』は1000年経ってもオモシロイ!
    下のコラムも面白く読みました。

  • 「春っていったら、明け方ね。」
    この本は教科書でおなじみ古典エッセイ
    「枕草子」を訳者が 著者である清少納言に
    なりきって訳されたものです。
    文中にたびたび登場する和歌や言葉遊びの意味
    寝具や料理など平安時代の生活
    文化についての補足も多いため
    清少納言と現代人の間にある
    ジェネレーションギャップを埋める
    非常に読みやすい訳文となっています。
    ぜひ、「古文はちょっと…」という方にこそ
    読んでいただきたい1冊です。

  • 古文がそれはそれは苦手なのですが、なぜか清少納言が好きです。エッセイからにじみでる清少納言のキャラクターが好きなのですが、古文は読みたくない。そんな私にピッタリの本でした。

  • 某巨大掲示板に書き込みされた「中納言参りたまひて」の訳の現代語訳や、やっぱり某巨大掲示板に書き込みされた「うつくしきもの」の掲示板語訳を読んだ身にはイマイチパンチに欠ける。

  • 2021年9月27日購入。

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